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耳を疑ったコマーシャル

2010.12.31 (金)



クリスマスの朝、子どもたちは新しく手に入れたカードで真剣勝負をしていた。 

見てもいないのに、テレビがついている。夫もそうだが、どうしてうちの男たちは意味もなくテレビをつけっぱなしにするのだろうか。

「なんとかマラソン」となうって、シリーズものの映画を連続して放映するのはホリデーによくあることだ。よっぽど暇をもてあます人向けなのか、あるいはテレビ局もお休みしたくてお手軽な番組制作になるのか。

いつの祝日だったか忘れたが、"Back to the Future" と"Indiana Jones" を一挙に放映していたことがあった。

それぞれ3部あるが(後者の4作目はとんでもない駄作だったので、私の記憶から抹消した)、私はすべて個別に見ているはずなのに、話がごちゃまぜになってしまった。さすがに両方の映画が混じることはないが、「これって、中国人のおじさんが手にやけどして、雪で冷やすやつ?」だの「ヒンデンブルクでみんながチケットを一斉に見せるやつ?」だの、つい確認してしまう。

子どもたちは、「ちがーう。それは2番目のだよ。」と呆れたり、「おかあさん、わかってないでしょ。」と今目の前で放映されている作品のあらすじを説明してくれたりする。

自分でも不思議なくらい、本当に混乱する。説明してもらったところですぐ忘れる。

その最たるものが"Star Wars".

アメリカに来てから見たのだが、最初の3部作も消化できなかったのに、実はそれはエピソード4・5・6で、sequel (続編)ならぬ prequel (過去を描く続編)というエピソード1・2・3が出てきて、私の混乱に拍車をかけた。

エピソード1は子どもたちと夫に付き合って映画館で見た。CGを駆使した画面も、こねくり回したストーリーもおもしろくなかった。

記憶に残ったのは、チンドン屋みたいな格好のパドメと、ヘラヘラした非常にいらつく醜い動物男(名前も忘れた)と、延々と続くポッド・レーシングともたついた戦いのシーン。あれだけテクノロジーが進んでいるのに、なんで刀で戦うのか。しかも、動きにくいローブなんか着て。

どうもよくわからん。

エピソード2と3は見なかった。でも、映画評は読んだので、だいたいの筋書きは知っていた。またエピソード1みたいな出来だったなら、ハリソン・フォードが出ていた昔の(でも、実際は後に起こったことになっている)3編を上映したほうがマシだと思った。

その後、テレビでもしょっちゅう放映され、こどもたちは何回でも見ていた。

私は「ハリソン・フォード、若いわ~!」とか「プリンセス・レーアの人、もう少しどうにかならない?」とか、通りがかって口を挟むくらいだった。おとぎ話と同じく、いろんな話がごちゃまぜになっているので、ストーリーはあえて追わない。


             *


クリスマスの朝も、スター・ウォーズ・マラソンだと子どもたちが言うので、カードゲーム8割、映画2割くらいだろうと思いつつ、テレビはそのままにしておいた。

子どもたちはリビングルームのブラインドも開けずに、カードの細かい字を読んでいた。目が悪くなる。言っても動きそうにないので、私が開けて回った。2つ目の窓に向かったとき、ちょうどコマーシャルに切り替わった。

スターウォーズ6作を全部放映したら何時間になるんだろう。コマーシャルを挟んでいたら、1日がかりじゃないだろうか。

ブラインドの紐を引きながら、ぼんやり考えていると、突然テレビから女の子数人のはしゃぐ声がした。

そして、vibrating, intense pleasure, Trojan といった単語が耳に入った。えっ?と思った。聞き間違いかと思った。ちらっと画面を見ると、やっぱり若い女の子数人がきゃあきゃあしゃべっている。インフォマーシャルらしい。トロージャンはコンドームの会社だ。

テレビに背を向けていた次男が、ふりかえって"What?!.. Ew.."とつぶやき、またカードに戻った。長男は聞こえなかったのか、知らんぷりをしていたのか、ずっとカードに集中していた。

私には画面を見続ける勇気がなかった。子どもたちがソファでカードをしている部屋のテレビが、大人のおもちゃを宣伝しているという事実に硬直した。そそくさと、ブラインドを開けているうちに、そのコマーシャルは終わった。

今のはいったい何だったんだろう。

あとで調べたら、Spike というケーブル・チャンネルだった。アダルト・チャンネルでもない(そんな契約はしていない)、基本パッケージに入っている局だ。

ピューリタン思想にとらわれ、表向きはセックスや裸に過敏で、成人ものを厳しく規制するアメリカで、真昼間からこんなコマーシャルが流れているとは知らなかった。しかも、あの女の子達は、下手するとハイスクールか、せいぜい女子大生に見えた。ちなみに裸でも下着でもなかった。

バイブレーターは、"Sex and the City"のエピソードにも出てきたが(私は一時期TBSで再放送を見ていた)、あれはあくまでも大人向けの番組だ。もともとのHBOでも放映時間は遅かったはずである。

別に性具を売ってもいいし、広告を出してもいいが、スターウォーズとの組み合わせに驚いた。


             *


映画と同じように、テレビにも Rating(格付け)がある。

TV-GとかTV-PGなら子どもでもOK。TV-14は14歳以上、TVーMAは17歳以上。それ以外に、番組が始まる前に、「この番組には、成人向けの内容(暴力、セックス、卑猥な言語など)が含まれています」と注意書きが出る。

Spikeはディズニー・チャンネルではない。でも、スターウォーズのコマーシャルがバイブレーター? しかも、クリスマスの朝に?

どうも気になって検索してみたら、憤慨した母親たちのページに出くわした。私の幻覚ではなかった。

このコマーシャルは、すでに今年の9月からComedy Central やMTVなどのケーブル局で流れていたことがわかった。世間が騒いでいたら私でも知っていただろうから、視聴者からの抵抗はそれほどなかったと思われる(画面ではバイブレーターという品名は出さず、実物の画像も出さない契約になっているそうだ)。それとも、私がぼんやりしている間に、論争が終わっていたのかもしれない。

「あの局だったら、成人向けコマーシャルが出てもおかしくない。用心しなくちゃね。だから、うちの子にはテレビを一切見せないの。」

「ヨーロッパでやってるコマーシャルに比べたら、アメリカのなんか全部Rated-G(一般向け)よ。」

「こうやって消費者の感覚が麻痺していく。」

MTVはもっと早い時間でのコマーシャル放映を検討してるんですって。」

「アメリカは検閲がうるさすぎ。隠したって、しょうがないじゃない。ディズニー・チャンネルでやったら問題だけど。」

彼女たちの子どもはもっと小さいようだ。うちみたいにティーンエージャーの親らしきコメントはなかった。


           *


こんなコメントがあった。

「スケベ親父たちが若返ろうと必死になってるバイアグラのコマーシャルより、まだしも耐えられると思う。」

バイアグラやシアリスを売っている製薬会社は、夕方6時半のネットワーク・ニュースの合間にもしょっちゅうコマーシャルを流している。それも遠まわしに、中年以降のカップルがいちゃついている(微笑ましさとは対極にある)シーンを妙なBGMとナレーション付きで映す。

しかも、心臓に持病のある人はどうの、持続時間が何時間を超えたら医者に行けだの、副作用の警告が続く。そこまでしてやりたいのかね。女性も乗り気であるかのように振舞っているが、私には男の身勝手なファンタジー・コマーシャルにしか見えない。しらける。

かなり前に、長男が夫に「あれは何?」と聞いたことがある。

夫は「年を取った男に必要な薬だよ。」と答えた。長男はそれ以上追及しなかった。

きっと今でも、小さい子どもたちに質問されている親があちこちにいるだろう。


           *


日本では、バイアグラが申請後5ヶ月という異様な早さで承認された。

議員の大多数を占める男のエゴ丸出し。どんなに真面目くさった顔で賛成票を投じたのか、見てみたい。

それに対して、低用量ピルは9年近くも「審議」にかけられて、だらだらと承認を先延ばしされたあげく、バイアグラ承認後わずか半年で条件付認可となった。

条件付とは馬鹿にしているが、男の快楽のためには、官僚手続きをインパラ並みに駆け抜けてみせた手前、妊娠(ひいては中絶、出産にかかわる)という女性の基本的権利をほったらかしにできなかったものとみえる。

ピル認可について検討するための厚生省公衆衛生審議会は、十人以上の委員から成り立っていたが、ある時期まで女性の委員は一人もいなかったそうだ。冗談ではない。

そう考えると、ED がどうの、いつでも準備OKだの、ムカッとくるコマーシャルが夕食時に流れるよりは、若い女の子たちがキャーキャー楽しそうに大人のおもちゃを囲み、ブライダル・シャワーみたいな雰囲気で、あっけらかんとおしゃべりしているほうがましかもしれない。

どっちもどっちか。

いや、私はバイアグラとシアリスのコマーシャルに辟易しているのだ。夫や子どもがテレビをつけていれば、否応なく目や耳に入ってくる。

男の快楽成就ばかり押しつけられると、女のほうはどうしてくれる?と言いたくなる。バイブレーターのコマーシャルはむしろ歓迎すべきなのかもしれない。

でも、やっぱりスター・ウォーズはないんじゃないの?


<今日の英語>

I think it's just more of the slippery slope.
危険な道に踏み込んでいくだけだと思う。


文字通りには、滑りやすい坂道。転じて、危険な先行き・展開。「これはもう坂道を転げ落ちていくようなもの。あと5年もすれば、朝7時のニュース番組でバイブレーターのコマーシャルを見せられるようになるんじゃない?」と皮肉なコメントを寄せた母親。




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 |  社会  |  コメント(2)

Comment

問題は

情報の氾濫で、それを家庭で正しく子供に説明出来ない親が多いことが問題だと思います。
大人のおもちゃの説明はまだしも、避妊具の説明については家庭でも学校任せにするのではなく第一次性徴が来る頃には教える必要があるんじゃないかなぁと思います。親としては頭が痛む問題なのも確かですけれど、一緒に子供と勉強しなおし悩むのも良いかも知れません
mia |  2010.12.31(金) 05:41 | URL |  【編集】

卵巣のう腫摘出後、医師の指示で低量ピルを服用していた時期があります。働いていたので処方箋を取る手間がもどかしく、なぜ日本では処方箋が必要なのかと病院に尋ねたところ「普通の薬局で購入できるようになるとふしだら女が増えるから、と厚生労働大臣が認可したがらない」との回答でした。真偽の程は良く判りませんが、ありえる話かなと。そんなことでふしだら女が増えるとは思えないし、少子化対策にふしだら女、大いに結構じゃないでしょうか。こんなところでも男社会の弊害があるんだと感じました。
トモコ |  2011.01.02(日) 06:21 | URL |  【編集】

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