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グルメ・マーケット

2010.11.20 (土)



2週間ほど前、よく通りかかる大きなショッピング・センターの看板に、聞いたことのないお店の名前が書いてあるのに気づいた。

何年か前に倒産したお店のスペースがずっと空いていたので、新しいテナントが入ったんだなと思った。しかし、すでにいろんなチェーン店があって、新規参入できそうな業種は限られる。

しかも、レストランには天井が高すぎるし、広すぎる。ホーム・デポやシアーズには狭すぎる。スポーツ・ジムか、家電か、まさか本屋?

想像しているうちに、カラー刷りのチラシが届いた。

「あなたの街にグルメ・マーケット・オープン!」

やったー! ついにこの田舎でおいしいものにありつける。しかも、うちから車で5分ちょっとのところだ。

私は偏食なのに食いしん坊。出不精なので、ふだんはうちから10分圏内のスーパー2店のどちらかで買出しをする。でも、たとえばヨーグルトは車で20分、フレッシュ・オレンジジュースは30分離れたお店のが一番いい。その方面に行く用事があるときは必ず寄る。

困ったことに、少なくとも4店にそれぞれお目当てのものができてしまった。

用事もなく、30分も運転したくないときは、近場で間に合わせるが、「ここのじゃ、だめなのよ。」と子どもたちに説明する。彼らは私に洗脳されて、「xxに行くなら、フレッシュ・サルサ買って来て。」などと注文するようになった。

夫はどこのストア・ブランドでも変わらないと思っている(私はアンチ・ストア・ブランドではなくて、まずいものがいやなのだ。ストア・ブランドのおいしい製品もたまにある)。

むしろ私がブランド物を買うと、なんで高いのを買うんだ、ストアのと同じじゃないか、もったいないと言う。その割りに、私が躊躇する高価なクラブ・ケーキを6個も買ったりするが、基本的においしいものを追求する気がない。

アルデンテにゆであがったスパゲティが待っているのに、パソコンの途中だからと1時間も来なかったりする人だ。昔はイライラしたが、この頃は放任している。パスタが伸びて固まろうが、トンカツが冷めようが、どうぞご自由に。

その代わり、まだ希望の持てる息子たちには「スパゲッティがゆであがる3分前にはテーブルにつく!フォークを手に持って待つ!それくらい真剣に食べてよ。」と教え込む。


           *


グルメ・スーパーのチラシで舞い上がった私を前に、夫と子どもたちは黙って顔を見合わせた。

彼らは私がアメリカの食生活に文句タラタラなのを知っている。このバターがどうの、焼き具合がどうのと、うるさいのも知っている。そして、これまでにどれほどの「グルメ」・ショップやら「本格的」イタリアン・デリやら、「本物の」ジャパニーズ・レストランに深く失望したのかもよーく知っている。

「お母さん、あんまり期待しないほうがいいよ。」と長男。

「わかってるわよ。期待してないから。でも、これ見て。お寿司も売ってるって!ベーカリーもあるし、出来合いのお惣菜もあるし、オーガニックもローカルのものもあるし。このお店、もう少し都会のほうにも出してるみたいよ。ちょとよさそうじゃない?ピザは brick-oven だって!」

言葉はわからなくても、夫は私が訴えたいことは理解したらしい。

「そりゃ、行ってみなくちゃ!ついに君のお気に召すお店ができたかもしれない。」とからかうような口調で言った。まずいストア・ブランドで満足しているあなたに発言権はありません。

それから開店日まで、毎日チラシを隅々まで読み、指折り数えて待った。ただし、「期待しない期待しない…」と自分に暗示もかけた。


          *


そして、やってきたグランド・オープニング。

駐車場もガラス張りのお店の中もにぎわっている。「期待しない、期待しない…」とつぶやきつつ、お店に入った。

入ってすぐに、ベーカリーがあり、焼きたての匂いが漂ってきて、暗示は吹き飛ばされた。このへんのスーパーとはさすがにちがう。蛍光色のクリームなんか使っていない。見回すと、かなり広いデリのセクションがある。

これはじっくり見ていかねばと、カートを押しながら歩き始めた。

しかし、みるみる心がしぼんでいく。

確かにベーカリーは他よりまともだ。でも、陳列されている洋ナシのタルトはぜんぜんおいしそうじゃない。空のクラストを焼いて、クリームを入れて、その上に生の洋ナシをのせただけ? 私のタルトのほうが10倍はうまいんじゃないかと思った。

チーズケーキもクッキーもあったし、シュークリームらしきものもあったが、いまいち買って食べようという気にならない。

そして、お寿司。

最近はどうしてこう奇妙なお寿司ばかり並ぶんだろう。まずお米が白米でなくて、ブラウン・ライス(玄米)。健康志向なのだろうが、あれは見た目がよくない。銀しゃりには勝てない。

スパイシー・ツナとか、クリームチーズ入りとか、なんでこんなことをしてくれるのだとガックリくる。たいていは具のほうが寿司飯より多く、米粒がつぶれるくらいギューギューに巻いてあるのもよく見る。

1メートルくらいの寿司カウンターには、韓国人か中国人らしき男の人が2人いたので、聞いてみた。

「ごくフツーの鉄火巻きはありませんか。」

「今すぐお作りします!」と愛想がいい。初日だから当然か。そして、2本作って、きれいに容器に詰め、ガリもワサビも入れてくれた。8ドル99セント。

デリのガラスケースもサラダ・バーも Hot & Cold ビュッフェも、「ああ、ここはアメリカだ…。」と今さらながら思い起こさせる。

それでも、もしかしたらおいしいかもしれないという淡い期待で、コールスローやスープを少し買った。バゲットも買った。ヨーロッパからの輸入ビスケット、クラブケーキを2つ。魚売り場に非常によさそうなツナ(まぐろ)があった。値段は1ポンド当たり17ドル99セント。誰が買うのだ。

フレッシュ・オレンジジュースの試飲をしていたので、1つもらった。まるでグレープフルーツ・ジュースのような薄い色だったが、味も水で薄めたみたいだった。


          *


家に戻って、買ったものを食べてみた。

もう一度買おうと思ったのは、バゲットのみ。お惣菜はいつものスーパーのほうが何倍もおいしい。クラブケーキはスーパーと同じ。もともとそんなにおいしいものではないのか。大粒のブドウは甘くない。すっぱくもない。無味無臭のような変な味。「返品」の2文字が頭に浮かんだ。

子どもたちが学校から帰ってきたので、「今日ね、グルメ・マーケットに行ってきたの。」と話した。

「それで? どうだった? なに買った?」

「それがね、期待してないつもりで、やっぱり期待してたみたいなのよ。がっかりだわー。なにがグルメよね。でも、フランスパンだけはおいしいわよ。お寿司もわりとまともかな。これは頼んで作ってもらったの。」

食いしん坊の次男は、今度は私といっしょに行きたいという。あまり期待できないが、たまに子どもたちを連れて行くと、私が気づかないものを見つけてくれることがある。なんといっても、うちから近い。なんでこんな田舎に出店したんだろう。まさか田舎の購買層向けに手抜きをしている?

そうだ、投書しよう!

コールスローは間が抜けた味がします。スーパーAのを食べてみてください。セルフサービスのところには、あんなに大きな容器だけでなく、あの半分の容量のものを用意してください。お寿司には白米のものも作ってください。あのブドウには味がありません。輸入物のクッキーはしけっていました。デリーやブッフェには材料を説明したタグを貼ってください。ベジタリアンのパニーニ希望。

あの程度でグルメと謳っているのが信じられない。

かくなるうえは、私好みのグルメ・ショップになるように、この新しい店を教育するのだ。

これが日本だったら、デパートの地下でなくても、駅ビルだって、そのへんのスーパーだって、もっとまともなものを売ってるのになあ…と毎度おなじみのため息をつく。


<今日の英語>

Do you mind the dog?
犬がご迷惑じゃありませんか。


大型犬を連れてエレベーターに乗ろうとしたら、先客が急いで降りてロビーに出た。怖そうな顔をして見つめられたので、ひどいマナー違反をしたんじゃないかとパラノイアになってしまった。誰も乗っていないエレベーターが来るまで待つべきだっただろうかと悩んでいる人へ、「そんなに気に病まないで。この次は、『犬がいっしょですけど、かまいませんか。』とにっこり尋ねてみましょう。返事によっては、次のエレベーターにすればいいだけです。そして、断られても個人攻撃だと受けとらないこと。」とマナーの先生がアドバイス。




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 |  生活  |  コメント(6)

Comment

一生懸命想像力を発揮して、どんな食品なのかをイメージしました。(外国のスーパー行った事がないので。)テレビでみるのは大型スーパーなんでしょうね。
そのスーパーの商品の写真がものすごく見たいです!とくにお寿司。不思議なお寿司なんでしょうねぇ。外国のお惣菜ってどんなんだろうなぁ。
食事だけの事を考えると日本っておいしい物が沢山ありますよね。

りんご |  2010.11.20(土) 17:46 | URL |  【編集】

日本ではもっとまともなものを買えるのにー!と思う気持ち、本当によくわかります。
ただ、私はアメリカの主人と日本に10年以上住んでいたので、そういう文句を聞かされるほうの気持ちもわかるような気がするんです。毎度毎度、繰り返し文句を言われたら、こっちがまいってしまう。「じゃあ、アメリカに帰れ!」って言い返しますよー、きっと。
ご家族への愚痴はほどほどにして、ブログのほうにたっぷり書いてください。ついでにスーパー教育計画もいいですねー。
TD |  2010.11.21(日) 00:40 | URL |  【編集】

TDさんのご意見に同感です。

夫も日本に住んで10数年たっていますが、未だに日本について何か文句を言わない日は無いくらいです。聞かされるこっちの身は溜まったもんじゃないです!
ただ食べ物に関しては元々どうでも良い人なので唯一文句は言わないですが!

実際、私の場合は「じゃあ貴方の国に帰れば?」と何回か口に出しています!!

いつか逆の立場になったら私も同じ事をしてやるわ!な~んて密かにリベンジを計画しています(笑)
でも「だったらさっさと日本へ帰れ!」と同じ言葉が返ってくるんでしょうね?!
neko |  2010.11.21(日) 10:04 | URL |  【編集】

無題

アメリカのスーパーもオーガニックなど増えてきて10年前よりはかなり改善されていますね。南カリフォルニアでは日系スーパーも努力をしているようで、日本で流行っている食材が割りとすぐ仕入れられます。ただ値段が割高なのと基本的に冷凍で輸送されているので味は落ちるような気がします。でもアメリカのスーパー好きですよ。必要以上にモノがでかくて、彼らの大らかさが感じられます。
かぎよ |  2010.11.21(日) 10:53 | URL |  【編集】

コスコで何故かもち米の巻き物(カルフォルニアロール)を買ってしまった事があります。見た眼は普通の白米みたいだったので。。食べてびっくりしました。っていうかがっかりしました。
こりん |  2010.11.21(日) 14:22 | URL |  【編集】

寿司カウンターに居たアジア人男性の「今すぐお作りします!」というの、いいですね。こういうAttitudeでずっと居て欲しいものです。
かぎよ |  2010.11.22(月) 11:15 | URL |  【編集】

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