スポンサーサイト

--.--.-- (--)


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



クリック募金を始めました。下記サイトにて協賛企業のリンクを各社1回クリックすると、1円ずつ募金できます。
    JWordクリック募金

 |  スポンサー広告

愛人ごっこ その51

2009.09.20 (日)



※ これまでの話(その1~50)を
最初から読む。またはカテゴリで話の番号を選ぶ。

(前回その50の続き)

3月になり、私は早々と夏の計画を立て始めた。

1年おきに子どもたちを日本に連れ帰っていたので、今年は帰る年に当たっていた。地元の小学校で体験入学をするためには、アメリカの学校が終わったらすぐ行かねばならない。あるいは、最後の3日くらい休ませるか。

パヴェルがもう一度キャンプ・カウンセラーとしてアメリカで働く可能性は低かった。

すでに大学生活も半年が過ぎ、アルバイトもあるし、夏の間は他の仕事もできる。私はドイツの大学制度がよく飲み込めなかったが、サマー・セメスターを受講することもできるらしかった。1日でも早く卒業したい彼にとっては、NYでの子ども相手の仕事はメリットがない。

・・・

「あなた、今年の夏はどうするの?」

「まだ決めてない。大学の単位をもっと取るか、アルバイトを増やすか、ベラルーシで過ごすか。オプションがありすぎて迷ってるんだ。もちろんNYに行くことも考えてるよ。でも、同じキャンプに派遣されるとは限らないんだって。」

「私はたぶん日本に何週間か行くことになると思うわ。あなたがNYに来てくれたら、ほんとにうれしいんだけど。」

海外からのカウンセラーはだいたい1回限りの人が多かった。アメリカに行ってみるというのが目的だから、1度来れば充分なのだ。

パヴェルも、私に気を使っているようだけれど、おそらく戻ることはないだろうと思った。「パヴェルはまた来るの?」と私に尋ねる子どもたちにも、期待しないように言い聞かせた。それは自分への戒めでもあった。

・・・

4月になると、補習校の新年度が始まり、一方で現地校は学年末に向かって、あわただしくなってきた。

日本の小学校から体験入学許可を得た私は、飛行機の手配をして、6月後半から1ヶ月間、日本に滞在することにした。NYに帰って来ても、まだ1ヶ月以上は夏休みが残る計算になる。

ある日、久しぶりにパヴェルからメールが届いた。

「グッドニュース!今年もNYのキャンプに行くことが決まったよ。キャンプ・ディレクターが派遣先と交渉してくれて、同じところでカウンセラーができることになったんだ。すごいと思わない?もう一度行けるなんて。

またあなたに会える。待ちきれないよ。しかも、今年は大学入学の件で心配することもないし、キャンプの仕事もわかってるし、去年よりずっといい夏になりそうな気がする。」

彼が帰って来る? 私は身体が熱くなるのを感じた。

あの滑らかな肌とわずかな体臭。ロシア訛りの英語。私を抱きしめるしなやかな腕、上手なキス、絡み合う脚と舌、我慢のきかない若い体。

パヴェルが私との親密な関係を再開したいかどうかは、メールではうかがい知れなかった。晴れてドイツの大学生となった今は、他人のしかもこんなに年上の奥さんを寝取るなんていやになっただろうか。

すべては彼が本当にNYに来るかどうかであった。

夫にはさりげなく報告し、子どもたちには「ねえねえ、パヴェルがまた来るって!楽しみねえ。」と一緒に騒いだ。そのせいで、「じゃあ、ぼく、日本に行かない。ここでパヴェルと遊ぶ。」という子どもたちを宥めなければならなかった。

(次回その52に続く)



クリック募金を始めました。下記サイトにて協賛企業のリンクを各社1回クリックすると、1円ずつ募金できます。
    JWordクリック募金

 |  愛人
 | ホーム | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。