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老夫婦モード

2010.11.14 (日)



結婚生活が長くなってくると、ぶつかり合いが減る。

お互いに何が鬼門かわかっているので、無駄な衝突が避けられる。それでも言いたいときは言うが、大喧嘩に発展することはない。うちの場合はそうだ。

残り少ない人生を夫との口論で費やすなんてもったいない。それより、おもしろい本を読むとか、おいしいものを食べるとか、猫と遊ぶとか、優先すべきことがある。

結婚した当初は、話し方のきつい夫の一言でじわっと涙が出たものだが、近頃は蚊が刺したほどにも感じない。

また始まった、と思う。ふーん、へえー、そう? 図太くなったもんだ。

夫がジャケットを私の部屋の椅子の上に置いたり、マグカップをバスルームのシンクに忘れたり、カウンターの上にバナナの皮を捨てたりしても、怒る気になれない。

さすがに牛乳が出しっぱなしの場合は事実だけを指摘する。「今朝、ミルクがカウンターの上に出てたわよ。」 腐っちゃうじゃない、いつになったら覚えるのよとは問い詰めない。言っても無駄である。

夫はすぐには認めない。たいていは"Did I?" という白々しい返事が来るので、私は"You did." と答える。それで終わりである。

すごくカチンと来るときは、猫に愚痴を聞いてもらう。「もー、どうしていっつもこうなのかしらねえ。ちょっとは考えて行動すべきだと思わない?」


          *


というわけで、穏やかな老夫婦のような毎日なのだが、「(ルーマニア人にあげる)現金を都合してくれ。」という夫の定期的な要求で台無しになる。

ポルノにもゲーム(最近はあまりやっていないらしい)にも、無駄遣いだと思いつつ、私はめったに口を挟まない。もったいないが、夫の楽しみならお小遣いの範囲としてあきらめる。

それが赤の他人に数百ドル単位でただあげてしまうとなると話は違う。

夫もじゅうぶんその点は承知している。せっかく穏便に過ごしているのに、自分の一言で私が非常に不機嫌になるのがわかっている。それならやめておけばいいのに、やめないんだから、馬鹿じゃないかと思う。

私もすぐにはOKと言わない。あれこれ説得を試みる。しかし、最後は夫の要求に折れる。それくらいのお金で路頭に迷うほどうちの財政は逼迫していないせいもあるが、しつこい夫に疲れるのだ。

さんざん嫌味を言って、お金を動かす。夫は「ありがとう。」と言う。私が投資で増やした分を除き、ほとんどは夫の稼いだお金だ。でも、それで威張るのは夫のプライドが許さない。私が夫だったらもっと強気に出ると思うが、夫はなぜかそうしない。

結局、私は大蔵大臣の権限で「もー、うるさいからあげるわ。これで最後よ。」と認めてやる。

しかし、いい気分にはなれない。失望、落胆、怒り、不快、軽蔑その他、いやな気持ちがふくらむ。

夫は夫で、やましいことをしたという引け目からか、しばらく姿を見せず、おとなしくなる。


          *


それからの2、3日は、夫が何を言っても、私はいつも以上に無関心になる。

夫の顔を見ると、「ルーマニア人となにをコソコソしてんのよ?」と言いたくなるので、余計な話をしないようにする。夫の長い話も適当に聞き流す。

夫は私の機嫌を取ろうとする。たとえば、ごみ収集車が来たあと、45ガロンのゴミ箱をころころ引っぱってガレージに戻したりする。そんなことは1年に2回あるかどうかだ。もちろん、いつもと違う場所にしまう。出入りに困るような場所である。

子どもたちの仕事なので、夫がやらなくてもいい(むしろやってもらっては困る)のだが、夫としては「家事を手伝った」と示したいのだろう。「自分はやましいことをしました。」と夫の字でゴミ箱に書いてあるようなものだ。

私は別に「ありがとう。」も「やらなくていいの。」も言わない。また、「バッカじゃない?」と思う。600ドル返してよ。

しかし、徐々にいつもの老夫婦モードに戻っていく。

私は子供じみたシカトはしない。そのかわり、夫の大好物のパンプキンパイをわざわざ作るくらい底意地が悪い。夫はもちろん食べる。子どもたちも好きなので、最後の1切れを争う。

そんなことをしながら、夫も私も600ドルの件は忘れたふりをする。どうでもよくなってくる。特に株価が上がっているときは。


          *


前回の600ドルについては、夫が毎月使っていたオンラインでのチャージをしばらく止めるという交換条件を夫自ら持ち出したが、結局守られていない。それとは別に、お小遣いを決めて、そこから使うようにしたら支出をコントロールできると夫は主張した。現金をくれたら、クレジットカードを使うたびに私に現金で支払うという話だった。

私はどれも無意味なことだと思った。それでお小遣い制は却下した。

先日、夫は歯医者に予約があった。歯医者はちょっと遠いが、その近くにいいスーパーがある。私は夫にリストを渡して、買って来るように頼んだ。夫は、帰りに本屋にもちょっと寄るという。

「財布に現金がないんだけど、少しくれないか?」と夫。

「歯医者もスーパーも本屋もクレジットカードでしょ。」

「途中で何があるかわからないから。」と言い訳にもならないことをいう夫。しかし、多少は現金を持っていたほうが安心だ。私は60ドルだけあげた。私の財布にだってあんまり入っていない。ふだんは何を買うにもクレジットカードだから。

夫は前回の買い物の反省から、かなりリストに忠実に買い物をしてくれた。もちろん私は非常に細かい説明をリストに書いたのだ。スーパーのどのへんにあるかとか、何個入りのパッケージかとか。ただし、1つずつでよかったのに、2つずつ買って来たのもあった。そして、リストにないアップル・シュトルーデルを例によって1つ。まあお駄賃として認めましょう。

「ダディ、この間の買い出しが1点だったら、今日のは20点はもらえるよ!」と長男。甘い。

結局現金の出番はなかったらしい。

2日ほどして、私が台所にいると、夫がやってきて30ドルを私の前に置いた。

「ネットで使うから。」

「これ、私が一昨日あげた60ドルの半分じゃない?」

「それはどうでもいいんだよ。ともかくネットで使うときは渡すと言ったから。」と夫。

肝心の150ドルをチャージしているではないか。あれはしばらくやらないという話ではなかったのか。

クレジットカードの明細をみたら、すでに何日か前に30ドルをペイパルにチャージしていた。事後処理か。

しかし、私から60ドルもらって、そこから30ドルを堂々と渡しに来るとは、まるでままごとである。せっかくなので、この30ドルは再び私の財布に戻した。


<今日の英語>

My heart went into my throat.
心臓が口から飛び出しそうになった。


急に冷えて、路面が凍結した日に医者に出かけた夫。車がスピンしそうになったらしい。



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 |   |  コメント(2)

Comment

愛人ごっこの相手の方には随分高額なプレゼントを上げたと書いてありましたが、旦那さんからみたら、同じ東ヨーロッパ人を援助しているという気持ちなのでしょうか。
あみぃ |  2010.11.14(日) 22:31 | URL |  【編集】

あみぃさん、

え!愛人ごっこって、あの話は作り話ですよね・・??

Kometto3さん、あれは経験話なんですか?
麦 |  2010.11.17(水) 12:37 | URL |  【編集】

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