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「アメリカに来たんだなあ。」としみじみ思ったこと

2009.04.17 (金)


夫と結婚してアメリカに移住するまで、私はほんの数回しかアメリカに来たことがなかった。そのうちの半分は2~3週間の滞在だったし、旅行者気分でいた。

道路の右側を運転するとか、やたらと物が大きいとか、どこに行くにも車とか、レストランでチップを払うとか、そういう違いはなんとなく予想できた。もちろん、そういうこと一つ一つに最初は戸惑ったが、「アメリカに来たんだなあ。」としみじみと思ったのは、もっと別のことであった。

夫の住んでいたNJのアパートから町まで1人で歩いたとき、途中にフォード自動車のディーラーがあった。だだっぴろい土地にずらりとアメリカ車が並んでいる。そして、その真ん中に家が一軒包めるくらい巨大な星条旗が空高くはためいているのである。日本で免許を持っていなかった私は、日本のディーラーを知らないが、日の丸が掲げてあったとは思えない。

それまでに夫の運転する車で何度も通り過ぎていた場所だったが、歩いて見上げたのは初めてだった。「本当にアメリカに来てしまったんだ。」と強く思った。

それからは長い間、ディーラーの星条旗が私にとってのアメリカのシンボルだった。

*     *     *

もうひとつは、初めてアメリカの美容院に行ったときのこと。

NJでも日本人のいないところで、当然ながらアメリカ人の美容院しかない。英会話の本を見て、「美容院での会話」を練習し、大き目のところを選んで予約の電話を入れた。

足を踏み入れると、そこは白人だけだった。お店の人もお客も、チラッと私を見る。

椅子に座ると、アジア人の顔が鏡に映った。私の後ろに立った美容師はもちろん白人で、彼女は私の髪をさわりながら、どれくらい切ったらいいのか聞いてくれた。日本人の髪などおそらく切ったこともさわったこともないのだろう。「まっすぐできれいな髪ね。」と言った。

当たり障りのない話を少しだけして、私も彼女もあとは無言だった。あんまり丁寧ではなかったが、背中に水が入るとか、左右の長さが違うとか、本に書いてあったほどひどくなくてほっとした。日本の美容院より随分早く仕上がった気がする。

「これでどうかしら?」とちょっと不安そうに聞く美容師に、ありがとう、これでいいです、と言って椅子から立ち上がった。

椅子の周りには、私の黒い髪の切れっぱしがたくさん落ちている。なにげなく、あたりを見渡した私の眼に、他の椅子の回りに落ちていた、いろんな色合いのブロンドの髪が映った。

ああ、アメリカ人の髪だな。こういう明るい髪の色をした人たちの国でこれから暮らすのだ。


そのころ、日本人の髪はみんな黒かった。茶髪なんてごく一部の不良がやっていただけである。黒でない髪は、私にとって外国そのものだった。

*     *     *

結婚してしばらくたったある日、会社から帰宅した夫が言った。

「いやな気分にさせるつもりじゃないんだけどね。こうやってドアを開けるだろう。ぼくの猫を抱いた日本人の女の子がいるのを見て、あれっと思うんだ。会社にもアジア人や黒人がいるんだけど、自分の家だからかなあ。」

私はいやな気分にもならなかったし、へえーと思って、むしろおもしろかった。何も特別なことをしないでも、夫は毎日驚いていたのだ。単に、長いこと独りで暮らしていたせいなのかもしれなかった。20年経って、さすがに家の中に日本人がいるのに慣れたのではなかろうか。

もちろん当時も一瞬の反応であって、「すみません、家を間違えました!」などと夫が自分の家のドアを閉めたことはない。


<今日の英語>

It gets a little tricky.
ちょっとやりにくくなりますね。/油断できないですよ。


NY市長と議員との関係を解説していたジャーナリストの一言。trickは、ごまかし・策略・巧妙さなど、あまりいいニュアンスがない。trick questionは 引っ掛け問題のこと。



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テーマ : 国際結婚 - ジャンル : 結婚・家庭生活

 |  わたし  |  コメント(2)

Comment

はじめまして。komattaさんの書かれる
内容はとても共感する部分が多いので
今では毎日読むのが楽しみです。

私も国際結婚でアメリカ人夫と娘とNJ
の小さな田舎町に住み12年になります。
あの当時はごっつい大きな車(アメ車)
ばかりでしたね。
初めて運転したのが古いクライスラー
だったのですが、怖さと緊張で全身汗
びっしょりになって5分もかからない
近くのスーパーへ買い物に行きました。
マーケットに入っても帰りの運転が気に
なって買い物どころじゃなかったのが
思い出されます。今でこそ笑い話ですが。

これからものんびり気ままに~アメリカ
暮らし20年~ガンバって下さい。
ハナミズキ |  2009.04.17(金) 10:12 | URL |  【編集】

コメントありがとうございます

> ハナミズキさん
共感していただいて、うれしいです。きっと誰もが出会うことを私も経験していたのではないかと思います。初めての運転がクライスラー(車体がやたら長くて角ばったタイプ?)とは、すごいですね。私はすごく小さいシビックでしたが、あれはあれでハイウェイで大きい車に吹き飛ばされそうで、冷や汗ものでした。
komatta3 |  2009.04.18(土) 02:24 | URL |  【編集】

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