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予定外の里帰り

2013.04.24 (水)


お正月明けに姉から電話があった。

「あのヒト、夏にアメリカに行くって言ってたわよ。長男くんと次男くんの顔が見たいって。」 

あのヒトとは私の母である。

母には次男の病は告げていない。心配の種を増やしてどうすると思う。

姉にはほとんどすべて話しているので、私が母に内密にしていることも知っている。対策を立てるために、事前に教えてくれたのだ。

このあいだ日本に帰ったのは2009年の夏(自信を持って言えるのは、ブログの過去記事にそのときの話が書いてあったからである)。もうすぐ丸4年になる。実感としては、ほんの2年前。

長男が大学に入ったあと、次男一人だけなら学校や習い事の送迎も夫がどうにかできるだろう、もう小さくないから夫と次男とで食事くらいどうにでもできるだろう、私一人だけで帰ってもいいと考えていた。

でも、秋に次男が発病して、それどころではなくなった。


         *


幸い、今月から外泊許可が出た。週末の1泊だけ帰宅すること2回。でも、まだ退院の話はない。

しかし、1月の時点で夏にどうなるかはまったくの白紙だった。母がこっちに来るとき、次男が入院している可能性もあった。それは困る。

姉から電話があった翌日、母からメールが来た。

長男君も次男君どんなにか、大きくなったことでしょう。
夏休み長男君次男君いるときに、10日ぐらいそちらに行きたいと思っています。
私も80歳になります、若いつもりでいるけれど。
kometto3 日本に来る予定ありますか?

例によって前後にわけのわからんことが付け足してある母のメールを、そのまま姉に転送し、「どう返信すべきか考慮中」と書いた。


         *


「まだ具体的な日程は決めていませんが、今年は日本に行こうかと思っていました」と白々しく作文した。

そして、おいしいものを食べたいし、本屋に行きたいし、メガネはやっぱり日本で作りたいしと、あれこれ理由を挙げた。そして、大学生の長男は夏に計画があるかもしれない、次男は大学に向けて忙しいかもしれないなどと、今そのメールを読み返すと、妙に言い訳がましい、いかにも怪しい文面である。

その上、

80歳の人が渡米するより、51歳の人が帰国したほうが
危険度が少ないと思います。知り合いで親御さんが遊びに来て
病気や怪我をして大変だったという話をたまに聞きます。

と、あることないこと取り混ぜて、いかに母の計画が無謀であるかを説得しようとしていた。

「とにかくまだ1月初旬なので、ぼちぼち計画します」と、文字通りの時間稼ぎをして締めくくった。


          *


母親にはたいてい直感というものがある。なかなか返信がなかったので、なにか悟られたかもしれないと思った。

2週間も経って(自分がメールを出したことを忘れていたのか、受信メールを頻繁にチェックしないのか。これではエアメールのほうが早い)、いつも以上に文法無視の支離滅裂な返事が来た。

こっちへ来てくれる、80歳の人が渡米するより、効率が良いか?
長男君次男君、来れるといいね。
子供も大きくなると、それぞれ都合があると思いますが。
長男君日本製で注文の品ありますか?画材とか考えてください。次男君何が欲しいかな?
考えておいてください。自動車は駄目です。それより小さいものでお願いします。今日は、Tさんの半纏作っています。

と、唐突に裁縫の話で終わっていた。袢纏(はんてん)のことである。

今年は里帰りするつもりはまったくなかったが、こうなっては私も腹をくくるしかない。

次男の医療チームは、仮に夏に退院できたとしても、外国、しかも日本のような遠いところへ旅行するのはやめたほうがいいと言い、私もそう思った。

9月にはハイスクールの最終学年にあがる次男は、病状がよくなれば、夏は大学見学や願書の準備で忙しくなる。しかし、それが理由で日本に行けないというのは苦しい言い訳だ。そんな状況で私が次男をほっぽって日本でゴロゴロするのも不自然きまわりない。

嘘をつくにはエネルギーがいる。


            *


こうして母のニューヨーク訪問を阻止するための計画ができた。

長男の大学は5月の第3週で終わる。次男のハイスクールは6月21日が最終日。その前に退院できても、学校があるので日本には行けない。

つまり、私と長男だけが5月下旬から6月半ばまでに里帰りすればいいのである。母は孫息子の一人に会えるし、もう一人が来ない理由も筋が通っている。

しかも、長男がキンダーガーテンに上がってから、日本には真夏しか帰っていないのだ。1ヶ月以上の休みは、夏しかない。子どもたちは真夏の日本しか知らないし、私だってもう15年以上、それ以外の季節に帰ったことがない。

冷房のある部屋から出られず、春や秋のおいしいものを食べられない帰省はここらで終わりにしたいと、さらに言い訳がましいことを母に書き送った。

1週間経って、

長男君次男君
大きくなったでしょう。逢うの楽しみです。

そのときは、長男だけ連れて行くとはっきり言わなかったせいだ。それどころか、入院中の次男にも里帰りの話は一切していなかった。

子どもたちが小さいころ、母は長男より次男のほうがお気に入りだった。偏食で神経質だった長男は、だいぶ大人になったが、緩衝材だった次男がいなくて母とぶつからないだろうか。

それより、うっかり長男が、次男の病気のことをポロッと口に出さないだろうか。あれやこれや、気をもむ。

予定外の里帰りがこんな形で決まってしまった。


<今日の英語>

Thanks for checking in.
安否を気遣ってくれてありがとう。


ミシシッピ川が氾濫して中西部が洪水に見舞われたというニュースを聞き、ミズーリに住むG氏に大丈夫かどうかメールしたときの返事。We're "high and dry" here.と書いてあった(元は、船が座礁している状態を意味する。転じて、取り残される、行き詰る。ここでは、高いところにいて乾いている、つまり洪水の被害は蒙っていないと言いたいらしい)



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 |  生活  |  コメント(1)

Comment

こんにちは

コメントするのは久々です。でも自分の名前を何と入れたのか思い出せません。ごめんなさい。
コメットさんが日本に来るなんて~♪と、とっても嬉しいです。変だけど勝手にお友達になっている私でした(笑)ブログって勝手に心配して勝手に親近感が湧いてずっと前からお友達よ!コメットさんには信じられないですよね。もし本当のお友達だったらすごく楽しみだな~すでに妄想してどこに食事に行こうかしらと考えちゃいます。でもすごく気を遣わせて疲れはててそれをブログで「まっぴらごめん」と書かれるね~それも嬉しい。コメットさんが日本にいる間ドキドキしちゃいそ~本屋さん行っちゃいそうだもの。ってこんなコメント怖いよね。失礼しました(^_^;)
久々日本語生活も楽しいですよ♪
来なきゃいけないならプラス思考で行きましょう(^^♪
どんぐり |  2013.04.24(水) 20:39 | URL |  【編集】

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