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反論: わからないことを書いてはいけないか?

2011.04.01 (金)


「なぜ早く全世界に助けを求めない?」という記事で「どこから汚染水が出ているのかわからない」と書いたら、「東電のプレスリリースを最初から読めば、察しがつくと思います。読んでわからなければ、技術的な批判は控えた方がいいと思います。」という公開コメントが来た。

さらに、「チェルノブイリとの比較は全く意味がないと思います。チェルノブイリでコンクリートで覆う作業に従事した人数、その中の被爆被害者の数ご存知での発言でしょうか。」とも書いてあった。

匿名投書ではあるが、発信元はイギリスだ。それ以上、投稿者のアイデンティティを追及するつもりはない。

日本国内で被災した人あるいは放射能汚染の不安に日々晒されている人の苦言なら、だまって受け入れもしよう。

しかし、私と同じく、日本を遠く離れた、いわば安全地帯でのほほんとパソコンができる人からなので、あえて反論することにした。


             *


私は大震災と原発事故についてニュースに目を通しているが、東電の記者会見を最初から読むほど暇ではない。

もっぱら主要メディアで情報収集してきた。たとえば、

2号機建屋の外から1千ミリシーベルト 圧力容器損傷か
(2011年3月28日19時 26分)

その記事にはこういう説明があった。以下抜粋。

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「こうした汚染水ははどこから漏れているのか。有力視されているのが、燃料棒が収められている原子炉の圧力容器だ。 」

「福島第一原発の圧力容器は厚さ16センチの鋼鉄でできており、底部には、計測装置などを外部から差し込む貫通部などがある。その周辺から漏れている可能性が考えられる。 」

「極めて高温になった燃料が圧力容器の壁を溶かして穴を開けた可能性もある。 」

「一方、原子力安全委員会(班目春樹委員長)は28日午前、臨時会を開き、2号機のタービン建屋地下1階にたまっている通常の10万倍の濃度の放射能を含む水について、一時溶融した燃料と接触した格納容器内の水が、何らかの経路で直接流入したと推定されると発表した。 」
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いずれも推測の域を出ない。これでどうやって「察しがつく」というのか。

私は混乱するばかりである。

一主婦のブログで、「技術的な批判は控えろ」とおせっかいをする暇があれば、技術に明るいらしい投稿者は、なぜ東電本社や内閣府に「これが問題の箇所です」と電話しないのだ。

今の段階でどこから汚染水が漏れているのかを特定できる人が、こんなところで時間をつぶすのは国家的損失である。


             *


また、東京都千代田区内幸町の東京電力本店での東電原子力施設管理部による定例記者会見より、一問一答をまとめたページも読んだ。(法と経済のジャーナル Asahi Judiciary 2011年03月29日)

そちらからも抜粋する。

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「その水があったのは、原子炉建屋の隣にあるタービン建屋の地下。通常はそのような高濃度の放射能があり得ない場所だ。だから油断があったともいえる。にしても、なぜそこに、原子炉水の1万倍もの放射能を帯びた汚染水があるのか。「もともとは炉の中のものであるのは明らかなんでしょうけど、どのようなルートで3号機のタービンの地下にたまり水として存在してきたかは分かっていない」と鈴木課長は言う。」

――要するに、圧力容器は穴があいているんですね?

 穴というか、どっか配管なり何なりで、気層ではなく、液層の部分で、格納容器と(の間に)パス(通り道)があるんじゃないかなと想定しています。

 ――つまり、下のほうにある?

 そういうイメージですね。

 ――なんであいた?

 分からないです。水位が上がってこないところを見ると、そういうふうなことを想像するのが普通かなと思います。

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――きょうの未明の会見でお話があったんですが、圧力容器に関して、「下のほうに穴があいている可能性が高い、下のほうの穴から放射性物質を含んだ水が出ていると考えるのがふつうである」というお話がありました。

 私、そういうこと申し上げたことはございません。

――副社長から伺ったのではなく、きょうの未明の会見で(原子力設備管理部の課長が言った話で)す。

 いろいろな可能性が考えられるということは申し上げているかもしれませんが、それを断定的に判断したということではないと思います。

 ―― 「そう考えるのが普通である」というお話がございました。で、そういう状況で、今のところ東電さんとしては圧力容器の状態について健全性が保てているというお考えを示してこられていますが、そういう認識が正しいのか。

 原子炉の中の状況について、非常に限られたデータで状態を判断してきておりまして、したがいまして、明確に申し上げるのは困難を伴う状況ですが、全体としてみると、これまでのいろいろなパラメーター(水位や圧力の計測数値)の変化を見ますと、大きな変化が起きたということはない、と思っております。原子炉の中の水が格納容器の中に出てきている可能性は考えなければなりませんが、特定の部位で破損しているということを我々として判断しているということはございません。
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「健全性」というのをどのように定義するかということになると思いますけども、原子炉圧力容器にはさまざまな配管も接続されておりますし、そこにはポンプがあったり、バルブがあったりするわけでありまして、その全体で原子炉一次系という系統を構成しております。その中のどこからか水が出ている可能性は否定できないと思いますが、圧力容器そのものの健全性について何か問題があるということを決めるような手立てはないと思います。

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 ――炉の穴の話について「私は承知していない」という話がありましたが

 原子炉の底部については、明確にその場所だと決定づけて判断したことではないと申し上げたということです。

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――閉じ込めるというのは破綻しているということなんですか?

 プルトニウムだけではなくて、放射能が何らかの経路で出てきているということはあるわけですが、全体として見れば、原子炉の中に放射性物質はとどまっているわけで、そこから出てくる量をできるだけ少なくする、ということです。

 ――トレンチにもそうとうある。

 全体の中でそういうものが何らかの経路で出てきているということなので、その量を最小化するよう努力しているということです。
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東電自身がわからないことばかりだ。だから、「わからない」と書いた。

だいたい私は微積分の計算もできないし、化学記号も暗記できないというレベルの人間である。

でも、「読んでわからなければ、技術的な批判は控えた方がいい」とは思わない。

そういう言論統制は、私が一番忌み嫌うものである。


私はデマを流したり、不安をあおったりしているつもりはない。先日の動物愛護団体のように不正確な情報を流したとわかったら対応する。あとは読者の判断に任せる。

私の書くことがまちがっているなら、理由を述べてもらいたい。「察しがつくと思います」などともったいぶらずに、素人にわかるように解説してもらいたい。

パヴェルがベラルーシ人ということもあって、私は普通の人よりはチェルノブイリについて知っているつもりだ。

福島がいろんな点でチェルノブイリとちがうのは承知している。

「福島はチェルノブイリにはなりません」と言い切る人がメディアに出る。条件としてはスリーマイル島に近いという人もいる。それは言論の自由だ。

でも、それだから「チェルノブイリとの比較は全く意味がないと思います」と言い切れる、その自信が空恐ろしい。

チェルノブイリで起きた土壌汚染や甲状腺がんの発生や石棺による封印を、福島の現実と照らし合わせてどこがいけないのだ。福島とまったく同じ条件で起きた原発事故はない。チェルノブイリでは運転中の事故であり、格納容器すらなかった。それでも、参考にできる事故は他にないではないか。


             *


チェルノブイリでコンクリートで覆う作業に従事した人数、その中の被爆被害者の数ご存知での発言でしょうか。」というお咎めに対しては、4月1日付の「警鐘を鳴らしていた人たち」の記事の中に答えがある。

「原子力教育を考える会」は、先週ヨウ素剤について検索していて偶然見つけたサイトである。ウィキペディアは前から知っていた。

チェルノブイリで石棺工事に携わったのは推定80万人。その中だけの被曝者数は載っていないが、「ロシアの事故処理従事者86万人中、5万5千人が既に死亡した」という説明がある。

この数字から、チェルノブイリと福島を比較するなという根拠はどこにある? 

ドキュメンタリー映画「サクリファイス」に出た作業者は、ソ連政府の命令の下、防護服なしで素手で働かされた。今の日本政府でそれはありえない。自衛隊を全員投入しても、10万人である。スケールが違うから、無意味だと言いたいのだろうか。

1~4号機を石棺で覆うのに延べ何人が必要なのか、私には想像もつかない。

でも、私がこんなくだらない反論を書いている間にも、福島で何百人もの作業員が危険に晒されているのは事実だ。原発から半径30キロまで避難せよと言われ、野菜にも原乳にも海水にも放射性物質が検出されている。放射性反応が強いところでは、遺体の収容もままならない。

「チェルノブイリに比べたら(いや、比べてはいけないのか?!)、福島はたいしたことありませんよ。あちらはレベル7で、こちらは6ですから。」などという気休めは、私には言えない。

そして、これからも書きたいことを書く。

あー、すっきりした。




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