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アメリカ人とシリアル

2011.01.21 (金)



夫は昔から宵っ張りの朝寝坊だった。

私は夜が弱くて、9時にはベッドに入りたい。朝は猫に起こされるときもあれば、自然に目覚めるときもあるが、早起きのほうだ。下手すると、夫が寝ついて2時間後に私が起きるという、すれ違いが続いたこともあった。

今は私が主寝室を独り占めし、夫は書斎に自分用のベッドを入れている。そして、お互いに干渉しない。喧嘩も冷戦もない。夫がルーマニアの件を持ち出さないかぎり、穏やかな毎日が続く。

私は夫にあれをしろ、これをしろとせっつくことはめったにしない。

だいたい本人のやりたいようにやらせておく。いつ寝起きしようが、シャワーが1日おきだろうが、書斎のドアを何時間ロックしようが、それは夫の自由である(たまには嫌味を言う)。

夫を変えようとは思わない。若かったときは口うるさく言ったり、説得したりしたが、結局むだだとわかった。

その代わりに、私もやりたいようにやる。最低限の家事はするが、眠たければ昼寝をするし、本がおもしろければ夕食は遅くなる。

結婚当初から、夫は私の自由を尊重していた。

仕事を始めたときも辞めたときも、子どもたちに日本語を教えたことも、毎年のように日本に帰ったときも、夫は反対しなかった。その点では私は幸運だったと思う。


         *


自分勝手に暮らしている私が心がけているのは、「夫に頼まれたことは早めにきちんとやる。」 

ただし、ルーマニア人への送金は除く。見たくないテレビを見ろというのも断る。他にも例外がありそうだが、基本は夫の希望をかなえることだ。

たいしたことではない。

お茶を入れてくれと言われたら、すぐやる。「台所へ行く用事がある時、ついでに」と言われても、すぐやる。時間が経ては忘れてしまうせいもあるが、そういう簡単なことをさっさとやって感謝されるほうがいい。

1時に起こしてくれと言われたら、アラームをつけて、鳴ったら起こしに行く。オートミールを買ってきてと頼まれたら、買い物メモを書く。そして、切らさないようにする。「ガソリンがあんまり入ってない」と夫が言ったら、夫の車で外出してついでに給油してくる。眠くて運転できないと言えば、カウンセラーのところまで乗せていく。

こうやって書き出すと、些細なことばかりである。

だいたい私は時間だけはある専業主婦なのだ。お金の管理や子どもの送迎以外は、何もしていない。せめて、夫のささやかな願いくらいはかなえてあげようと思う。それくらいは役に立てる。

私にできることならやろうと思う。それに、小さい恩も売っておけば、山となる。いつ自分に有利な使い道ができるやもしれぬ。

もっとも、そういう願い事をいくら叶えてあげても、セックスの代わりにはならないだろうが、北方領土に関するロシアの言い分と同じく、その問題はもはや存在しないことになっている。


             *


昨日は牛ひき肉を買ってきた。

夫に「ハンバーガーとミートソース、どっちがいい?」と聞いたら、即答で「ハンバーガー。」 私としてはミートソースを作って、半分は冷凍庫で保存し、やる気のない日の夕食にしたいところだが、まあいい。

ここ数日、夫はいつも以上に不規則な生活をしていた。G氏に頼まれた調べものもあったし、睡眠薬の効き目がありすぎた(あるいは、なさすぎた)しで、むちゃくちゃだった。いつ起きて、いつ何を食べたのか。私は夫が台所のカウンターに散らかした残骸で見当をつけていた。

夕方、ひき肉をこねているところへ、夫が眠そうな顔で現れた。

「いま、ハンバーグを焼くから。」と私。

夫はおやつに作っておいたバナナ・マフィンを1つ手に取った。私が言ったことが聞こえなかったのか。

「あと5分でハンバーグもフレンチフライもできるわよ。」

「そうか。」と夫。

でも、マフィンを食べた。きっと昼寝の前は食べなかったんだろう。甘党の夫は、何かお腹に入れたかったのかもしれない。

肉をハンバーグの形にまとめていると、今度はシリアル用のボウルとチリオ(シリアルの名前)とブルーベリーを出してきた。

「もうすぐハンバーグができるのに。いま、それを食べなくちゃいけないの? それにブルーベリーはそれで終わりなのよ。2箱も買ってきたばかりなのに。よっぽど4箱買おうと思ったけど、冷蔵庫にまだ半分あったから。いったい誰がブルーベリーを食べたのよ。」

犯人は次男と夫だ。

「そりゃあ4つ買わなくちゃ。」と夫はボウルいっぱいに牛乳を注いだ。

それを全部食べる気? あと5分なのに。ハンバーガーはあなたのリクエストでしょ。(私は食べないので知らないが、常識的に考えて)できたてのほうがおいしいじゃない。

「心配するな。ハンバーガーも食べるよ。」と夫。

夫と私がワーワーやっていたので(ワーワー言っていたのは私だけか。夫は私の反応をおもしろそうに見ていたのだ)、次男がやってきた。今度は日本語で次男に同じことを言う。夫は理解しないが、状況で私が何を訴えているかはわかるはずである。

ニヤニヤしている次男にテーブルにつけと命じて、ハンバーガーを焼き始めた。

夫はシリアルボウルを手に、書斎へ上がっていった。長男がやってきたので、「私が目の前でハンバーガーを焼いてるのに、ダディはシリアル食べたのよ!」と私は憤慨して言う。

子どもたちは2つずつハンバーガーを平らげ、私は残りの2つをお皿に置いた。トマトの薄切りやレタスもそのまま。まったく、片付かなくて困る。


            *


こういうことは初めてではない。

食事の直後にシリアルを食べたこともある。結婚したばかりの頃は、私の作った夕食が物足らなかったのだろうかと心配した。今は、どうぞご自由に。

食べ盛りの次男が食前食後にシリアルというのはまだしも、せっかくできたての食事があるのに、夫がわざわざシリアルでお腹を膨らませてしまうのはいったいなぜなんだろう。

多くのアメリカ人にとって、シリアルは不可欠な食品だと思われる。

スーパーのシリアル売り場には何十種類もの箱がずらりと並んでいる。ストアブランドのお徳用サイズになると、ドッグフードの袋くらい大きい。

夫が子どもの頃、朝食は毎日シリアルだったそうだし(私が息子たちにオムレツやトーストを作ってやるのに、ひどく感心する。あなた、日本人の典型的な朝食を見たことないでしょ)、息子たちも学校から帰宅しておやつがシリアルで、夜食もシリアルだったりする。

私が食事を作らない(作れない)夜は、「いいよ。ぼくシリアル食べるから。」などと言う。私は楽チンなのだが、よく飽きないもんだ。

長期間シリアルを食べないのは、日本に帰国したときだけである。

1回くらいはコーンフレークスを買ってやるが、箱があまりにも小さくて、息子たちはおもしろがる。2回食べたら終わるくらいの量だ。しかも高い。「アメリカに戻ったら、いくらでも食べられるでしょ。」と、あきらめさせる。まあ、なければないですぐ慣れる。

うちには常に5~6種類のシリアルが買ってある。かなり大箱なのに、減るときはすぐに空っぽになる。シリアルはあんがい高い。大きさやブランドにもよるが、私のイメージは1箱4ドルか5ドル。

ジャンクフードよりは体にいいし、牛乳を入れたらカルシウムも取れる。食事の直前にシリアルでお腹いっぱいにされるのは頭にくるが、「そうだ、私は夫のやりたいようにやらせるんだった。」と思い出した。

今朝起きたら、ハンバーガーは全部消えていた。


<今日の英語>  

I have met her type before.
彼女みたいな人に会ったことがある。


「タイガー・マザーの軍歌」の書評に寄せられた批判的な一言。



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Comment

私はComettoさんが羨ましい。私も株の配当金で生活出来ればいいと思います。私はフリーランスで自分の好きな仕事をして長年働いてますが、毎日神経がすり減っているみたいに感じます。家に居て好きなことを色々したい。いい事は自分の使うお金は自分で稼いでいるくらいのもんです。Comettoさんは株で収入があるのだし、もっと株の勉強をして資産増やして下さいね。そして、今迄のようにアメリカのニュースをタイムリーでブログにアップして下さい。英語を読む気も時間もない私はずいぶんと癒されています。Komettoさんのブロブ、面白くて大好きです。
Sarah chan |  2011.01.21(金) 13:26 | URL |  【編集】

Yutampoさん、
>御主人がkometto3に特に経済的な心配をさせずに長期間養ってくれた事は、前述の「恩」とは比較にならない「恩」ですよね

↑前述の「恩」とは比較にならない「恩」、かどうかを決めるのはあなたではない。
人の家庭はそれぞれでご自身のそれと比較すること自体がnonsenseで愚かなこと。
ただそれだけが言いたくてコメントしました。
いつも楽しく拝見しています。stranger.
stranger |  2011.01.21(金) 21:42 | URL |  【編集】

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