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想定外のEKG 前編

2012.02.06 (月)


去年の12月半ば、年一度の検診のために主治医のクリニックへ行った。

その前の週には、血液と尿の検査も済ませた。血圧降下剤と鉄剤は飲んでいるし、テニス肘のわずかな痛み以外はどこも悪くない。腎臓の奇形のせいで過去2回の尿検査はデータが取れなかったので、それだけが気がかりだった。あとは、もちろん体重。

診察室ではナースが血圧を測り、私に服用薬や婦人科健診などについて質問した。

紙のカルテは何年も前に廃止され、タブレットPCですべてのデータが管理されるようになった。アメリカ人のテキトーな手書き文字に不安を覚える私には、ありがたい。

まだ若いナースはEKGの機械を転がしてきて、私の体にペタペタとステッカー状のものを貼り、コードをつないでいった。「わたし、まだこれに慣れなくて、ごめんなさいね」とごちゃごちゃになるコードをほぐしながらナースが言う。

EKGのデータも直接パソコンに送られる。検査自体はほんの3分。ハイテクすぎて、まるでSFの世界である。


         *


事前検査がすべて終わると、ドクターBがやってきた。

「ハーイ! しばらく会ってなかったけど、病気しなかったってことね。どう調子は?」と明るい。私より10歳くらい年上だと思うが、本当の年は知らない。

彼女は私が過去にうつをわずらい、今も精神安定剤(抗不安薬)を服用しているのを知っている。彼女が処方箋を出すのだから当然だ。私が専業主婦で、子どもたちがもうハイスクールなのも知っている。夫との問題も知っている。

「外に出てますか? ソーシャライズするのは大事なことです。それから、歩きましょう! 運動になるし、気分がよくなるし、それに体重が減りますよ」といつもと同じアドバイスをしてくれる。

私もハイ、ハイと素直にうなづく。しかし、実行しない。

診察が終わると、「服を着替えて、私のオフィスへ来てください」とドクターB。そこで、パソコンを前にデータを見ながらさらに話をするのがいつものパターンである。

「血液検査OK。貧血なし。尿検査もOK。血圧も安定しているけど、薬はこのまま続けましょう。」

ほっとしている私へ、「EKGがちょっと変ね。胸が痛くなったりしない? 息苦しいとか、左側の肩や背中が痛いとか」と立て続けに質問が飛んできた。

「特にありません。」

「ご家族で心臓の悪い人は? 心筋梗塞になった人や不整脈のある人は?」

「いないと思います。」 いたような気もするが、急に聞かれても思い出せない。

「今日のEKGがこれまでのと違うんですよ。あなたくらいの年の女性でこういうデータが出るときは、たいてい何でもないんですけど、念のために心臓のエコーを撮りましょう。Heart sonogramをやったことは?」

とっさに医療費の問題が頭に浮かぶ。長男がERでMRIをやったばかりである。

「いえ、ないです。病院に行かなくちゃだめですか。」 

「このクリニックにも設備はあるから、うちでもできますよ。そう急がなくてもいいけど、受付で予約してください。心配しないで。とりあえずの検査だから。」


           *


受付に行くと、年明けの日時を指定された。

「今年中にやりたいんですけど」とダメもとで聞いてみた。

「ああそうね。医療費控除のためにも今年中にしたいですよね」とすぐに話のわかる受付嬢。空き時間を探してくれたが、心臓エコーの技術者が来る日は限られていた。唯一あったのが、3日後の1時半。

長男の耳鼻科医と同じだ。あまりに鼻血が続くので、カテーテル手術をしてもらうことになっていた。そちらは夫に頼もう。心臓と鼻血だったら、心臓のほうが重要だ。鼻血では死なないが、心臓に問題があったら死んでしまう。

これまでEKGはもちろん、心臓疾患を疑われたことがなかったので、私は呆然としていた。

年を取ると、お医者に行くたびに別の悪いところが見つかる。

腎臓の奇形は血尿のあとのCTスキャンで先天性だと判明したが、私はすでに40を過ぎていた。奇形といっても一番軽い症状なので、むくみやすいとか疲れやすい程度では気がつかなかったのも不思議ではない。これから何か悪くなるなら腎臓だなと覚悟した。

心臓は想定外である。


          *


しかし、ドクターBに言われたことを思い返し、よくよく落ち着いて考えてみると、このところ左胸が痛いことがあった。左肩や背中の左側も痛かった。階段を駆け上ると苦しい。あれは、ただの運動不足や更年期障害ではなかったのか。

私の母は体が弱い。なぜか未亡人になってから丈夫になったのだが、私が小さい頃は疲れやすくて、すぐ息が上がり、心臓が弱いとか言ってなかったか。姉も大人になってから不整脈が出たはずだ。待てよ。父方の祖父も息ができなくてじっとしていられないと胸を押さえて歩いてなかったか。

つまり、うちは心臓病の家系?

母にメールで問い合わせると、すぐに返信があった。
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私が不整脈あります。
生まれつきと思いますが、高校などの検査では解りませんでした。
マラソンはびり組でした。
1年に1回の市の検査4、5、10年変ですが、あんたはいつもそうだけどと、
どの医者も言いますが
どうしょうもないのかまあ日常生活に支障なければらしく、そのままです。

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あいかわらず要領を得ない文章である。マラソンの成績なんか聞いてない。
しかも、自分以外の親族については一切触れず。

今度は箇条書きで質問を送った。すると、こんな返事が来た。
------------------------------------------------------
えこー9月ごろ撮りました、どの程度だか少し変だことはありますが、医学的に位は聞けば教えてくれると思います。必要なら年が明けてから聞いてみます。
おじいさんは喘息です。私の母も喘息でした、沢山薬を使っていたので脳溢血でした。
私も血圧高いので(検診で)薬飲み始めました。A子さんもTさんもSさんもう10年も前から飲んでいるそうです。
高血圧で自覚症状ないの一番危ないらしいです、くはばらくわばら。
あと心臓病、聞いたことありません。

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母のメールはいつも脱線する。私は心臓の話をしているのである。なぜ未亡人仲間の高血圧が出てくるのだ。それに、もう少し正しい日本語で書けないものか。

これ以上母とやり取りすると余計に心臓に悪そうなので、いったん打ち切り、心臓エコーの検査を待つことにした。

後編に続く)




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 |  医療  |  コメント(1)

Comment

マラソンはびり組!
おじいさんは喘息・・・!
kometto3のブログで大笑いしました。
ひまわり |  2012.02.07(火) 10:11 | URL |  【編集】

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