スポンサーサイト

--.--.-- (--)


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



クリック募金を始めました。下記サイトにて協賛企業のリンクを各社1回クリックすると、1円ずつ募金できます。
    JWordクリック募金

 |  スポンサー広告

愛人ごっこ その32

2009.08.24 (月)


(前回その31の続き)

パヴェルのドイツ行きがあと10日に迫り、わたしは鬱々としてきた。

最初からわかりきっていたけれど、やはり彼と離れるのは寂しかった。ベッドを共にした日々は数えるほどなのに、夫以外にここまで深い関係―肉体だけでなく精神的にも―になった相手はパヴェルしかいなかった。

夫が注文したノートパソコンが届き、キャリーバッグも届いて、わたしはラッピングしてリボンをかけた。そして、パヴェルにもう一度泊まりにこないかと誘った。

「わたしのベッドには入れないけど、それでもよかったらね。」

彼は承諾した。わたしと親密になって以来、初めて夫に会うことで彼は緊張していた。

「もしかして、ご主人がとっくの昔に気付いていたらどうしよう。」

「だいじょうぶよ。だいたい21歳の男の子が私と寝るなんて、ありえないと思ってるわよ。」

「そんなことないよ。あなたはほんとにきれいでセクシーだから。それにすごく優しい。」

「ありがと。あなたも優しいわよ。そんなこと言われると、抱きしめたくなるじゃないの。でも、明日、泊まるときはあんまり近づかないようにしなくちゃね。なんだか私たち、磁石みたいにすぐくっついてしまうから。」

・・・

私はパヴェルを3時ごろお迎えに行った。

彼が家に来ると、さっそく子供たちに独り占めされてしまった。夫は外で子供と遊ぶことをしない。だから、子供たちはパヴェルが来ると、待ってましたとばかりに、外で追いかけっこしたり、かくれんぼしたり、野球の真似事をした。

パヴェルは野球のルールを知らなかったらしく、子供たちが説明していた。ヨーロッパの子だなと思った。

夫が帰宅すると、みんな家の中に戻ってきた。私は、夫と話すパヴェル、パヴェルと話す夫をそれとなく観察した。初めて泊まった日と同じだった。夫は気がついていない。

私はそれとなく夫に話をしてあった。

「知ってる? パヴェルのお母さんって、私と同じ年なのよ。あちらの人たちは結婚が早いから、20歳で生んだわけ。

かたや大学生の母親で、私はまだベビーシッターが必要な子供が二人もいるなんて。いま21歳の息子がいたら、ラクだと思うわ。ずいぶん年取った気分にもなるけど。」

パヴェルから見たら私は母親と同世代。二人の間に恋愛関係は起こりえないでしょう。変な勘ぐりはしないでよ。

・・・

でも、私たちの間には特別なつながりができていた。何度か寝たからといって、パヴェルが私を所有しているような言動はしなかった。いつも礼儀正しく、思いやりをもって、私に接した。

むしろ私のほうが夢中になっていたかもしれない。彼の仕事の休憩時間に、会いに行ったりしたのだから。キッチンのスタッフは私のことを知っていた。パヴェルから話を聞いていて、よく思い切って大金を貸しましたねえなどと言われた。

私とパヴェルが抱擁したり、テーブルに座って話し込んだりしているのを見て、私たちの関係にピンと来た人もいたかもしれない。親しい友人のように振舞っていても、肉体関係があるかどうか、ちょっとしたしぐさでわかるときがある。

私は他人にどう思われようと平気だった。

夫は私を問い詰めない。私はこれまで一度だってほかの男と寝たことはない。夫とセックスレスになってから、むしろせいせいしていた。

仮に、夫にばれたとして、どうということはない。夫が先に浮気したのだ。もっとも、私には仕返しの気持ちはまったくなかった。ただパヴェルが好きで、彼の全部がほしかっただけなのだ。私とパヴェルの仲に、夫は関係なかった。

次回その33に続く)



クリック募金を始めました。下記サイトにて協賛企業のリンクを各社1回クリックすると、1円ずつ募金できます。
    JWordクリック募金

 |  愛人
 | ホーム | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。