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4年ぶりのマンハッタン その2

2011.03.25 (金)



(前回その1の続き)

アメリカにいて一番恋しいのは、日本の食べものと本である。

ネットでいろいろ取り寄せられるようになったとはいえ、本を手にとって選ぶ楽しみとはちがう。それで、シティに行くときはブックオフと紀伊国屋に必ず寄ることにしている。

どちらも領事館と同じくミッドタウンにあって助かる。

しかし、どちらも最近ミッドタウン内で引っ越したという。住所だけでは不安なので、私はグーグルマップを印刷してポケットにしのばせた。

領事館で会ったおじさんに方角を確かめようと思ったが、地図で見るかぎり、簡単に行けそうだった。マンハッタンは碁盤の目のようになっていて、ストリートには通し番号がついているし、アヴェニューの順番くらい私でも覚えている。

人ごみを歩くにもコツがいる。おのぼりさんは何度もぶつかりそうになりながら進んだ。シティはペースが速い。

歩きながら、道路標示を見てギョッとした。

私は45丁目を歩いているつもりだったのに、43丁目と書いてある。なぜ?! 慌てて、北(と思われる方向)へ向かう。

貴金属・ダイヤモンド商がずらりと並んだ通りがあった。それぞれのお店の前に、スーツを来た男の人が1人ずつ立っていた。あれは警備員なのか、取り引きを待っているのか。

何度も道路の名前を確かめ、地図と見比べ、ブックオフはごく近くにあるはずなのに、なかなか見つからない。うろうろして時間ばかり過ぎる。

私はどうも紙の地図と現実の道路をつなぐ遺伝子が欠けているらしい。

でも、せっかくこれだけの時間と労力をかけてシティに来たのだ。なんとしても、本屋に行きたい。

そうして、歩き回っているうちに、Book-Off という看板が地面に立ててあるのが目に入った。えっ、こんな所にあったの?! まったく偶然に見つかった気がした。私が予想していた場所と違うのだ。方向感覚の優れた人に、この感じは理解できまい。


           *


ともかく中に入り、長男に頼まれたコミックスを探した。長男は漫画(だけ)はまだ読む気があるのだった。

そして、私が買いたい本のリストを見て、文庫本の棚を回った。大きいお店なのだが、やはり古本屋なので品揃えが限られる。それでも、作者順にぜんぶ見た。そして、12冊くらい買った。

時計を見ると、1時近い。お腹もすいたし、紀伊国屋で新刊も見たい。古本はそれくらいにして、会計を済ませてお店を出た。

お昼はせっかくマンハッタンにいるのだから、本当の日本食が食べたい。

ミッドタウンにもたくさんの日本レストランがある。特にどのお店が目的でもないので、調べてこなかった。歩いていれば、日本料理の看板に行き当たる。これまでも適当に入ってみて問題はなかった。

田舎にある「本物のジャパニーズ・レストラン」とは違うのである。ふだんそういうものしか食べられない人間にとっては、シティの食事はとてもおいしい。競争が激しいからレベルが高いんだろうなあと思う。もちろん安くないが、どうせお金を出すなら、おいしいものを食べたいと思う。

紀伊国屋へ向かいながら、途中にあるレストランに入るつもりだったが、なぜか1軒も見つからない。デリやイタリアンなどはいくらでもあるのに、なぜかジャパニーズレストランがない。

いや、あるはずなのだが、私の歩くところにはないのだった。


              *


まず紀伊国屋の用事を済ませようと、Avenue of the Americas を南へ向かう。地図によると、ブックオフからそんなに遠くない。ブライアント・パークの近くにあるらしい。

そうして、パークまで行き、住所を確かめたが、どこにあるのかわからない。

ブックオフ以上に混乱してきた。

41と42丁目あたりにあるはずなのに、何度ぐるぐる回っても、紀伊国屋の看板がない。公園の向こうかなと思って行ってもない。もっと奥かなと思ってフィフス・アヴェニューの方へ向かってもない(このへんで私はおかしいのだ。住所はアメリカスなのにフィフスへ行こうとするなんて)。

紀伊国屋の図書券もあるし、今日は4年ぶりでもあるし、なんとしても新しい紀伊国屋に行きたい。

時間はどんどん過ぎる。すでに帰りの切符は買ってあるが、焦り始めた。

こういうときにかぎって、警察官はいない。あるビルディングの前に立っていた警備員に聞いたが、知らないと言う。

なぜかブロードウェイにまで出てしまったときは愕然とした。

いったいどうやってそこへ行ったのかもわからない。やっぱりスマートフォンを買おう。ある種の人間にとっては、あれは贅沢品でなく必需品である。

もうクタクタになってあきらめかけたとき、道路の反対側を見ていないことに気がついた。横断歩道を渡って少し歩くと、Kinokuniyaあった!!!

あまり時間がなくなってきた。英語の指南本と小説を買った。探していた外国語関連のエッセイは在庫がなく、「お取り寄せになります」と言われた。だったらネットで買っても同じだ。


               *


ともかく本屋を2軒訪れて、一番の目的は達成した。

そろそろグランドセントラルに戻ったほうがいい。私は電車の発車時刻の1時間前には駅に戻ることにしている。いつどこで迷子になるかわからない。

昼食抜きで歩き回って、お腹がぺこぺこになった。

日本レストランは見つからないし、持参したバナナを食べようかと思ったが、せっかくシティに来たのだから、うちの近くでは食べられないものを食べたい。

義父母とライオンキングを見に来たとき、どこかのデリでパニーニを初めて食べた。おいしかった。それ以来、私は「パニーニ、パニーニ」と夫や子どもたちに訴えた。うちの近所では売っていない。

よさそうなイタリアン・デリがあったので、入ってみた。

パニーニはなかったが、似たような Eggplant Milanese というのを頼み、水も買った。そこのテーブルで食べるつもりだったが、熱くて食べられない。ともかくグランドセントラルに戻らないと落ち着かない。

デリを後にして、駅に向かった。今度は迷わなかった(つまり、すぐそこ)。


          *


まだ暖かい「なすのミラノ風」を食べてから(パニーニと同じくらいおいしい)、駅の中にあるパン屋でスコーンやクロワッサンを買った。チーズケーキはその場で食べた。疲れたときには甘いものに限る。せっかく歩き回って消費したカロリーがパーになった。

マンハッタンの食べ物はおいしいが、高い。1日いるだけで、田舎の倍くらい散財した。経済貢献だと考える。なによりも、4年ぶりなのだ。

とても夕食を作るエネルギーはない。駅でチャイニーズをテイクアウトした。

家に電話すると次男が出た。夫もいると言う。

「なんで? お医者さんはどうしたのよ?!」

「ぼく、知らない」と次男。

ともかく、これから電車に乗るから、中華を持って帰るまで待てと命じる。

夫は寝過ごして、またドタキャンしたのだった(でも、予約時間の前に電話したよ。起きたのは2時40分。予約は45分だったからね、とのたまった。私はシティから電話で起こすつもりだったが、迷子になってそれどころではなかった)。

(次回その3に続く)



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 |  わたし  |  コメント(2)

Comment

小説みたいにおもしろいです!(笑)
紀伊国屋もブックオフもあるんですね。
アメリカって電車賃一駅いくらなのかしら?おじいさんの突然に話しかけとか、想像できるような文章が大好きです♪
久々のヒット作品です。・・作品じゃないですよね(^_^;)スミマセン。でも最近みんな気分が暗いから、こういうワクワク気分な文章が読めてすごく嬉しいです。どんな小説が好きなのかすごく興味があります。
前にどこかに書いてあったかしら・・コメットさんはしっかりした方に見えるのに、方向音痴だったりいろんな面がありますよね。先日の鹿に怒った?所なんてすごく笑えちゃったもの。(それって日本語?英語?)どっちで言ったのよ~って思ったのでした(^_^;)
続き楽しみです。
りんご |  2011.03.25(金) 21:37 | URL |  【編集】

紀伊国屋の行き方全然分からないですよね…
取りあえず大通り歩いたらブロードウェイに行きつくし^^;
続き楽しみにしてます!
sakie |  2011.03.25(金) 22:38 | URL |  【編集】

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