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愛人ごっこ その55

2009.09.28 (月)


(前回その54の続き)

次の日の午後早く、彼のランチタイムのシフトが終わる頃、私は誰にも告げずに再びキャンプ施設に足を踏み入れた。

夏のキャンプが始まっていないので、閑散としている。年間施設と兼用になっている敷地では、バスケットボールにいそしむ子どもたち数人の姿が見えたが、そのうち次のプログラムへと移動して行った。

こんな平日の昼間に1人で歩いているのは目立つ。私は足早に彼が指定した場所へ向かった。

そこは裏庭に面していて、木のベンチが1つあり、パヴェルはそこに座っていたが、私に気がつくと、立ち上がってこちらへ歩いてきた。

私たちは何も言わないで、抱き合った。

彼の身体は温かく、去年ほど痩せていなかった。誰かに見られているかもしれないのに、自然と唇が重なる。彼は唇を強く押し付け、息ができなくて頭がぼーっとしてきた私は、身を預けて、彼の感触をただ味わった。

私たちの身体はぴったりと寄り添い、お互いの反応が伝わるのを感じた。

・・・

私たちはベンチに腰掛けた。素肌の脚がこすれて、去年2人でしたことが脳裏に浮かんだ。

「来てくれてありがとう。どうしても会いたかったんだ。」

「私も。あなた、元気そうね。この場所はいいわ。さっきの、誰かに見られたかしら。」

「大丈夫だよ。でも、友だちのキスじゃなかったね。」

「あなたが本当に戻ってくるなんて、信じられない。言ったでしょ、たった一夏の愛人だと思ってたって。」

「じゃあ、もう一夏、追加してくれる?」

彼はそう言うと、私の脚に置いた手を動かした。

「パヴェル、ここまでにして。私たち、危険な橋を渡ってるわ。」

「ごめん。あなたが日本から帰るまで、待つよ。」

「今年のカウンセラーで、かわいい子はいないの? 私がいない間に、誰かとくっついちゃうんじゃない?」

「うーん、今年はあんまりいい子がいないんだ。それに、キャンプ中はカウンセラー同士の恋愛はご法度なんだよ。一応は、ね。」

私たちの間には、そんな決まりはないのだった。

(次回その56に続く)



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