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どこの国の話?

2012.03.17 (土)


朝日新聞のサイトに、「『大学無償化』国連人権規約を協議へ 外務省が留保撤回」という記事が載っていた。



外務省は、大学や高専など高等教育の段階的無償化を求めた国際人権規約の条項について、30年余り続けてきた留保を撤回する方針を固めた。(中略)

規約は1966年に国連総会で採択。日本は79年に批准したが、「高等教育は、無償教育の漸進的な導入ですべての者に均等に機会が与えられるものとすること」などとする条項は留保。「国公立で無償化が進めば私立と格差が生じる」と説明してきた。留保は約160の締約国のうち日本とマダガスカルだけで、国連は2001年に撤回を日本政府に勧告していた。」





アメリカは40年以上も前、この規約(International Covenant on Civil and Political Rights)に同意していたと思われる。

追記: 外務省のサイトによると、アメリカ合衆国は1977年に署名、1992年に批准したとされている。しかし、ウィキペディアでは、「2011年3月現在、署名国は69か国であり、そのうちまだ批准していないのはベリーズ、コモロ、キューバ、サントメ・プリンシペ、南アフリカ共和国、アメリカ合衆国の6か国である」となっている。Wikipediaに、どの国がどの条項を保留にしているかのリストがあり、やはりアメリカは批准していない。】

公立高校は確かに無料だが、長男が今年の秋に私立大学に進学する予定の私としては、大学無償化の話は信じがたい。

いったいどこの国の話かと思う。

ヨーロッパはほとんど無料だと聞いた。パヴェルは留学生だったのに(しかもEU圏外)、健康保険だったか登録料だったか、ほんの小額しか払わずに済んだ。ドイツ政府の懐の深さに感心した。

イギリスの学生が授業料値上げ反対デモをしたという報道を覚えている。アメリカに比べればタダみたいなもんだ、それくらい負担すればと思った。


            *


各国の状況をまとめた(OECD加盟国の大学・高校の授業料無料化と給付制奨学金の有無)があった。

ヨーロッパでも、たとえばスペインは「学生の75%が授業料を払う。」オランダは「1329.58ユーロ(約14万円、2001年)。入学後10年以内に卒業すれば返還不要となる奨学金がある。 」

まったくタダではないらしい。

イギリスは「授業料は3000ポンド(約67万円)が上限。後払い制。給付制奨学金は、いったん廃止されたが2004-05年に復活。スコットランドは無償」と、なんだかややこしい。

イタリアは「ボローニャ大学経済学部952ユーロ(約12万円)。」 安い!

日本は「授業料は、国立53.58万円(標準額)、私立約83.48万円(平均)」となっている。

北米を見ると、カナダは「4025加ドル(34万円、2003年)。州政府実施の給付制奨学金制度あり。」 これは州立大学の話だろう。ウィキペディによると、カナダにはなぜか私立大学が少なく、16校しかない。

アメリカ合衆国は「授業料は州立5,027ドル(約57万円、2004年)、私立18,604ドル(約212万円、2004年)。」

ちなみに、2012-13年度ニューヨーク州立大学の年間授業料は5,570ドル。これはニューヨーク州の住民限定である(州外出身者は15,180ドル)。

登録料など諸費用が1,332ドル。

これに寮費7,070ドル、食費4,360ドル、健康保険料1,791ドルを追加。さらに、本代、交通費、個人的な費用の見積もりが計3,468ドル。

〆て23,621ドル(州外なら33,231ドル)。

これのどこが「無償」なのだ?

諸外国では学生の食費や本代がどうなのかわからないが、健康保険料はたぶんないだろう。そんなのを徴収するのは、アメリカに国民皆保険がないからである。この問題は、あらゆるところに顔を出す。


         *


私のイメージでは、たとえばドイツは中学の頃に進路が決まる。

アカデミック系か職業高校に早々と分かれると、大学に進む人の数が限られ、適性のある人が進学するのだろう。

それに比べると、日本やアメリカは、猫も杓子も大学(短大、コミュニティカレッジを含む)に行くといってもいい。

アメリカは、パート学生や社会人学生も珍しくないし、途中でドロップアウトする人も多いので、他の国と比較するのが難しい。

本当に優秀な人を教育するために授業料を免除するのはいいが、3流大学にかろうじてひっかかり、4年間遊ぶようなやつを税金で面倒見るのはやめてもらいたい。

日本だって、今こんな条項を受け入れる財政的余裕はあるのか。ないから、消費税を10%にして財源を確保しようとしているんじゃないのか。

教育は大事だが、中身をどうにかしないで無償化したって意味がない。他にしわ寄せが来るだけである。


            *


それにしても、アメリカの大学の授業料は天井知らず。

ハイスクールに通う子どもが二人いる私には、切実な問題である。この話を始めたら終わらない。

College Boardの統計(授業料+寮費)によると、一番高いのは、ニューヨーク州にあるSarah Lawrence Collegeで$59,170

NYUも$56,787。ニュー・ヨーク・ユニバーシティなんていうと州立大学みたいに聞こえるが、全米で3番目に高い私立である。

2011-12年度の全米私立大学授業料の平均は$38,589だそうだ。

返済不要の奨学金もあるし、政府系の学生ローン制度もあるが(2011-12年度の利率は3.4%。2012-13年度は6.8%)、寮費や食費の免除はよっぽど貧乏でないとしてくれない。

なぜここまで授業料高騰を野放しにしてしまったのか。

それだけ高くても大学に入りたいという風潮(市場原理?)のせいで、大学はどんどん値上げをしてきたと思われる。


          *


不景気になって、大学を卒業しても就職できず、多額の学生ローンを抱えて困っているというのは当たり前すぎて、もはやニュースにもならない

それでも大学に行く。高卒では将来が期待できない。

私も日本で大学を卒業したが、あの4年間にどんな意味があったのかわからない。勉強だけはしたが、何のクラブやグループにも所属せず、教授陣とも親しくならず、友だちもほんの数人だった。

うちの子供たちにはもう少し中身のある学生生活を送ってもらいたいと思う。そもそも家が1軒買えるだけのお金をかけて行くのだが、長男を見ているとどうも自覚が足らない。

まあ私だってなんとなく進学して、確固とした目的も無くぼんやり4年間を過ごしたので、偉そうなことは言えないか。


<今日の英語>   

Give me a ten and two fives.
10ドル札1枚と5ドル札2枚でください。


スーパーで現金を受け取っていたおばあさんの一言。



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 |  社会  |  コメント(1)

Comment

お邪魔いたします。

アメリカは国際人権規約自体を批准していないので、日本のように留保するまでもなく、高等教育無償化条項の適用を受けていません。

ヨーロッパ各国は規約を批准しており、高等教育無償化条項の留保もしていないので適用されますが、あくまで「漸進的に」無償化させるという条項なので、徐々に無償で高等教育が受けられるような施策をしていけばよく、全面的にタダにしなくてはならない訳ではありません。

以上念のために。
匡樹 |  2012.03.20(火) 11:35 | URL |  【編集】

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