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やっと落ち着いた

2012.09.23 (日)


と言いたいところだが、なんだか毎日いろんなことに追い立てられている気がして、慌しい。

時間はあるのだが、せわしない。あれこれ焦ってばかりで、はかどらない。それなのに、YouTubeの動物ビデオに現実逃避したりして、私は何をやってるんだか。

メールの受信箱にコメントが届くたびに「そういえばブログがあった」と思い出したものの、先送りしているうちに9月後半になっていた。4ヶ月近くも更新していなかったのかと他人事みたいに驚いた。

どこまで書いたのか思い出せない。記憶をたどるべく最後の記事を読んだら、まるで3年前のできごとのような気がするのはなぜか。

月日の経つのが異様に早い。駆け足なんてもんじゃない。全力疾走になる日も遠からず。平均寿命でいけば、あと30年あるのに、物理的な時間と心理的な時間のバランスが狂っている。

ともかく、覚えていることを書く。


         *


クレジットカードの不正使用と、勝手に私を発送人とした封筒が同じ詐欺師によるものと確信した私は、5月31日、州警察の分署に行った。

警察周辺はしばしば通るが、この町に住んで17年間一度も足を踏み入れたことはなかった。民家を改造したような小ぶりの建物である。

入り口は施錠してあり、頑丈なキーパッドが付いていた。駐車場にパトカーや乗用車が何台かあるので、中には誰かいるはずだが、ノックしても返事はない。

階段の下に「御用の方はこの電話をお使いください」とあったので、受話器を持ち上げた。建物の中ではなくて、本署への直通らしい。「今日、この分署には誰もいないんでしょうか」と尋ねると、少し待たされた後、「いるはずですが、誰か差し向けます」とのことだった。

証拠品の書類を抱え、ドア付近で待つ。

15分くらい経つと乗用車が来て、中年女性と娘さんらしき人が降りた。3人で立ち尽くし、「遅いわねえ」と言いながら、お母さんのほうが「あなた、そのボタン押してみた?」 

そんなボタンにはまったく気がつかなかった。

押すと、すぐに中から施錠の外れる音がした。銀行のカウンターみたいな全面ガラス張りの向こうに、警官が2名。無線のやり取りがそのまま聞こえる。

入り口のドアは、外からは鏡で何も見えないが、中からは外が見えるようになっていた。

私たちが見えたはずなのに、どうして開けてくれなかったんだろう。誰か入ってくるまで、ガラスから離れたところにいるのだろうか。ボタンを押す、つまり警察に用事があるという意志表示がなければ開けないという決まりがあるのだろうか。

母娘は、娘さんがライフガードになるための書類をもらいにきただけで、すぐ帰った。

私は隙間から証拠書類を出し、ガラスの向こうの警官に話をした。

私みたいな詐欺の被害者がどれくらいこうやって警察の窓口にやってくるのかわからない。しかし、テキパキとして丁重な対応だった。「そのままお待ちください」と言われて、入り口の堅いベンチに戻る。しばらくして横のドアが開き、別の警官がやってきた。

そして、奥の小部屋に案内された。


         *


右の壁際に、木製テーブル1台と木の椅子が2脚。左の壁は、おそらく向こうからは見える一面の鏡。天井近くに小さい窓が一つ。あとは何もない。

「おかけください」と言われて椅子に座ると、壁側に金属の頑丈な取っ手があり、そこから鎖と手錠がつながっていた。

ここは取調室か!

私は被害者だが、この分署は小さい。他に適当な部屋はないらしい。

犯罪ドラマで見るのとそっくりだった。当初の目的はどこへやら、こんな場所の見学はアメリカ生活23年にして初めてだと興奮した(ぜひともブログに書かねば!と思ったが、こんなに時間が経ってしまった。記憶が薄れた反面、いまだに覚えていることは印象が強かったわけである)。

こういう場所こそ携帯で写真を撮る価値があるのではないかという考えが一瞬浮かんだ。

しかし、どこかに隠しカメラが設置してあるかもしれず、私が無知なだけで撮影禁止が常識かもしれない。不審者と思われたら困るし、警察内部無断撮影の罪で検挙されたらどうすると妄想が膨らむ。

「こういうところは初めてです。こんなことは二度とないかもしれません。記念にぜひ一枚」と申し出るのも、そぐわない気がして、あきらめた。

いま思うと、聞くだけ聞いてみればよかった。貴重な撮影の機会を逃したのは残念である。

持参の書類を見せながら、一通りの説明をした。私は自分が詐欺に無関係であるという証明を残して置きたい、そのためにポリスレポートがほしいと訴えた。

「わかりました。それでは、いまおっしゃったことをこれに時間を追って記入してください。できるだけ具体的に、詳しく。スペリングは気にしなくていいですから」と2枚の紙とボールペンを渡された。

調査書の用紙である。

それから小1時間ほど、大学以来と思われる手書きの英作文に取り組んだ。

すでに何度も話したので、それほど大変ではなかった。むしろ私は張り切った。テストでいい点数を取ろうという気持ちに似ていた。

スペリングを間違えるなんて恥ずかしいではないか。日本の学校英語教育は私の骨の髄までしみこんでいるのである。

警官は、私のなまった英語を聞いてスペリングを気にしないようにと言ったのではない。スペリングを間違える(そして、おそらく間違いに気がつかない、あるいは気にしない)アメリカ人が驚くほど多いのだ。そういう人たちがスペリングを心配していたら、いつまでたってもまともな調書ができない。この際、綴りや文法より内容のほうが重要だからでもあろう。


          *


こういう調書は本人が自筆で書くものらしい。

なぜか私は警察が私の話を聞いてまとめてくれると思っていた。日本のドラマでは、おまわりさんが「それで自転車にはカギをかけていたんですか」などと質問しながら、なにやら書き取っていなかったか。あれは、ただの演出なのだろうか。

途中で別の警官が様子を見に来た。ラルフと名乗り、彼がポリスレポートを出してくれるという。

私の作文が完成したあとで、オフィサー・ラルフはこの手の詐欺がどのように行われるかを話してくれた。州外の人物が関わっていることから、この件は他州の警察そしてFBIが扱うのだそうだ。ただし、優先順位は相当低い。

この警察署ではポリスレポートを発行する以外のことはできないという。

私はここで解決してもらうつもりはなかったし、もし捜査が入っても私は無関係だという証拠を残せたらそれでよかった。

数日後にできあがったレポートは、拍子抜けするほど簡単なものだった。

これで一件落着したが、9月になってまた私が差出人となっている封筒が届いた。受取人拒否により「差出人」に返送されたためだが、中には偽のマネーオーダーと以前と同じメモが入っていた。

前のレポートの証拠に加えてもらうために、もう一度警察に行くつもりだったが、つい先延ばしをしている。

その後、オフィサー・ラルフはもちろん、他州の警察やFBIからはなんの音沙汰もない。



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 |  生活  |  コメント(3)

Comment

おかえりなさい。

時々訪問してはがっかりしていましたので、今日はうれしいです。

これからの更新を楽しみにしています。
ririna |  2012.09.23(日) 19:37 | URL |  【編集】

お待ちしていました

Kometto3のペースに私達も慣れてきたようです。また楽しみに読ませていただきます。
ひまわり |  2012.09.23(日) 22:42 | URL |  【編集】

無事でよかったです。
lumama |  2012.09.25(火) 08:55 | URL |  【編集】

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