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子ども時代の終わり

2011.02.16 (水)



ハイスクール・ジュニア(高校3年目)の長男は、来年の今ごろには志望大学への願書をとっくに出し終え、もしかしたら合格通知が届いているかもしれない。

今週は高校で進路指導の個別懇談がある。夫も出席するという。

来週は冬休みなので、大学訪問をするとよいと前々から聞かされていた。しかし、おっとり型の長男は相変わらずのんびりしていて、私はやきもきしている。

ネットで情報を集めて長男へメールしても、読んでいるのかいないのか。

しかたなく夫を巻き込み、ハッパをかけてもらう。

私はアメリカの大学受験を知らない。なにもかも手探りである。夫は普通にアメリカの高校を出て大学へ進学したが、もはや時代が違う。

ガイダンスとのミーティングでは、いくつか大学の名前を持っていったほうが具体的な話ができそうな気がする。幸い、インターネットで情報収集できるし、ハイスクールと提携しているサイトでは長男のGPAやSATスコアや、卒業生の何人が応募して何人が合格し、何人が入学したかというデータも一目瞭然。

条件を入れて、長男の専攻、学力、希望の州、学費その他と一致した大学を抽出するプログラムもある。その上で、一つ一つ大学のサイトでじっくり研究せねばならない。

去年、一番上のお子さんを大学に送り出したご近所のお母さんが言っていた。

「親がやるのよ。子どもなんか、暇さえあればゲームとチャット。ガイダンスは大ぜいの子を見てるから、頼りにならないの。あなたがやるのよ。」


            *


そうは言っても、大学に行くのは長男である。

とりあえず、自分が勉強したいコースのある大学をいくつかリストアップしろと命じた。長男は学力は平均の上といったところだが、アートを勉強したいという。それで将来食べていけるのかという不安は(私に)ある。しかし、今はロースクールを出ても、MBAを取っても、失業する時代だ。

本人がやりたくないことを親が押し付けてもしょうがない。ここまで悟るのにかなり長い時間がかかった。

もちろん長男はおっとりしているので、いつまでたっても私に大学のリストを見せない。唯一メールしてきたのが、私と一緒に検索して、かなり家に近く、よさげな大学一校。「ここはわかってるの。他にないの?」と、再びせっつく。長男は宿題もあるし、空手もあるし、ゲームもカードもしたいし、ねこと遊びたい。

私はしびれを切らして、長男の部屋に行った。

「おかあさんに大学のリストを送ってって言ったでしょ。探したの?」

「うん、ここに書いた。」 長男はメモ帳みたいな小さい紙を私に見せた。これまた小さい文字でいくつか大学の名前があった。

もう少し大きく書いてもらわないと、老眼には読めない。それに、ノートのきれっぱしに大学の名前だけ書いてどうする? いろいろ言いたいことはあったが、長男なりにやったのだと自分に言い聞かせ、読みにくい文字を読んだ。

Columbia Univ

「コロンビア?!」 私は呆然とした。「あんた、コロンビアってどういうところか知ってるの?!」

「うん、聞いたことある」と私の反応に驚いたらしい長男は小さい声で言った。

「そりゃ聞いたことはあるでしょう。私だって知ってるくらいだもの。アイビーリーグよ! GPAは4でSATは満点で、それでも入れない子がいるっていうことよ!」

「あれ? 書きまちがえたかなあ。コロンビア・カレッジだったっけ。コロンバスだっけ。」と長男は大学選びのサイトで検索を始めた。「あ、コロンビア・カレッジだった。ごめん。」

見ると、コロンビアなんていう名前のついた大学は一つや二つではないのだった。それにしても、コロンビア・ユニバーシティと書くか? 

ご近所のおばさんの言った通り、子どもに任せておいてはいけないのだ。あちらのお子さんはそれでもしっかりしていたと思う。おっとり、のんびり、ぼんやりの長男は推して知るべしである。

長男は自分がアイビーリーグに入学できるとは思っていない。そこまでの誇大妄想は持っていないことがわかって、ホッとした。


            *


夫は昔の知人である大学教授をつてに、アート関係の大学を探し始めた。

そのつながりで他の大学教授からもメールが来て、夫は私に転送してくれたのだが、長男とは別の意味で夫も現実を見ていない。

その大学も他によさそうだと勧めてくれた大学も、とても長男の学力では入れないところばかりだ。しかも、長男はアートが好きで、ゲームやカードがアニメが好きだが、コンピュータ・グラフィックスを専攻するほど数学は強くない。

夫は他の大学名も私に言い、授業料はいくらかと聞く。私は授業料だけでなく、合格者のGPAやSAT、そして長男のデータもいっしょに夫へメールした。

「シカゴなら、ぼくが college visit に連れて行くよ。サンディエゴにもいいところがある。」

「シカゴに連れて行ってくれるのはありがたいけど、入れそうもないところに行ってもしょうがないじゃない。それに、サンディエゴは遠いわ。」

「グランパのところからなら遠くないよ。」 でも、うちはNYでしょ。

「長男がカリフォルニアの何レーンもあるハイウェイを運転するのが想像できないのよ。」

「サンディエゴの大学の中だけだから、大丈夫だよ。」

夫はカリフォルニアの大学院に行ったし、私と結婚する前にマンハッタンにもワシントンDCにも住んだ。私とは距離感覚が違うのかもしれない。長男が行きたいといえば異論はないが、本人は自分が中西部や西海岸で暮らしたいかどうかもわかっていないのだ。


              *


あと1年半しかないのに、長男が大学へ行くまでにやるべきことが他にもたくさんある。

中でも車の免許を取るのに一番時間がかかる。まずは Learner's Permit という練習許可を取らねばならない。学校からも安全教室のお知らせが届く。

クレジットカードを使いすぎないよう、お金の管理を教えねばならない。

授業後のクラブもあるし、空手もボランティアもあるし、もう少しGPAを上げるべく、勉強もがんばらねばならない。

なんだかあわただしく、落ち着かない。

ついこの間、ハイスクールに入学してやれやれと思ったのに、あっという間にこんな時期になってしまった。私が焦っているのに、肝心の長男はこんなことでいいのだろうかと心配になる。

私がうるさいのか、「おかあさん、16歳のときにどこの大学に行きたいか知ってた?大人になったら何になりたいか知ってた?」と長男に問い詰められた。

「おかあさんはね、国語と英語しかできなかったの。そうすると、行ける大学もだいたい決まるの。それに、今は知らないけど、日本は受ける前に大学をいくつも訪問するなんてこと、しないのよ。ボランティアやクラブなんかどうでもよくて、成績と当日の試験で決まるんだから。」

大人になったらなんて、私もあんまり考えていなかったのは事実だ。でも、今は大学の話をしている。

18ならまだしも、16はまだ子どもだなあと思う。しかし、そんなことは言っていられない。

長男の子ども時代は急速に終わりかけている。



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 |  子ども  |  コメント(1)

Comment

がんばれ!!

かあさん!!
ゆずき |  2011.02.17(木) 00:22 | URL |  【編集】

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