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もっと外圧を!

2011.04.08 (金)



東北大震災から4週間になろうとしている。

アメリカでは、今夜までに予算が成立しなければ、今週末から government shutdown (政府機能の一時停止)が起きかねない状況なので、今はそれが一番の関心事である。

共和党がオバマ政権に譲歩する様子はない。もし予算不成立となれば、絶対必要なサービス(人命やセキュリティに関するもの)以外は中断する。80万人の連邦職員のうち、必須でない職の人は自宅待機。連邦機関からの支払いや手続きは停止。国立公園は休業。ワシントンの桜祭りもキャンセル。

前回のシャットダウンは1995年。クリントン政権のときだった。

公務員が出勤できず、ホワイトハウスでは無給インターンのモニカ・ルインスキーが働いていた。テイクアウト・ピザをいっしょに食べたのがスキャンダルの始まりであった。

あのときは数年後に9/11が起きるとも知らず、景気も悪くなく、大統領には若い娘に手を出す余裕があった。その間にもアルカイダは着々とテロの準備をしていたのだが、なんだか古き良き時代みたいに思える。

ところが、今はカダフィを片付けることができず、アメリカの地上軍派遣が現実味を帯びてきた。それなのに、バーレーンやアイボリー・コーストでもゴタゴタし始めて、やめときゃいいのにイスラエルはガザを攻撃したというニュースが入ってきた。まったく、どいつもこいつも。

どうして人間は(男は?)争いごとが好きなのか。


             *


大震災直後は、どの国も日本に同情と援助を表明した。

アメリカはもちろん、それどころじゃないだろうと思われるアフガニスタンや他の貧しい国からも義援金や物資が届いた。救援隊も来た。

すでに原発は電源を喪失し、冷却装置注水不能になっていて、世界はそちらに関心が高かっただろうが、まずは人命救助と遺体捜索に力を貸してくれた。「日本はお金持ちだから、自分たちでどうにかできるでしょ」という見方はあったものの、世界は日本を見捨てなかった。

しかし、震災後2週間が過ぎたあたりから、論調が変わってきた。

大惨事に見まわれた日本を批判すべきではないという遠慮で押さえていたのが、噴出し始めたという感じだ。

いつまでたっても原発事故を収拾できない。

原発に関する情報を開示しない。

避難者への対応も遅い。

日本で生まれ育った私でさえ、無能な官僚とリーダーシップの欠如には本当に腹が立つのだから、外国人は「いったい何をしてるんだ?!」と理解に苦しむだろう。

BBCには "Who is in charge?"(責任者は誰だ?)という記事が載った。

9/11のときにNY市長だったルドルフ・ジュリアーニは、読売新聞のインタビューで、国家的危機を乗り切る強力な指導力が重要だと言い、「私なら、『被災者対応』と『(放射能汚染などの)被害拡大防止』を担う二つの指揮系統を作る」と説明した。

日本政府のやり方は見ちゃおれんというところだろう。ここまで具体的なアドバイスを出してもらわないとだめなのかと、私はガックリした。

しかし、その後、菅内閣の指揮がまともになったという印象は受けない。むしろ、対策本部やら部署やらを無駄に増やしているだけだ。


            *


チェルノブイリ原発元副所長はさらに踏み込んで、「日本政府と専門家は情報を軽視し、迅速な対応と意思決定を怠った」と強く批判した。福島は人的ミスだとはっきり言っている。

その前にも、The Voice of Russia では、イズベスチア紙からの抜粋として、日本で支援活動にあたっていたロシアの原子力専門家、ウラジーミル・アスモロフ氏のインタビューを載せた(以下抜粋)

--------------------------------
日本の複雑で硬直的な官僚的運営モデルによって、事故への対応が遅れてしまったのです。問題を検討する場所が、現場から離れれば離れるほど、政策決定は遅くなり、運営状況が悪化します。ロシア人にとっては5分で済んでしまうようなことでも、日本ではまず委員会を立ち上げ、会合を重ねることが必要で、しかも肝心な責任者は1 人だけで、常に連絡を取れるとは限りません。副大臣より下の人と話しても、何も決定できないようになっているのです。
(中略)
受け入れに時間がかかったのはロシア人専門家だけではありません。原子力調整委員会を代表していたアメリカ人専門家の受け入れにも時間がかかりました。その委員会は、アメリカ大統領直轄の委員会ですが、福島原発はアメリカの設計によってつくられたものです。日本側は、外国の経験や助言を活用することは、欠点をさらけ出し、自らをおとしめることになると考えていたようです。また日本国内の政治状況も、問題をさらに複雑化させました。現在、政権についている与党は、40年間野党の立場であって、運営することよりも、批判することになれてしまっていたわけです。さらに危機管理ともなればなおさらでしょう。

---------------------------------

そして、日本政府の失策を具体例を挙げて説明している。

もはや内政干渉や日本の面子なんか気にしている余裕はないのだ。


             *


アメリカ政府も日本にいらだっている。

表向きは日本への信頼を表明しながらも、不十分な情報開示や技術提供の受け入れ拒否などで不信感が広がっている(関連記事)。

4月5日付のNYタイムズ紙には、Nuclear Regulatory Commission(米原子力規制委員会)の見解が載っている。これは同紙が入手した丸秘のレポートに基づくものである(NYT読者からは、これが丸秘であることがそもそもの問題だという意見も寄せられた)。

レポートは、福島原発が直面する新たな危機、半永久的に続く可能性のある広範囲にわたる問題について詳細に説明している。

たとえば、海水を使ったことで塩分が燃料棒の冷却を邪魔しているのではないか。冷却装置が回復していないのにいつまで注水作業ができるのか。もし冷却できずに燃料棒が溶け出したら長期間にわたって放射性物質が残るのではないか。

水素爆発によって、使用済み核燃料は1マイル先まで吹っ飛び、プールにも大きな被害が出たのではないかという疑問も書いてある。

福島と同じ型の原発設計に携わった人は「公表されているよりも、事態はかなり悪い」と指摘する。

しかし、一番の問題は東電がすべてのデータを公開していないことだ。それでどうやって世界各国の専門家に助けてもらえる?

元GEの原子炉設計者は、「余震を考えると、何トンもの汚染水をプールに置きたくありませんね。3月11日の地震のあと、構造上安全かどうかは一度も検査されてないんですから」と言う。

地震で原発の運転は止まったものの、設備がどれくらいのダメージを受けたか。これだけ高いレベルの放射性物質があっては誰が確認に行けるのか。いくら最高の耐震構造設計であっても、あれだけの規模の地震と続く余震でどこも損傷していないほうがおかしいくらいだと私は思う。


            *


アメリカのマスコミに寄せられる一般市民のコメントも厳しくなってきた。

冷静な意見ももちろん出るが、「もうアラスカの鮭には近寄らないわ。東電さん、ありがとう」という皮肉や、「日本は嘘をついている。早くコンクリートで固めてしまえ。地震の起きる国では原発禁止だ。世界中の原発を廃止しろ」というヒステリックな発言や、「日本がお辞儀しかしないなら、代わりに世界が行動しないと解決できないぞ」という苦言が目立つ。

タブロイド誌(エルヴィスは生きていた!プリンセス・ダイアナの死はイギリス王室の陰謀だった!雪男を捕獲!というたぐいの記事を売るところ)はおして知るべしである。

各国の堪忍袋の緒は切れかかっている。いや、すでに切れてしまったか。

それなのに、日本政府は事前に各国に報告しないで汚染水を海に流すという大失態をした。そして、汚染度が低い水だったの、国際法には抵触しないのと弁明した。もはや諸外国は黙っていない

米アルゴンヌ国立研究所の科学者は、福島の土壌汚染について「この数字が事実なら、歴史上最悪の例だ」と伝えている。そして、早急な対処が必要だとくりかえす。

福島原発の北西約32キロの飯舘村にある学校で、校庭の土から数万ベクレルの放射性物質が見つかった。それについての文部科学省の言い分は、

「ただちに健康に影響を与える数値ではないが、舞い上がった砂などが口に入らないように注意したほうがいい。

この危機感の無さ、他人事みたいお気楽な言い分はいったい何なのか。非難範囲の30キロより遠いところにそれだけの放射性物質がある事実はどうするのだ。

京都大や広島大などのチームによる現地調査では、原発から30キロ圏外の福島県飯舘村では爆発から3カ月後も、最高地点では平常時の約400倍の放射線が出続ける可能性のあるという。


             *


メディアにそういう数字が出始めて、やっと政府は原子力安全委員会に放射線量の新基準設定に助言を求め、これから避難地域の見直しを本格的に検討するという。そういえば、野菜とちがって、魚には基準すらなかったというのだから驚いた。これから作るのだ。

何もかもが遅い。まるっきり泥縄式だ。

日本は外圧に弱いと言われてきた。野党が騒いでも知れている。

菅内閣と東電が一刻も早くまともに行動するように、アメリカやロシアには日本政府をもっとビシバシせっついてもらえないだろうか。

世界がこれだけの危機感を持っていることを政府にわからせ、情報開示と国際協力で日本を、ひいては世界を守るように仕向けてもらえないだろうか。


<今日の英語>  

I believe the public has a right to know.
国民には知る権利があると思う。


NYタイムズに寄せられたコメント。



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 |  社会  |  コメント(7)

Comment

初めてコメントします。私は現在ドイツ在住なのですが、当地では在住日本人の間でドイツの報道は大げさか否かを巡りかなり意見が割れています。最近はむしろ日本人同士の間で地震の話をするのがはばかられるような状況になってきました。私はどうしても日本政府、東電の情報開示に関しては信用できません。ただしその意見を表明すると危機感を煽っていると見られることもあり苦しい心情です。それでもkometto3のように一個人として自分の意見を表明しようと思います。これからもブログを楽しみにしています。
furoshiki |  2011.04.08(金) 22:19 | URL |  【編集】

日本はメディアが危機感を持っていないので、ダメです。

「80キロ圏は避難を」米の勧告、実測データに基づかず
http://www.asahi.com/international/update/0408/TKY201104080386.html

今日の某新聞の記事ですが、まるで、米の勧告が大げさであったかのような言い草です。

「危機的状況では、リスクを過小評価するよりは過大評価する方が生き延びる確率は高い。」同じ新聞が地震数日後に書いた記事の一文です。

今の原発危機はもともとリスクの過小評価から起こっているということを、メディアと政府はわかっているのでしょうか。原発においては、「想定外」などと言う言い訳はあってはならないのです。

昨日の余震で、東北の原発はさらなる被害を避けることができました。一方非常用ジェネレーターだけしか機能していないという状況は、既に異常事態です。これはNHKの記者が今朝ポロッとこぼしたひとことです。この点を指摘した主要メディアはありませんでした。みんな、「よかったよかった」と言わんばかりの安心ムードです。

こちらのブログの読者の方には武田邦彦教授は不人気ですが、私は彼の過去の主張に対する批判があるのは承知していますが、原発に関する基本的な考えには同意するものがあると言わざるを得ません。

自分の身は自分で守るしかないのでしょうか。毎日考えています。
ティンカーベル |  2011.04.08(金) 22:39 | URL |  【編集】

福島原発事故は天災?それとも人災?
事故の発端は確かに地震と津波です。でも、その後は? いえ、そもそもは? 人が想像し得ない天災が来たときは手に負えないことは想像し得たことだったんじゃない?
あらたに正式に命名された『東日本大震災』今回の事態は、この名前だけでは足りない気がします。天災からの復興の名の下になにかをうやむやにされそうな不安があります。
h-r-m |  2011.04.09(土) 03:01 | URL |  【編集】

自分で決めよ。

LA在住の者です。
海外メディアの報道もいい加減ですよ。
こんな小難しいことを政治家やジャーナリストが基礎から理解して話しているわけがないです。

アメリカの80km圏内退避が想定に基づいたものだったという記事が出ましたが、これはきちんと当初から発表するべきことだったと思います。
適当な発表はやめてもらいたい。
最悪の事態を想定すれば黙っていればいいのか?そんなはずないですよね。
専門家から説明さえされれば、決断は個々人が行うことです。

悪い方のニュースを信じる方が楽。
批判する方が頭が良く見える。

大事なのは、自分の意思です。
本当に危ないと思うのであれば、逃げるべきです。
アメリカだってずいぶん情報隠してるじゃないですか・・・なぜ今回はそんなにみんな信じるの?
「危ない危ない危ない・・・」と連呼されないと、危機感って持たないの?
LA |  2011.04.09(土) 04:05 | URL |  【編集】

私もLAさんに賛成!

インターネットが当たり前に普及した今、情報は「知らなかった」「知らされていない」では済まない。
個々人が「探し」「選ぶ」時代です。
信じた情報に従って行動すれば良いだけです。

今回の原発事故批判も多くの人は後だしジャンケンでしょう。
批判している人のどれくらいが、原発建設に反対し、管理運営方法を監視し、自らがそれをできないのなら、それをやってくれる政党・政治家を選んだのか?
とどの詰まりは国民の甘さに跳ね返ってくる。

外圧にしても、地球規模の危機を救うため日本にしっかりしてもらわなきゃ困る!というのもあるけれど、外圧を仕掛けてくる国々の国益も見極めないと・・・。
フランスは原発ビジネスの威信を懸けているし、アメリカも国内向けに原発推進の姿勢を崩せない。中国に対する牽制もあるでしょう。(有無を言わせずTPPもあるかも)
ロシアのミスマッチ気味なエネルギー支援は資源開発に日本の力が欲しいからと見られています。
韓国首相の「日本の首相は無能」発言は野党に外交力のなさを指摘されて矛先をかわしたため(いつものこと)と聞きます。

ロシアが何度も日本領空ギリギリまで偵察機を飛ばしたり、中国が尖閣諸島近海で海上保安庁の巡視船にヘリを異常接近させたり、というのも究極のわかりやすい外圧だと思います。

純粋に日本の窮地を救う(政界・財界の尻を叩く)外圧ってあるのかな?と私は思います。


山婆 |  2011.04.09(土) 07:05 | URL |  【編集】

日本を非難する論調が強くなって苛立つお気持ちはわかりますが、今回のことに関しては、NYTimesはちょっとソースが怪しいというか、意図的にジャパンバッシングしてるな、と言う印象です。(日本に寄付するな、とかいう記事をウェブ上に載せたのもNTYでしたよね?)
なんとなく昨年のトヨタの件を思い起こさせます。
twitterでこんなの見つけました。
http://yokofurukawa.wordpress.com/2011/04/06/
東電はともかく、日本政府の出してるデータは信用してもいいんじゃないでしょうか。
問題は、それを元にした判断が遅く、情報伝達能力が低いというところですね。
データは出してるんだけど、「英語」じゃない、ってのもあるんじゃないかと。
通りすがり |  2011.04.09(土) 11:37 | URL |  【編集】

情報はすべてが正しいとは限らない

ティンカーベルさんの出されている武田邦彦氏ですが、彼の発信する情報は正しいものとそうでないものが混ざっている、という批判があります。ですから、それだけを信じるのではなく、他の情報とも照らし合わせてみることが大事だと思います。
他の方も書かれてますが、最後にどうするか決めるのは自分しかないですよね・・。

参考までに:医師NATROMさんの日記
「武田邦彦氏の功罪」
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20110318#p1
miff |  2011.04.10(日) 01:34 | URL |  【編集】

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