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初ペットシッター

2011.09.05 (月)


カリフォルニアにいた8日間、猫たちはペットシッターに頼んだ。

これまではいつも獣医に預かってもらっていたが、2年前、私が子どもたちと日本にいたときに義父が入院し、夫が急きょカリフォルニアへ飛ぶことになった。猫を獣医に連れて行かねばならない。ところが、夫は妹猫をつかまえられず、3時間も格闘したあげく、夫の腕には深い傷跡が残った。

そのとき何日間預けたのか忘れたが、日本への往復切符が買えるくらい請求された。

それで、今回はペットシッターを試すことにした。

不在時に他人を家の中に入れるのはいやだが、猫を捕獲するのも大変だし、妹猫は車酔いするし、獣医のところではあまり食べないらしくやつれる。なによりも、獣医より安くあがりそうだ。旅行の前日と翌日分は不要だし、直前の忙しいときや帰宅して疲れた翌日にお迎えに行かなくてすむ。

地元の無料新聞にいくつか広告が出ていたのをネットで検索し、一番ビジネスライクなところにした。こういうのは信用商売だから、同じ町の人間に頼んだほうがいい。

メールするとすぐに返事があり、事前にお伺いしたいという。


        *


土曜日の朝8時ピッタリに現れたのは、中年の白人女性二人組、メアリとスージー。

「すてきなお住まいですねえ」と殺風景で掃除も手抜きの我が家をほめる。

二人ともうちと同じ高校に子どもを通わせていることがわかった。「あの人の家はねえ、…」などと噂されそうな気がしたが、もう私はそんなことはどうでもよくなった。そもそも最低限の人付き合いしかしていないのだ。そんな噂が私の耳に届くこともない。

私は必要と思われる情報を書き出しておいたが、それとは別に、契約書や猫についての情報を記入するシートを何枚も渡された。特に犬に関しては、預けるほうも預かるほうもいろいろ細かい取り決めが必要らしい。万が一、病気または死亡した場合にどうするかという質問もあった。

私は、食べ物と水とトイレの世話、そして猫を家から出さないように、郵便物をまとめて台所に置くようにとだけ頼んだ。うちはスージーが担当するという。

だいたいうちの猫たちは臆病で、玄関のベルが鳴る前に地下室へすっ飛んで行って、身の安全が確認できるまで出てこない。スージーは猫の姿を見ないで終わる可能性が高い。

カリフォルニアへ発つ日の夜から、帰宅する日まで1日2回来てもらいたいと言うと、メアリは「そうすると、15回の訪問で計300ドルです。」

それでは獣医と変わらないではないか。確か、あちらは1匹につき1日18ドル。

動物の数に関わらず、1回の訪問につき20ドルなのに、なぜか1日20ドルと私は思い込んでいたのだ。すっかりやる気満々の彼女らを前に、「じゃあ、1日1回だけでいいです」とは言いにくい。

とっさに思い浮かんだのは、「この場はそれで頼んでおいて、あとからメールで連絡しよう。夫がそれじゃあダメだと言ったとかなんとか。」 

こういうとき夫は役に立つ。

本人が知らないうちに悪者にされているご主人は、うちだけではない。そういう私も夫のちょっとした口実に利用されているだろうし、お互いさまである。

「夫と私の間にちょっとしたmisunderstanding(誤解)があり、1日1回夜だけに変更してください」とメアリにメールすると、No problem.の返事だった。なにしろ新規顧客である。ペットシッター事業を始めるのに、たいした資本は要らない。子育てが終わりそうな主婦に向いたビジネスと思われる。


          *
  

2階の部屋のドアはすべて閉めた。エアコンの風でドアがばたんと閉まることがあるし、やはりベッドルームは見られたくない。特に夫と子どもたちの部屋の乱雑さは公開すべきものではない。

スージーには「猫が閉じ込められないように、2階の部屋のドアは開けないでください」とメモを残した。隠しカメラが簡単に設置できる昨今である。うちにはそんなものはないが、たぶんペットシッターは信用をなくす危険は冒さないだろう。

料金は前払い。$160の小切手を書いた。

質問用紙に、初日と最終日、それと中間に1回はメールでレポートしてくれと頼んだのに、カリフォルニアに着いた翌日も音沙汰がなかった。

きっとちゃんと読んでないんだろう。いかにもプロフェッショナルですという態度だったので、少しガッカリしたが、長いアメリカ生活、こんなことには慣れている。

私から「猫の具合はどうですか。玄関の鍵は問題ありませんか」とメールすると、翌日メアリから返事があった。”Everything is fine. No worries.” ハリケーンの影響についても後日お知らせしますと言い、停電や家の周囲の様子を報告してくれた。これは獣医預けにはないメリットである。
 

           *


1週間でカリフォルニアから戻ると、猫の姿はない。

そのかわり、台所のテーブルに小さい花瓶に生けられた花束があり、「ご利用ありがとうございました」というメッセージカードがつけてあった。これは予期しなかった。花瓶にはリボンが巻いてある。

Nice touchというやつか。いかにも女性二人がやっているビジネスである。よく猫が倒さなかったものだ。

そのうち兄猫が現れた。ちょっと距離を取っている。「この人たち、誰だっけ」という顔で、かなりとろい猫だが、さすがに自分の名前は覚えていた。

こんなに太ってたっけ? 首周りと腹がすごい。

1時間ほどしてやっと出てきた妹猫は、機嫌が悪そう。そしてなかなか近づかない。ちょっとほっそり見える。しかし、お腹は前と同じくらい出ている。

スージーには、「缶詰をやったら、兄猫が妹猫の分まで食べないように見張ってください」と頼んだ。どこまで付き合ってくれたのかわからない。それにドライフードは二匹とも1度では食べきらない。

しかも、ふだんは私の後をついて、地下室だの台所だのうろうろしたり、紐で遊んでもらったりするのに、おそらく「食っちゃ寝、食っちゃ寝」の1週間だったのだろう。

自分のことは棚に上げて、いま、猫たちはダイエット中である。

兄猫はよほどさびしかったと見えて、私が帰ってからの2日間、私のすぐ横に張り付き、私の腕を前足でしっかり押さえつけていた。そんなしぐさをしたことはこれまでなかった。

妹もいたのに、困ったもんだ。やっぱりオスのほうが甘えん坊で寂しがり。

妹猫も私のところでゴロゴロ鳴いていたが、「もー、勝手に出かけたりして困るじゃないの!」という雰囲気が漂った。

妹猫はうちの男たち(人間)をマッサージ係およびブラシ係に任命し、すっかり手なづけているのである。私は食事とトイレ、つめきり担当。「いつもの召使たちがいなくて不便だったわ~」と言いたげだった。


           *


一つだけ予想しなかったことがある。

兄妹とも、キッチンの横にある食卓に乗るようになってしまった。それまでも夜中などこっそり探索していただろうが、1週間の間に、自分のテリトリー宣言でもしたかのように、私や子どもたちが見ている前で、平気で飛び乗ったりする。嫌がらせか?

もともとキャットフード以外は食べない猫なので、食べものが目的ではない。

そこには乗ってはいけないということを教えねばならない。少なくとも、堂々とやるんじゃない。

ペットシッターに頼めば、捕獲も獣医への送迎もないし、安くあがるし、郵便を留めなくてもいいが、こんな盲点もあったのだった。


<今日の英語>  

We didn't see any of your trees down.
倒れた木は見当たりませんでした。


ハリケーンが通り過ぎたあとで、メアリから来たメール。



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