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日常化する非常事態

2011.03.28 (月)



もう2週間以上、悪い夢が続いているような錯覚に陥る。

福島原発では事態が収拾できないまま、放射線の数値が報告される。いったいどこから放射能が漏れているのかわからない。

チェルノブイリのように石棺で覆うにも、まず燃料棒を冷却しないとだめなのだそうだ。それなのに、いま行っている冷却作業は、「焼け石にスポイトで水を一滴ずつ落としてるようなものだ」とあるレポートで読み、ゾッとした。

これだけ放射能が漏れているのに、原因を突き止められない。それがわかったところで、修復作業ができるのかも疑わしい。

根本的な解決方法が見つからないまま、永遠に注水し続けなければならないのか。

あいかわらず、現場の作業員状況について細かい説明はない。

彼らが力尽きたらどうする?

状況が悪化するにつれて、日本政府は安全とされる基準値を引き上げている。作業員の被曝量もそうだし、飲料水や乳製品についてもそうだ。WHO 基準の30倍にした。なんのための基準値かと思う。

昨日、東電は放射能物質の名前と量を再三修正した。27日には「ヨウ素134が通常の1千万倍の濃度」、その後「実は、コバルト56だった」、28日未明になって「本当はセシウム134で、10万倍の濃度だった」。

原子力安全委員会が理論上ありえないとして、再分析を要請してまちがいがわかった。東電の専門スタッフは、その程度の判断もできないということか。

現場の混乱を考えても、非常に心もとない。でも、もう驚かない。


            *


原発から半径30キロ内の住人にもやっと自主避難勧告が出た。遅すぎる。

だいたい屋内待機なんか1週間が限度だ。食料と水が尽きる。屋内待機者がすでにどれくらい放射能にさらされたのかという発表は聞かない。

先週、NPR ラジオにアメリカの原子力専門家がゲスト出演した。彼によると(名前は忘れた)、アメリカにある原発のうち、最新の安全基準に合格しているのは40基しかないそうだ。

番組のホストが、アメリカには全部でいくつの原発があるのかと質問した。

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しばらく沈黙があった。半分以上が不合格なのだ。

全米の原発所在地を載せた地図では、私が最初に見たときは原発の最長稼動期間は30~39年となっていた。ところが、福島原発の問題が起きてから、40年以上というグループが急遽追加された。

更新を怠っていたと思われる。

年数だけではなくて、どういうタイプの原発でどの原子炉が稼動しているかなどもそうだろう。あるいは、一般人に見せたくない情報が載っていたのかもしれない。急にアクセスが増えて慌てたか。

地震発生後しばらくはアクセスできた International Nuclear Safety Center の世界の原発所在地図は、まもなくパスワードがないとアクセスできないようになった。今日みたら、サイトは「存在しない」ことになっていた。

ウィキペディアによると、このセンターはアメリカのエネルギー省の国際原子力安全協力ディレクターの下で運営されていた。皮肉なことに、「原子力の安全性について、開かれた情報交換を推進する」のも使命の1つだそうだ。

日本だけでなく、世界中の原発あるいは原発推進団体がいかにずさんな仕事をしているかがよくわかる。


            *


使用済みの核燃料について、私はこれまでまったく考えたことがなかった。

どこかの倉庫にでも入れておくのかなと思った。フランスでリサイクルすると聞いたことはあったが、新聞や空き缶のリサイクルじゃあるまいし、イメージできなかった。そんな危険なものをどうやって船で運ぶのか。どうして日本国内でリサイクルできないのか。ほんやり思っただけだった。

福島原発が危機に陥って、やっと原子力発電の中身がほんの少しわかるようになった。どれも恐ろしい話だ。

なかでも、今後ほぼ半永久的に人間が使用済み核燃料のお守りをしなくてはならないこと、ある種の放射能物質が半減するのに数万年もかかることについては、永遠に払いきれない請求書を突きつけられた気分になった。

「直ちに健康に影響が出るのではありません」という政府の弁明はむなしく響く。

そりゃすぐには出ないでしょうよ。でも、3年後、5年後は? 10年後、20年後は? 孫やひ孫の代には?


          *


ニュースに半減期ということばがよく出る。

ウィキペディアの定義は、「放射性核種あるいは素粒子が崩壊して別の核種あるいは素粒子に変わるとき、元の核種あるいは素粒子の半分が崩壊する期間」である。

私は、まだ残り半分があるじゃないの、危険なことには変わりない、ごまかすなと思う。

NUMO(原子力発電環境整備機構)のサイトに、半減期の表がある。

セシウムは30年(福島第一原発の近辺で取った海水からは、3月25日にセシウム134と137を検出。それぞれ濃度限度の117倍と98倍。ちなみに同じ地点でのヨウ素131は1250倍))。

この表には出ていないが、水道水で検出されたというヨウ素131は8日で半減する。でも、ヨウ素129は1570万年。1人の人間が一生を終える年月では、ぜんぜん減らないわけだ。

プルトニウム239は2万4千年、ウラン233は16万年、ウラン238にいたっては45億年。

頭のいい人が計算したのだろうが、ここまでくると無意味だ。しかも、気が遠くなる年月がたっても、まだ半分残っているのである。

NUMO のサイトでは、地層処分という「地下深部の地層に高レベル放射性廃棄物を埋設し、人間の生活環境に影響を及ぼさないように長期にわたって安全・確実に隔離する方法」を説明している。

1ヶ月前にこれを読んでいたら「なるほど~」で終わっただろうが、今は鼻白む。

日本列島が移動するような大地震が来たら、地面の奥深く埋めたって安全ではないし、確実な方法なんてない。

しかも地層深く安全確実に処分したはずの放射能物質の入った容器は、千年もすれば腐蝕してしまうと書いてある。そうしたら、地層が放射能に汚染されてしまうではないか。それなのに、「10万年後にも1メートルの厚さの緩衝材は機能を果たす」とこの資料は主張する。


            *


「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」は2000年5月に国会で成立し、地層処分が法制化されたそうだ。

一施設で4万本以上の高レベル放射性廃棄物を処分できる大きさを考えています。このため、当面はこの処分施設で十分と考えています。なお、この4万本は、 2021年頃までの原子力発電による使用済燃料を再処理した時に発生するガラス固化体に相当します。」とNUMOのサイト に書いてある。

処分施設はまだ建設地を探している段階らしい。しかも、公募で。

処分事業という公共性が極めて高く、長期にわたる事業を受け入れていただくためには、市町村の自主性を尊重する必要があると考え、「公募」という方法をとることとしています。

今後、日本のどの町がこんな施設の建設を進んで受け入れるだろうか。地層処分できなければ、毎年出る放射性廃棄物はそのまま原発の横に積んでおくしかないんじゃないだろうか。

私はデモに出かけるタイプではない。環境問題にも関心はなかった。

反原発運動に対して、「それは理想じゃない? 資源のない日本が原発なしでどうやってやっていくのよ?」と冷たい目で見ていた。

チェルノブイリは遠い外国の、昔のできごとだった。今になっていろんな資料を読むたびに、何も考えていなかった自分が情けなくなる。

それでいて、私は悪いニュースが毎日流れるのを「普通のこと」として受けとめ始めているのだ。

緊急非常事態が日常になってしまっている。

感覚が麻痺してきた。


<今日の英語>  

This too shall pass.
ものごとには必ず終わりがある。


日本への応援(慰め?)メッセージにあった一言。



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 |  社会  |  コメント(6)

Comment

お話を伺って…

原発は日本だけの問題ではなく

世界の問題なのですね


〝核〟の脅威がなくなる世界の到来

信じております


ありがとうございます
ponsun |  2011.03.28(月) 06:32 | URL |  【編集】

今日からNYTのオンラインコンテンツ有料化とのニュースをラジオで聞いたところです。細かなしくみはまだ調べていないのですが、日本で外国ニュースをチェックしている人間にとって、このタイミングでこの決定は痛いです。せめて日本関連のニュースは特例にしてなるべくオープンにしてほしい、と訴えたいのですが、どうすればよいのかよくわかりません。Komattaさん、息子さんたちなどのお力も借りて、こんな声もあることをアメリカ社会、NYTに伝えていただけたら、嬉しいです。よろしくお願いいたします。
とろん |  2011.03.28(月) 06:39 | URL |  【編集】

Daniel Kahl さんの YouTube チャンネル

いつもはyoutube ご覧にならないようですが、
The Daniel Kahl
YouTube-Stop the Hysteria 5
High Radiation Levels at Plant and 4/3/2/1

お薦めです。英語話者のいとこ達も東京や被災地(ダニエルさんは山形弁も完璧で東北にも詳しい)の事がよく分かり、かなり安心したと言ってくれます。それに、彼の同じチャンネルの英語教室は日本語の勉強にも役立ちそうです。
rumi |  2011.03.28(月) 15:38 | URL |  【編集】

"永遠に払いきれない請求書を突きつけられた気分"
専門家のコメントは専門用語あり、難しくて理解しにくいですが、コメットさんの文章では上記も含め、私にはすんなり染みていきます。
vegas |  2011.03.28(月) 21:19 | URL |  【編集】

米国とソ連が大気圏内核爆発実験をしていた頃の方が日本の空気は汚染されていたという話をききました。

http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-01-05-08
ゲスト |  2011.03.29(火) 05:12 | URL |  【編集】

放射性物質が健康に与える影響に関して、日本のお医者さんと英国の大学の先生の意見、ほぼ一致しています。

現在のレベルを維持できれば、一般の人への被爆は、最大でも、喫煙者が癌になるリスクより少ないようです。

http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032801000862.html

http://www.bbc.co.uk/news/world-12860842

半減期の長い物質は、身体に入っても、放射能出して分解する前に、身体から排出されます。
生物学的半減期といいます。
ゲスト |  2011.03.29(火) 05:38 | URL |  【編集】

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