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チタンの電卓

2011.09.14 (水)


先週の水曜日、やっとハイスクールの新学期が始まった。

毎年のことながら、子どもたちから解放されるのはうれしい。猫たちも私もこの日を待ちわびていた。

低学年のころは、8月に新しい担任からサプライ・リストなるものが郵送されてきた。夏休み中に学用品その他を揃えておくのだ。そのリストが長い。中には「ティッシュ2箱」なんて書いてあって、20人クラスとして40箱もどうするんだと思った。

だんだん慣れたが、その非効率性には未だに理解しがたいものがある。

どこの親も子どもと文房具屋へ出かけ、リストを片手に、「1インチのバインダーが2つ、赤いフォルダーが1つ、マーカーが2本」などと店内を探し回る。

混雑する店での買い物、しかも子連れ。

私が一番きらいなパターン。

ノートにしろバインダーにしろ、子どもの数はわかっているのだから、学校でまとめて購入し、一人分の値段を計算して、親から集金すればいいのだ。そのほうが安くあがる。業者が配達してくれるだろうし、お互いに時間も手間も節約できる。

そういう方式の学校区もあると聞くが、うちの近辺はちがう。

しかも、せっかくサプライリストをもらっても困るときがあった。バインダーの厚さやインデックスカードの大きさなどを書かない先生がいたからだ。反対に、メーカーから品番号まで指定する先生がいて、なぜかそれだけお店にないという場合もあった。そのへんがアメリカである。

根がまじめな私は悩んだ。そして、初日までにきっちり揃えようと奔走した。

しかし、教室でボランティアをしてみると、「サプライリストを読んだんですか」と親に聞きたくなるようなモノがいくつも目についた。メーカーが違う、あるいはちょっと大きさが違う、色鉛筆の数が足らないまたは多すぎ。

それで別に問題なかったらしく、私は拍子抜けした。

そんなことを毎年しているうちに、やっと適当にやることを覚えた。こうして、私の大雑把な性格に磨きがかかっていったのである。


          *


ミドルスクール以降は、夏休み中にサプライリストが届くこともなくなった。

なにごとも慣れた頃に終わるものだ。

もはやクレヨンだのティッシュペーパーだのを持参する必要もない年齢である。ノート、バインダー、鉛筆、ルーズリーフ程度。スーパーかドラッグストアで十分間に合う。

「あー、出かけなくて済む。安上がりで助かる」と喜んでいたのだが、そうは問屋がおろさなかった。

ミドルスクールになると、長男も次男もScientific Calculatorという大きめの電卓が必要になった。

それまで使っていた電卓では機能が足らないというが、スペース・シャトルを飛ばすんじゃあるまいし、その程度の計算なんか自分の頭を使え!と私は苦々しく思った。しかし、授業で使うというなら仕方がない。

20ドルくらいなので、許容範囲ではある。

子どもたちが補習校で使った日本の算数教科書には、電卓の印が付いた練習問題があった。電卓を使ってもいいという意味である。

なぜ算数に電卓がいるのだ? いま脳みそを鍛えないで、いつ鍛える?



           *


その翌年には、Graphing Calculatorが要ると言い出した。

小さなディスプレイがついていて、折れ線グラフなどが表示できる。電卓のイメージとはほど遠い、ごつい代物である。なぜか、乾電池の消耗が激しい。

グラフなら鉛筆と定規で書け!と言いたいが、うちだけその機能がない電卓で点数が悪いのは困る。ここでケチって、志望大学に入れなかったなんてことになったら、元も子もない。

先生はメーカーまで指定してくれる。今度は20ドルでは済まない。

定価は125ドル。セール品を探して確か99ドルだった。それを2つ。

子どもたちには 「絶対になくさないでよ!」と言い含めた。

それなのに、長男は一度失くした。正確には、失くしたと思ってあちこち探したが見つからず、2つ目を買ったら、最初のが出てきた。

携帯を買い換えるのと同じく、古いものは使わなくなる。子どもたちの部屋に行くと、電卓がいくつもゴロゴロしているのだ。そのうち電卓屋が開ける。


         *


やれやれ、これで大学まで電卓を買うことはないだろうと思っていた。

ところが、先週、新学期初日に学校から帰ってきた次男がのたまった。

おかあさん、ぼく新しい電卓がいる。

「なんで? グラフィングのがあるじゃない」とうれしくない私。

「ぼくね、Calculus(微積分学)取ったの。先生がTI-89 Titaniumのcalculatorを持ってきてって。」

タイテーニアム、つまりチタン。また、ごたいそうな名前をつけてくれる。いかにも高額そうで、私はおもしろくない。

なんでそんな科目を取るのよ?!と思ったが、結局は買う運命なのである。

「いつまでにいるの?」

「月曜日にあったらいいんだって。」

すでに水曜日の午後。これからお店に行く気はない。だいたい、初日に必要だと言われて文房具屋へかけつける人が多い。在庫があるかどうかも疑わしい。オンラインで探すと、あった。2日で配達してくれるので、たぶん金曜日の午後には届くだろう。

「もし金曜日に来なかったら、先生にメールするわ。なんでこんなこと、もっと早く言ってくれないのよ。先生のサイトには書いてなかったの?」

「書いてなかった。あの、もし金曜日に来なかったら、ぼくが先生にメールするよ」と次男。

不機嫌な母親に苦情メールを書いてもらいたくないのだろう。

これまでは学校の先生とのやり取りはほとんど私だったが、そろそろこんなことも自分でやってもわねばならない。私の仕事も減るし、ちょうどいい。


             *


結局、TI-89 Titanium Graphing Calculatorを一つ注文した。153.99ドル也。

ほとんどコンピュータ並みである。

それにしても、子育ての費用として電卓までは考えていなかった。

「これで終わりでしょうね? 大学に行くまで、もう電卓は買わないわよ。大学でもこれを使うのよ。」

「うん。これで終わり」と適当なことを言う次男。

いやいや、終わりじゃないでしょう。

チタンのあとは、プラチナか、ゴールドか?

オムツ外しの悩みが、セックスやドラッグの心配に代わったように、夏休み中の文房具買出しが、新学期初日の高額電卓の注文に代わっただけである。


<今日の英語>  

Who left the milk out?
牛乳を出しっぱなしにしたのは誰だ。


台所のカウンターに置いてあったミルク・カートンを見た夫の一言。次男がしまい忘れたらしい。そういう夫もいろんなものを出しっぱなしにする。これは「今日の英語」というより「毎日の英語」と呼ぶべきか。



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