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夜、眠る前に想うこと

2011.04.02 (土)



私は(猫が)早起きなので、いつも夜は早めに寝る。

静かで暗ければ、すぐに眠くなる。ここ3週間、昼寝をしていないせいか、電気を消すとすぐに朦朧としてくる。

私は不眠とは無縁だ。ひどい鬱をわずらったときに初めて不眠を経験したが、その後の投薬で精神安定が得られるようになって、寝すぎるくらい寝る。

意識が薄れていく間、ぼんやりと考える。

猫砂を替えたっけ? 台所に出しっぱなしのものはなかったか? 明日はゴミの日だ、子どもにランチ代を渡さねば。日常の些細なことがあれこれ思い浮かぶ。

あるいは、あの本はまだ読みかけだったとか、おいしいものが食べたいなとか、パヴェルはどうしてるかなとか、あの保険請求はどうもおかしいとか、起きているときにどうにかすればいいのに、半分寝ながら考える。

大震災が起きて以来、たびたび夢想することがある。

明日の朝、目が覚めたとき、地震も津波も原発もぜんぶ夢だったらなあ。


           *


そして、例によって朝寝坊の息子たちをたたき起こし、オムレツを作りながら彼らに話す。

「ねえ、ねえ! お母さん、いつも夢は見ないじゃない? 見てもぜんぜん覚えてないじゃない? それが昨日の夜、すごくリアルな夢を見たのよ!

「どんな夢?」 

いつも私に自分の見た不思議な夢の話を、微に入り細に入り、話したがる長男がきっと聞いてくれるだろう。

「東北でね、東北って知ってる? 東京のもっと北の方」と私。

「ぼく、知ってる。ぼく、県庁所在地の歌、ぜんぶ覚えたんだよ。」

知識をひけらかしたがる次男が口を挟むだろう。

「宮城県の近くの海で大地震が起きてね、大津波が来たのよ。あのへんは、昔も大津波が来たところなの。そういえば、その絵本を読んであげたじゃない」と次男を無視して話を進める私。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

もう逃げられないくらいの津波だったのよ。車も家も流されるくらいの。

それで、日本人って目を合わせないし、知らない人にはにっこりしないじゃない? ドアも押さえてくれないし、荷物も手伝ってくれないし。

でも、地震が起きたら、募金もボランティアも集まって、協力したり、譲り合ったり、政府が頼りにならないから村の人たちが組織を作ったりして、すごいのよ。

アメリカみたいにlooting(略奪)なんか起きないし、いちいち「お世話かけてすみません」なんてお辞儀したり、「お互い大変なときに、ありがとうございます」なんてお礼を言ったりしてるの。

それだけじゃなくて、あのへんに原発があるんだわ。原発って、わかる? 原子力発電所のことよ。原子力の「げん」と発電所の「はつ」。

そこもやられちゃって、放射能が漏れたの。

野菜も牛乳も水もダメになって、コンビニの棚が空っぽになったのよ。あの何でもあるコンビニが。信じられる?

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

「へー。それでどうなったの?」と辛抱強い長男が聞くだろう。

「お母さんにしては、よく覚えてるね。なんかへんな本、読んだんじゃない? 
パヴェルのこと心配してるから、ベラルーシとチェルノブイリのことが夢に出たんじゃない? それか、日本に行きたいからじゃない?」と次男がちゃちゃを入れるだろう。

「もー、あんたはうるさい。とにかく、そこで目が覚めたのよ。チェルノブイリみたいになっちゃ大変だって世界中から応援に来てくれたとこで。あのあと、どうなったのかなあ。」

「夢でよかったじゃん。ぼくの見たのはねえ…」と、長男は自分の見る総天然色ステレオサウンドつきの不条理な夢を話し出すだろう。

でも、そんなつまらない話には興味がない。「ふーん、へー」と、私は気のない相槌を打つ。平穏な日々。


            *


地震発生から3週間経ったのに、私はまだこんなことを考える。

そして、毎朝、現実を突きつけられる。その繰り返しである。


<今日の英語>  

I just wish things would get back to normal.
いつもの状態に戻ってほしい、それだけ。


東京に近い太平洋沿岸で漁業に関わっている人のコメント(をBBCが英訳)。



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 |  わたし  |  コメント(11)

Comment

読んで涙が出ました。本当に夢であってほしい。同じ気持ちです。日本から離れているからこんなかことを言っていられるのかもしれない。でも被害者は止まってはいられない。過酷な状況の中で先に進むしかないのです。早く以前の日常が戻るために。

今一番腹が立つのは他の国に経験しない被爆と言う惨事を受けたわが国で又そのような危険な目に合おうとしている。被爆の怖さを一番知っているわが国が原発を作る時にどこまでの事を考えたのだろうか。東電の面々を見ていて何処まで真剣にその危険性を考えて操業してきたのか疑うばかりです。又その下で請負として作業にたずさってきた方々を同情せずに入られません。
 |  2011.04.02(土) 02:46 | URL |  【編集】

気持ちが弱ってるのか、読んでて涙が出ました。
いつも変らず、遠くから心を寄せてくださって
本当にありがとうございます。

癒されます!
いのり |  2011.04.02(土) 09:21 | URL |  【編集】

 はじめまして。kometto3さんの精力的な情報収集には脱帽です。ありがとうございます。

昨日のゲストさんのリンクですが 武田教授はちょっと?な主張をしているようです。 

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E7%94%B0%E9%82%A6%E5%BD%A6

離れていらっしゃるからこそ見えることはあると思います。これからもよろしくお願いします。
輸出品等に影響が出始めています。これからは経済が停滞しないよう 西日本が頑張らなくては…。
 
kumy |  2011.04.02(土) 09:25 | URL |  【編集】

本当に、本当に、夢だったら良いのに・・・。
最近よく聞くこと・・・
福島はチェルノブイリにはならない、けどもんじゅは危ない・・・
関西在住のものにとっては聞き捨てならないこと。
日本の原発がいかに危険な状態か、福島のことがなければ、私は知らなかったのが情けないです。
http://yoshiko-sakurai.jp/index.php/2011/03/31/%e3%80%8c%e3%80%80%e5%9b%bd%e9%9b%a3%e3%81%ab%e7%b7%8f%e5%8a%9b%e7%b5%90%e9%9b%86%e5%87%ba%e6%9d%a5%e3%81%aa%e3%81%84%e8%8f%85%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%80%80%e3%80%8d/trackback/
lumama |  2011.04.02(土) 10:36 | URL |  【編集】

Thank you

泣きそうになりました。

やっぱり同じこと考えてました。

Wakabarista |  2011.04.02(土) 20:11 | URL |  【編集】

埼玉で日常生活を送っていると、原発事故直後は外に出るとマスクを着けている人が目出っていたし私も必ず着けていたし、子供にも着けさせていました。お店では新型インフルエンザが流行りだした直後の様にマスクが売り切れていました。洗濯物も放射能が付着するとニュースでの報道があったので出していない家が大半だったのが、原発事故から数日が経ち、良くも悪くも余り気にしてなく?いられなくなった気がします。原発事故が今後どの位の期間で集結するかのめども経っていない状況ですし、むしろ悪い方向に進んでいる様に思います。今日の朝の発表では汚染水が直接海に流れ出していたとの報道がありました。海産物にも影響が出るだろうし、非常事態なのにkometto3サンが言っていた様に、非常事態が日常化してしまっている様な状態です。本当に夢であったならと思います。
カズママ |  2011.04.02(土) 20:42 | URL |  【編集】

初めまして

海外メディアは日本の事なんか思ってないですよ。思ってたら酷い嘘なんて報道しないはずです。放射線で1万人も死んでいて日本全体に放射線が広がっていて日本に行けば死ぬから日本には二度と行くなとか日本のありとあらゆる全てを輸出禁止にするべきとか酷いデマを報じて海外の国民も日本という国はなくなったの?と真実だと思ってる人が多くてショックでした。
みなみ |  2011.04.03(日) 00:31 | URL |  【編集】

みなみさんのコメントに違和感
ゲスト |  2011.04.03(日) 11:54 | URL |  【編集】

kometto3さんの辛口エッセイのような文章をいつも楽しみに拝見してました。
私は、これまでも原発には反対という考えではありましたけど、今回の放射能漏れ事故で、http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html#about
を読んでもう絶対にこれ以上原発を世界中のどこにも作ってはいけない、と思うようになりました。
goo |  2011.04.03(日) 12:31 | URL |  【編集】

gooさんが紹介されている平井憲夫さんのお話読みました。
たくさんの人に読んで欲しいですね。
現場の方の言葉はやはり重いです。読んでよかったです。子ども達にも読ませてあげようと思いました。
大人は頑張らないと!ですね。でも、どうやって頑張ればいいのか・・情けないです。
h-r-m |  2011.04.04(月) 02:33 | URL |  【編集】

エイプリルフールに

不謹慎ですが「津波の映像はVFXだったんです。ハリウッドを凌ぐルアリティでしょう?津波も原発事故も全て嘘だったんですよ!」って誰か言ってくれないかなぁ、と真剣に思ってました。
子供を亡くした親御さんのインタビューなど見てしまうと、今でも泣いてしまいます。現実は残酷ですね。
ugetsu |  2011.04.04(月) 13:27 | URL |  【編集】

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