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いい文章を書く心得

2010.05.18 (火)


ブログで新しい記事を書くと、番号が自動的に振られる。これは525。ブログを始めて1年3ヶ月でそんなになったのかとちょっと驚いた。

私は書くことが好きなので、いくらでも書ける(夫の愚行なんかよりもっと書きたいことがいろいろあるが、詳細な記録を残すという意味でも、ああいう話は省けないのだ)。

報酬がないから、しがらみもない。読者受けを狙わなくてもいい。めんどくさがりの私にそんな疲れることはできない。

でも、一つだけ気をつけていることがある。

それは、文章。

間違いがないのは当然だが、読みやすく、わかりやすく、的確に内容を伝える文章を書きたいではないか。

しかし、アメリカに移住して21年が経ち、日本人とほとんど交流がなく、夫は日本語を解さず、日本語の本が簡単に手に入らない生活では、これがなかなか難しい。

ブログを始める前は、日本語を書くのはメールか事務的なワード文書作成だけだった。年々、漢字は忘れるし、語彙は乏しくなる。さらに、子どもたちの怪しい日本語に慣れてしまって、「あれ、こういう言い方で合ってるんだっけ?」と迷う。

もっと年を取ってボケない限り、母国語を忘れることはないと思うが、ふだんの生活での日本語レベルは下がる一方だ

ブログ記事を書くようになって、そのことを痛感した。最初のころは類語辞典をしょっちゅう引いていた。

しかし、そういう小手先のテクニックではどうにもならない。

自分が書いた昔の記事を読むと、「なんだ、このわけのわからん文章は?」と呆れてしまう。もう誰も読まないとわかっていても、つい手直しする。単なる自己満足ではある。


        *


いい文章を書くには、やはりいい文章を読まないとだめらしい。

インターネットは玉石混交。うちにある日本語の本は限られる。本屋で実物を見て買いたい私としては、ネットで注文するのに悩む。それに、アメリカで日本語の本を買うと高い(夫が他人にくれてやるお金を考えたら、本代を節約するのがばからしくなる)。

まず、いい文章で書いてあるいい本をどうやって見つけるかが問題だ。

いろいろ調べたところ、「志賀直哉を読め。」という人が多かった。彼は小説の神様とも呼ばれているが、私は一度も呼んだことがなかった。志賀直哉=暗夜行路という受験のための知識しかなかった。あー恥ずかしい。

暗夜行路という気分ではなかったので、短編集を取り寄せた。

文章が短い。読点が少なめなのに、わかりやすい。

解説によると、これは「思うまま書く」という志賀流なのだそうだ。「極めてわがままな書き方」とある。私と気が合いそうではないか。

それでいて、わかりやすくとか、読者のためにという配慮を生涯を通じてほとんど払っていない作家だったという。プロなんだから、それはありえないと思うが、まあ才能だということにしておこう。

しかし、文体よりも私が気になったのは、話の筋である。

「それがどうした?」という終わり方がいくつもあった。さすがに「小僧の神様」は読ませる(無知な私は知らなかったが、回転寿司チェーン小僧寿しの名前の由来だそうな)。でも、何度も読み返したい話はなかった。短編集だからかもしれない。

それにしても、まるでブログを読んでいる気分になったものさえある。

雨の日に友だちが二人遊びに来た。トランプをやって、お菓子を食べて、飽きたから本を読んで、奥さんは針仕事をして、そのうちみんなで小屋を見に行って、ボートに乗った。岸について焚き火をして、みんなで不思議な話をして、火を消して帰りました。

そんな風にまとめたらぶち壊しだ!このすごさがわからんか!と文学研究者が怒るだろうが、志賀直哉の時代にブログがあればこんなことをチマチマ書いていたかもしれないと思った。

というわけで、志賀直哉は「文章を短く」という教訓に終わった。


          *


本棚に大野晋の「日本語練習帳」があった。1999年発行の岩波新書。

これを実家から送ってもらったころ、私は精神的に最悪の状態から抜け出したばかりで、最初の数ページを読んで止めた。とても練習問題を考える気力はなかった。そして、10年間そのままにしておいた。

今回も回答を紙に書かず、頭の中でやりながら一気に読んだ。

言語から歴史、文化の話に広がっていく。これを読めば日本語が上達するとは思えないが、日本語についての感覚は磨かれそうだ。私は言葉に興味があるので、読み物としておもしろかった。

食べれるのような「ら」抜き言葉や外来語の多用についても書いてある。でも、この本が出たのは10年前。この10年間の日本語の変化を考えると、なんだか古きよき時代にさえ思える。

作者はもう亡くなったが、今の携帯やネットで使われる日本語を見せたいような、気の毒で見せたくないような。

文章を書く上の心得として、次の2点が挙げられている。

  • 「のである」「のだ」を消せ。
  • 「が、」を使うな。

「のである」「のだ」は「書き手の思い入れの強調」であって、「なんとなく著者の高い姿勢を示すようにも見える」から。

「が、」は保留条件を示す箇所が文中に何度も出てくると、「歯切れが悪い」「ずるずるとあっちこっちに引っかかる印象を受ける」、そして「文章が長くなりがち」だから。

私はどちらもよく使うほうだと思う。

長いのにわかりやすい例として挙げられた吉田健一の文章は、一度読んだだけで頭に入った。本当に文章が上手な人は、教養があって頭もいいのだ(←のだ)。

「いい文章を書くには素直になることです。」と言った人がいたかどうか。

そして、やはり日本語が上達するためにはいい本を読むことだと書いてあった。


<今日の英語>

Don't give it another thought.
もう気にしないで。


最近バースデープレゼントをもらったのに、まだお礼のカードを出してない。でも、その友だちの誕生日は自分より3週間前で、そのプレゼントにもお礼のカードは来なかった。もし自分がカードを出したら、彼女が恥ずかしく思うのではないかという相談に、「悩んでないで、さっさとお礼のカードを出しなさい。もし友だちが非礼をわびてきたら、気にしないでと言えばいいだけ。」と回答者。



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 |  本と映画  |  コメント(4)

Comment

初めまして。

いつも読ませて頂いています。
私は三カ月程前から読者にならせて頂いたのですが、
コメットさんの書く文章・内容にはとても心惹かれるものがあり、
過去の記事もさかのぼって、とても楽しみに読ませて頂いています。
そこでリクエストがあるのですが…
コメットさんの記事を最初から余さず読ませて頂きたいのですが、お恥ずかしい話、私は携帯しか持っていないので
さかのぼっていくにはひたすらに"次へ"を選択していく事になります。
記事は二つずつ表示されていますので、とても長い作業を繰り返しています。
その作業を繰り返してでも読みたい価値のある内容だと感じていますし、
又、私のような者がリクエストなんて失礼かもしれない…と躊躇しておりましたが
思い切ってここに書き残させて頂きました。
いつか気まぐれに、叶えて頂けると幸いです。
それでは、勝手ながらこれからも楽しみに読ませて頂きます。
栄恵 |  2010.05.18(火) 08:17 | URL |  【編集】

下のコメントの者です。
舞い上がってしまい、肝心のリクエストを書き忘れてしまいました。
過去記事へ、サッと飛んでいけるような機能はありますでしょうか?
もしありましたら、付け加えて頂けますと幸いです。
栄恵 |  2010.05.18(火) 08:36 | URL |  【編集】

kometto3の文章はシンプルで本当に楽しいのです。
ちょっと斜に構えた感じの見方すら素直に読めてしまいます。
案外日本から長く離れている方の方が正しい言葉を使ったりするもんです。
最近の子供達はおいしくても「ヤバい!」まずくても「ヤバい!」、
ビックリすると「ドン引き~」っていう具合で、毎月のように新しい意味不明の単語を操っています。
ひまわり |  2010.05.18(火) 09:00 | URL |  【編集】

文章を書く姿勢

コメット3文章についてのお話をいつも参考にしています。私は素直なので <笑>
人の意見や考えをまず受け入れ、考慮の対象とします。
自分でよいと思ったことは、取り入れる努力をしてます。のうりょくの。限界がありますが。
piko |  2010.05.18(火) 17:15 | URL |  【編集】

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