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まずは1校合格

2012.01.26 (木)


帰宅時に郵便物を運んでくるのは、うちの子供たちの数少ない仕事である。

たいてい手につかんだまま、私の部屋まで持って来る。郵便受けから長いドライブウェイを歩く間に、どんな郵便が来ているか調べる気はないらしい。二人とも注意力散漫なので、途中で落としそうでもあり、特に税金の書類が多い今の時期はむしろそのほうがいいのだが、今は合格通知を待っているのである。

郵便の丸まった束を受け取ると、白い大きい封筒が目に入った。大学のロゴがある。

「ちょっと、これS大学じゃない?」と長男を呼び止めた。

「えっ、ほんと?!」

「昔は、合格すると大きくて分厚い封筒で、不合格は小さくて薄い封筒だってよく言ってたけど。これみたいに、大きいけど薄っぺらいのは、どういう意味なのかしら。なんか気になる。」

「おかあさん、開けて。ぼく、怖い。」

「そりゃ、いいけど。」 怖いって、あんた、自分のことでしょ。

緊張して見守る長男の前で封を切ると、数枚の紙と返信用封筒が出てきた。

「Congratulations! だって! やったー!」と私。

「ひえーっ、よかったあ!」と長男は大げさにため息をついた。

夫の部屋に行って、私が読み上げようとするも、文字が細かくてよく見えない。夫は自分で読むから貸せと言う。夫に渡すと紛失しそうでいやなのだが、長男がその場に残って夫と話すというので任せた。

次男にも言うと、「見せて、見せて!」とこれまた幼児のよう。2年後には自分もこれがもらえるように、いまから努力すべきだとわかっているのだろうか。

「お祝いにアイスクリーム食べに行こうか」と私。空手に行く道すがら、長男の好きなアイスクリーム・ショップがある。チェーン店ではない。長男はそこのソフト・アイスクリームが大好きで、毎回うるさいのだが、私は途中で止まるのがいやで、だいたい素通りする。

「うんっ、行こう!」と今すぐにも出かけたそうな長男。


           *


S大学からの書類をじっくり読む。

Enrollment fee(入学金。返金不可)500ドル。
Housing security deposit (大学寮に入るための手付金)500ドル。
Housing placement fee (寮の部屋を手配してもらうための斡旋料。返金不可)300ドル。

〆て1300ドル。日本行きの切符が買えるなあと思う。

支払い期限は5月1日だが、早めにしないと寮が確保できなくなる。予想通り、奨学金の「し」の字も見当たらない。英語だから、scholarship のsの字もないと言うべきか。

その後、シャワーに入った長男とカーテン越しに話す夫の声が聞こえた。

マンハッタンのダウンタウンにあるS大学には夫と長男だけが見学に行った。

「あそこの寮はちょっとふつうと違うからなあ。でも、やっぱりこの家から完全に出て行ったほうがいいと思うんだよ。寮にしてもアパートにしても。アパートを借りるなら、週末に帰ってきて必要なものを取りに来なくちゃいけないなあ」と夫。

「そうだねー」と長男。

2人とも、なに寝ぼけたこと、言ってるの? いくら同じNYだって、うちから通えるわけないじゃない。仮に通えたって、私は大学生なんかといっしょに暮らしませんよ。せっかく子育てから解放されるところなのに。

だいたい長男もいけない。大学探しのときから、「ぼく、あんまり家から遠くに行きたくないんだよね」などと平気で話していた。1日も早く家を出て、田舎町を出て、東京で一人暮らし(実際は姉との共同生活だったが)をしたかった私には、まったく信じがたい。

アメリカの子は18になったら嬉々として家を出るんじゃなかったの? 独立したいんじゃなかったの? どこか育て方を間違えたのだろうか。


          *


願書を出した4校のうち、1校だけ受かるならこの大学だった。

すでにポートフォリオだけは11月に合格していたので、よほど下手なエッセイを出さなければ合格圏内だった。

しかし、いつも最悪の事態ばかり予想する私は、4校全部ダメだったときのために、これから追加で申し込める大学を探していたのだ。広いアメリカ、まだまだいくらでもある。

あと3校。

マンハッタンはどうにも気が進まない私は、ボストンにある2校のどちらかに行かせたい。合否がわかるまで、あと3~4週間かかる。
 
「グランマにわかるように、フェイスブックにS大学合格って書いてくれない?」と長男に頼むと、「もうやった」とめずらしく手際がいい。S大学からは、メールでも合格通知が来ていたという。

私は母にメールを書きながら、「アート専攻で将来食べていけるのだろうか」と新たな心配の種を抱える。


<今日の英語>  

You’ll get through it.
きっと受かります。


ハイスクールのガイダンスが作成した資料にあった励ましの言葉。「大学にアプライするのは、あなたが初めての人でもあなたで終わるのでもありません。これまでに大勢の人がやってきたことですし、これからも大勢の人がやるでしょう。だいじょうぶ。」 get through は、通り抜ける、わからせる、困難な状況を切り抜ける、やり終えるなど、いろいろな場面で使う。




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 |  子ども  |  コメント(1)

Comment

長男さん、おめでとうございます!S大学ってアート業界では有名ですし、NYCに住むのもいいことだと思います。学校は違いますが、その昔私もNYCで美術系の学校に留学したことがあります。
コメットサンさん、お誕生日おめでとうございます。ブログが再開されて、私にもいいことがあったと取っています。これからもブログ楽しみにしています!
まりこ |  2012.01.26(木) 11:38 | URL |  【編集】

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