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4年ぶりの日本 その2

2013.06.27 (木)


横浜のホテルで、チェックインまで荷物を預かってもらうことにした。

空港付近のホテルよりはるかに高級だけあって、ホテル側の対応はさらによかった。

姉は3時にホテルに来る予定だったので、それまで長男と横浜でうろうろした。といっても、ホテルから歩ける程度のところだ。なにしろ、機内で飲んだ薬がまだ抜け切っていないのである。

なぜかスマートフォンはあまり役に立たなかった。

長男はともかく、私にはiPhone4Sが使いこなせなかった。「これのどこが直感でできるのよ?スティーブ・ジョブズがそんなこと言ってなかった?ぜんぜんできないじゃない。あーやだやだ、アップルのイメージ、がた落ちだわ。これで1日1500円よ?横浜出るときに返すわよ」とけなしまくった。

長男はマックを使っているし、ウィンドウズだがスマートフォンだし、なぜ私が苦労するのかわからないようだった。返す頃になってやっと要領がつかめるようになった。

後日姉に効いたところでは、わざわざスマートフォンでなくても、「がらケー」というので事は足りたらしい。簡単な検索やメールならできるそうだ。私がアメリカで使っている、旧石器時代の携帯とはレベルが違うらしい。

それにしても、どの携帯でも世界中で自由に(特別料金や手続きなしに)使えるようになるのはいつなのか。

横浜には4年前にも来たが、また開発が進んだらしく、見覚えのない建物が多かった。お店の名前はなぜかほとんど横文字で、英語風だったりフランス語風だったり無国籍風だったり。いったい何のお店なのか、入るまで見当もつかないし、店名がまったく覚えられない。日本人はこういうお店の名前に抵抗がないのだろうか。

ところどころに、英語の表示があったり、売っているシャツにも英語のメッセージが印刷してあったりする。

私が見ても、妙な英語が目に付き、ネイティブスピーカーの長男は最初は苦笑いしていたが、そのうち見ていられなくなって目をそむけた。そういうのを読むと疲れるのだそうだ。

飛行機の中ではほとんど寝ていて、ホテルでも寝て、日中出歩いたせいもあるのか、恐れていた時差ぼけは軽かった。今までで一番楽だったかもしれない。


       *


ホテルに戻って、チェックインする。

フロントには案内係もいて、私を空いたデスクににこやかに連れて行ってくれる。数時間前に預けておいたスーツケース2つが、いつの間にか金色のカートに乗って私のすぐ横に現れた。フロントも愛想よく、てきぱきと手続きをし、丁寧に説明してくれる。

そして、クラシックな鍵を渡された。ちょっと重い、装飾品みたいな趣向の金属の鍵である。いまどき珍しく、カード形式のドアではないのだ。

失くしたらどうしようと不安になる。出かけるときは必ずフロントに預けよう。他の宿泊客はどうするのかわからない。

部屋に入ってやっと落ち着く。

私は外の景色はどうでもよい。そんなものにお金を払うつもりはない。第一、高所恐怖症である。この部屋もごく普通なのだが、賢いレイアウトのせいで狭さを感じさせない。

バスルームも快適。

久しぶりのウォッシュレットに慣れず、ついトイレットパーパーをたくさん出してしまう。おそらく4年前よりさらに高性能になったトイレなのだろう。珍しくて、ボタンや表示をじっくり見てあれこれ試してみる。

出発直前のパニックアタックはどこへやら、通常料金の半額で泊まっていることもあって、私はすっかり機嫌がよくなった。

それに姉が来れば、なんでも教えてもらえる、助けてもらえるという安心感。おいしいところへ連れて行ってもらえるという期待。


       *


3時過ぎにホテルの部屋にやってきた姉を見て驚いた。

4年前に会ったときより、ひどく老けていた。特に頬の線が下がっている。キャリアウーマンなのに化粧っ気がないのは相変わらずだが、予想よりはるかに年を取っていた。職場でストレスにさらされているからだろうか。閉経するとどっと老けるというのは本当だ。

しかし、私と姉は1つ違い。私は自分も4年分老けたとはすぐに考えなかった。姉だって、私と同じ事を思ったかもしれない。でも、私たちはお互いに何も言わなかった。

その後、鏡を見るたびに自分の顔が気になってしょうがなかった。

私の頬だって、明らかに重力との戦いに負けている。意識して、頬を上に引っ張り揚げる表情を作らねばならない。そういえば、アメリカにいるときに、「お母さん、このごろすごく年取ったみたいだよ。髪も白いし」と長男に言われたのを思い出した。次男の病気のせいだけではなく、そういう年齢なのだ。

もっとも、姉の老け顔にもすぐに慣れた。

あちらはあちらで、長男の成長ぶりに驚いていた。最後に会ったのが14歳の頃で、私は写真などもまったく送らないから、無理もない。

長男も交えて、話は尽きない。子どもに日本語を教えてよかったと思う瞬間である。

夕食は姉のおごりで立派な中華レストランに行った。

アメリカナイズされたチャイニーズではない。あまりのおいしさにまた感激し、チップが要らないのでうれしくなり、それなのにこのサービスかと、また感動する。「お母さんはね、こういうチャイニーズが好きなの。だから、アメリカのチャイニーズ・レストランには行かないのよ。わかるでしょ?」と長男に言いつつ飲むお茶もまた格別。

姉は注文の多い私をどこに連れて行くか、ずいぶん前から計画していたらしい。食いしん坊の姉の選ぶところでハズレはない。

私はアメリカに骨をうずめるつもりでいるが、今回初めて、老後は日本で姉と暮らすのもいいな、おいしいものがある横浜がいいなとふと思った。長男と次男のことや、姉の都合や、日本の景気や年金や高齢化などは考えず、ともかく死ぬまでにもっとおいしいものを食べたい一心でそう思った。


          *


翌朝はホテルでビュッフェ式の朝食を取り、長男も私もおいしさと種類の豊富さに目を丸くし、ダイエットなんて考えはどこかにすっ飛んだ。

ただし、4年前のホテルは今回のよりさらに豪華な朝食を供した。次男も長男もいまだに「あのホテルの朝ごはん」の話をするくらいである。

その日、姉は仕事を終日抜けられず、私と長男だけで出かけた。もちろん前の日に電車の乗り継ぎなど姉に詳しく教えてもらい、長男がスマートフォンを持ち、なんとか無事にホテルに戻って来られるだろうと自信が持てた。

出かけたのは秋葉原。

本当は、アニメ好きな長男のためにジブリ美術館に行きたかったのだが、5月後半は改装かなにかでずっと休館だった。しかも、前売り券を特定のコンビニで買わねばならないという。そんな美術館は初耳であった。帰国前に寄ろうと思ったら、週末はすべて売り切れだった。

そんなことも出発直前に気がつき、「なんでもっと早くちゃんと調べなかったのよ?」と長男に怒ってもどうにもならない。

杉並アニメミュージアムというのも見つけたが、あまりいいレビューがなく、そもそもジブリも杉並も駅からバスを乗り継がねばならない。横浜からそんなところまで行く元気はなく、あきらめた。

その代わりに、東京アニメセンターが秋葉原にあることがわかった。横浜からも1本で、駅のすぐ近くだという。

長男はゲームも好きなので、秋葉原なら他にもなにかあるかもしれない。こんなに何度も日本に来ていながら、(私にいたっては10年も東京に住んでいたのに)、秋葉原に一度も行ったことがなかった。


        *


アニメセンターは11時オープンだったので、のんびり出かけた。

秋葉原の駅を降りると、思ったより地味なところで、昔からあるようなごちゃごちゃした小売店と、それと対照的にモダンなビルが並んでいた。

アニメセンターは、会議場などがいくつも入っているらしいピカピカのビルの中にあり、外の長いエスカレーターを上っていく。

せっかく機嫌よく日本滞在が始まったのに、ここは最悪だった。

教室2つ分くらいの大きさで、テレビモニターがいくつかと、アニメのパネルが壁にかかり、奥にギフトショップがあったが、大仰な名前が恥ずかしいくらい、なんにも見るものがないのだ。展示物も販売品も貧弱で、非常にがっかりした。足を踏み入れたとたん、私は長男に「もう行くわよ」としつこく言い、長男も口には出さずに、一通り見てはいたが、30分もしないで出た。

旅行前に読んだレビューは賛否両論だったが(特別な展示があるときはまだましらしい)、私なら星1つもつけたくない。

日本政府はアニメやマンガを世界にアピールしているのではなかったか? いったいこのチャチなアニメセンターは誰が何の目的で作ったのか。狭ければ狭いなりに、いくらでも工夫できるだろうに、あのやる気の無さはなんだろう。

日本にいる間に唯一がっかりさせられた場所である。


         *


ニューヨークを出たのが5月21日で、戻ったのが6月9日。

時差1時間につき、時差ぼけ回復に1日ずつかかるというのが私の持論である。2週間で完全にニューヨーク時間に戻り、所用を片付けてやっとブログを書く気になったのだが、この調子では秋になっても日本滞在記が終わらない。

しかし、書いておかねば忘れてしまう。

次回の日本行きの際に参照できるように、なるべく詳しく記録しておきたい。何が大事なのか後になってみないとわからないので、ついどうでもいいことも全部書き残そうとするのがいけないのだ。

仕事もまだ続いているし、ウィンブルドンもあるし、週末には久々に次男が外泊許可をもらって帰宅する。なんだか慌しい。



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 |  わたし  |  コメント(3)

Comment

日本滞在期楽しみにしています。
日本にいると当たり前のことがやっぱりアメリカだと違うのですね。

次男君のことも気になっています。
lumama |  2013.06.28(金) 09:14 | URL |  【編集】

こんにちは

2、3年ぶりにこのブログを読んでます
すっかりブログタイトルを失念してたので辿り着けてとても嬉しい
この日から過去に遡ってじっくり読ませてもらいます
扉 |  2013.06.29(土) 21:13 | URL |  【編集】

うれしい!

わたしもとっても久しぶりに読ませていただいてます。昨日Cortisone Shotをしたので検索していたら、また更新されていることを知りました。白人旦那と結婚し東海岸で仕事と子育て10数年、その後現在はハワイに住んでます。いろんなところで気持ちがだぶります。頭が良くて情緒ある人の文章って、読み手はとっても癒されるんですよ!ありがとう。
Maru |  2013.07.07(日) 05:01 | URL |  【編集】

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