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デモをする国、しない国

2011.10.15 (土)


ウォール街でのデモが4週目に突入した。

デモの許可をもらわなかった橋に行進して逮捕者が出たり、ジョージ・ソロスやオノ・ヨーコが支持を表明したりして、毎日ニュースのネタになっているようだが、なんだかワケのわからんデモだなと私は思う。

問題は、デモそのものより、Zuccotti Parkに立てこもる人たちである。

彼らのためにNYPDの残業手当が増え(すでに200万ドル以上を費やした)、近隣のお店が迷惑をこうむっていると聞くと、公園の占拠に何の意味があるのかわからない。

「アラブの春」みたいに確固とした目的があるわけでもない。不満があるからデモをするのだろうが、いろんなグループが勝手な要求を掲げているような印象を受ける。

最初のうちは、高額の学資ローンを組んで大学を卒業したのに就職できない人などがよくインタビューに登場していた。その後、NY市の予算カットで失職した教師やナース、現役の大学生らも参加し始めた。週末には家族連れや引退した人たちも集まった。単にデモをしたいために便乗する人もいた。

リベラルだけでなく、保守派も環境保護者も無政府主義者も社会主義者もいて、混戦状態。全体をまとめるリーダーはいない。

私は富裕層への増税は賛成なので、それを邪魔する共和党をどうにかしてもらいたいのだが、このデモにはなぜか期待できない。

親近感も持てない。うちがマンハッタンから遠いせいかもしれない。

その後、ボストンなど他の都市へも広がったようだが、どこも線香花火のようで、ニュースを追いかけていなかった私は詳しいことは知らない。


       *


まだ平和にやっているうちはいい。

エジプトやシリアのように、「デモに参加したら、生きて帰れるかどうかわからない」という緊迫状態はない。中近東に比べると、ウォール街のデモはママゴトと言ったら言い過ぎか。

公園にテントを張ったり、炊き出しをしたり、ギターを弾いて歌ったり、1960年代のヒッピー集会を連想させる。発電機を持ち込んで公園のWi-FiでSNSを駆使するのは、さすがに21世紀ではある。

しかし、その公園にはトイレがない。それで近くのお店のトイレを借りる。

個人でシャワーを提供している人の話をラジオで聞いた。信用できると判断したデモンストレーターにチケットを渡すのだそうだ。彼らの主張に賛同するからこその援助だと思うが、赤の他人にお風呂を貸すなんて私にはできない。

もう夜は肌寒く、これからのテント生活は厳しくなる。病気が流行る。いさかいも起きる。

当局は、冬になって脱落者が増えるのを待っているんじゃないだろうか。

本当に生活の苦しい人はデモに出かけるだろうか。そんなエネルギーがあるだろうか。仕事がなくて時間が有り余っているから、1日中ダウンタウンで過ごせるのであって、最低賃金のパートでもしていたら、そんな余裕はないと思う。

私は出不精だし、人ごみが嫌いだし、知らない人と公園でテント生活なんかお金を積まれたってできない性分なので、このデモに共感するのは難しい。投資をしているので、株価が上がったり下がったりして一喜一憂している。デモより株式市況のニュースを真剣に聞く。

お気楽な傍観者である。


       *


ここまで書いてほっておいたら、進展があった。

もともとキャンプ用の公園ではない。百人以上も寝泊りしていたら、不衛生になるのは当然だ。掃除をせねばならない。もちろん税金で。

市が公園の3分の1ずつ掃除するので、デモ参加者は順に移動すればいいという話だったが、キャンプがこのまま撤去されると思ったらしい。ほうきを手にした人たちの写真が出た。清掃を理由に立ち退きを命じられないための自衛である。これまでは汚し放題だったのか。

調べたら、この公園はPublic Plazaではあるが、私企業が所有している。デモ参加者が占拠するまでは、毎晩清掃していた。これだけの(といっても具体的に常時何人がいるのか知らないが)人間が飲み食いするのだから、ごみの量もすごいことになっているだろう。

それだけでなく、花壇が荒らされたり、木々やベンチが傷んだりして、所有者は市に応援を頼んだ。

ブルームバーグ市長は、最初から「デモをする権利」や「言論の自由」を保証するようなことを言っていた。このへんは、中近東やベラルーシと別の意味で、発言に注意しなければならない。しかし、不衛生な公園をそのままにしておけない。

「スケートボードをしてはいけない」という規則はあったが、「テントを張って寝泊りしてはいけない」というのはなかったのだそうだ。

清掃後はテントや寝袋の持込を禁止するという噂が流れ、昨夜のうちに千人も集まって、デモ隊と警察の間が緊張したが、清掃開始時間の30分前になって清掃作業は延期された。

公園に居座る人たちに掃除をさせればいいではないか

ニューヨークの財政も厳しい。こんなことに税金を使うのはおかしい。汚した人がきれいにするべきである。


       *


ロンドンでもシティを占領しようという呼びかけがあるそうだ。数千人が集まるという予想を聞いた。

原因は違うが、この間過激な暴動があったばかりである。ニューヨークよりロンドンのほうが燃え上がりやすい気がして、私はそちらのほうが気になる。

アメリカの大学でデモを呼びかけたが、反応ははかばかしくなく、誰も集まらない大学もあった。失業率や貧富の差を問題視していても、ウォール街を基点とする呼びかけで動くほどではないらしい。

アメリカではかつてベトナム戦争反対デモや黒人解放運動などがあったが、ヨーロッパに比べたらデモもストライキも非常に少ないと思う。NHLやNBAの選手によるストライキで試合が中止になると、大きく扱われるくらいである。

航空会社や病院のスタッフがスト突入かというニュースがあっても、たいていは回避される。あるいは、ストになっても予備のスタッフを投入してしのぐ。

イラク侵略反対!とか、地球温暖化の危機!とか、ゲイ・レズビアン差別反対!とか、デモ行進のニュースもちょくちょく出るが、私にしてみれば「一部の物好きな人がやっている」というイメージが抜けない。


        *


それに比べて、ヨーロッパはどうだ

私はアメリカにしか住んだことがないので、イメージだけで思うのだが、たとえばフランスなんかしょっちゅうストライキをしている。そして、丸1日電車が止まり、郵便が止まり、飛行機が飛ばないのである。よくこれで国が回るものだ。

先生たちがストライキに参加して授業が行われないとか、美術館や博物館の従業員がスト中なので見学できないとか、アメリカでは信じがたいことも聞く。

フランス人は週35時間しか働かず、1ヶ月もヴァカ~ンスがあるのに、政府が「ちょっと長めにお仕事をしてくれませんか」と頼むと、ほい、ストライキ! 「定年を60歳から62歳にしたい」と現実的な改革法案を出すと、はい、デモ! それも全国規模で。

この夏の経済危機でミーティングをしようとしたら、フランスの経済閣僚がいっせいにバカンスで出払っていたというニュースを聞いて、呆れるやら感心するやら。

イタリアでも、公務員のストだかでごみ収集が行われなかったことがあり、道路に山積みされた黒いゴミ袋の写真を見た。

経済的にもうにっちもさっちもいかないようなスペインやギリシャでも、大勢の人がデモ行進していた。お金がないんだから、みんなで我慢して引き締めするしかないと思うのだが、どうもそういう発想はないらしい。

もっとも、BBCでインタビューされたギリシャ人は「何ヶ月も給料をもらっていない。これ以上、税金を取られたり、手当てをカットされたりしたら、生きていけない」と答えていた。ギリシャの自殺率はこの2年で倍になったそうだ。

ウォール街のデモンストレーターはそこまで切羽詰まっていないと思う。

ヨーロッパに比べると、アメリカのデモやストライキはアマチュアに見える。9月にテントを張った人は、真冬のことまで考えていなかっただろう。トイレやシャワーやごみの対策もしていなかっただろう。

デモをしたければすればいいが、なにもテント生活をしなくてもいいのに、とぬくぬくと布団に入って思う。


         *


日本もストライキが少ない。

デモも少ない。平和である。おとなしい。

反原発デモもドイツのような大規模なものではなかった。震災後半年目の9月11日にはかなり大きいデモがあったと聞いた。調べたら、東京の明治公園では6万人、名古屋では2千人、福岡で千人。いずれも主催者側の数字なので、実際はもっと少ない可能性が高い。

それより、民放のテレビ局が韓国を贔屓しすぎるという理由で、反対デモやらスポンサーのボイコットやらをして、そんなことが大きく報道されていた。

私が渡米してから、日本では韓国ドラマのブームが起きたらしく、なんとかソナタとかヨン様に会うための韓国ツアーの話を聞いた。韓国を嫌う日本人が多いと思っていたので、意外だった(ちなみに、初めてヨン様の写真を見たときは女かと思った。ああいうナヨッした男はタイプではない)。

一時帰国してNHKをつけると、日本語字幕つきの韓国ドラマをやっていた。興味がないので消したが、韓国ものはすっかり主流になったんだなと思った。

それが急にテレビ局への非難ごうごうとなって、今は落ち着いたらしいが、まったくくだらない。嫌いなら見なければいいのだ。ブームもアンチも、結局何か(誰か)に踊らされているだけである

放射能汚染問題でそれどころではないはずなのに。

デモをすれば事態が好転するとは限らない。日本政府に何を言ってもしょうがないという気持ちは私にもあるが、それにしても日本人は怒らないなあと思う。

大震災のあと、暴動も盗みもせず、助け合いながら自宅を目指して整然と歩き続けた忍耐の国民である。

自己主張であるデモは、性に合わないのかもしれない。ウィキぺディアによると、デモを取り締まる日本の警備は、他の先進国に比べて非常に厳しく、「デモ隊より警備の警察官の方が多くなることもしばしば」あるのだそうだ。

デモをしない国ではなくて、デモができない国だったのか。


<今日の英語>

Sorry, I can’t today.
悪いけど、今日はできないの。


隣の若夫婦からベビーシッターをちょくちょく頼まれて困っているという引退した女性。子どもはかわいいが、いそがしい日もやりたくない日もある。どうやって断ったらいいかという相談に、「言い訳を書いた紙は破り捨てましょう。そんなものを持ち出したら、罪悪感がつのるだけだし、かえってややこしくなります。単に『できません』で十分」というアドバイザーの一言。私もたいていはこれで断る。



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