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愛人ごっこ その31

2009.08.23 (日)



※ これまでの話(その1~30)を
最初から読む。またはカテゴリで話の番号を選ぶ。

(前回その30の続き)

「あなた、ベラルーシかドイツに恋人はいないの?」

「ドイツではぜんぜんそんなチャンスはなかったなあ。ぼくはただのオーペアだし、住み込みだったから、相手にされなかった。」

「まあ、こんないい男をほっとくなんて、ドイツの女の子たち、見る目がないわね。」

「ベラルーシにはいたんだ。でも、ぼくがミンスクの大学に入った年のクリスマスに振られちゃった。ひどいんだよ。彼女、ちょっと離れた町の親戚宅まで行っていて、クリスマスイブに戻るって言うから、ぼくは花束を持って、ブレストの駅で待ってたんだ。でも、彼女は現れなかった。何の連絡もなかった。

ぼくはバカらしくなって、その花束を最初に出会った女の人にプレゼントした。最悪だった。だって、12月24日はぼくの誕生日なんだよ。

だから、別れた。彼女からはとうとう何の連絡もお詫びもなかったから。そんな仕打ちされて付き合う気はないよ。」

「まあ、かわいそうに。その彼女の名前、なんていうの?」

「…ガリーナ。」

彼はまだ未練があるようだった。

「あなた、まだそのガリーナちゃんが好きなんでしょ。顔に書いてあるわよ。」

「地元の子だし、母とも気が合ったんだ。だから、会わなくても、いろんなうわさは伝わってる。ぼくがドイツに行って、それからアメリカに来てしまったから、きっともう次のボーイフレンドができてるよ。

ベラルーシはロシアと同じで、女の子は20歳くらいで結婚するからね。もう子供もいるかもしれない。もういいんだ。」

・・・

わたしは見知らぬベラルーシの少女に少しばかり嫉妬した。

でも、今度ドイツに住むのは、大学生のパヴェルである。生活費を稼がなくてはならないから、忙しいだろう。そんなに女の子と付き合う時間もお金もないかもしれない。

わたしのベッドでこんなだったら、ドイツでも女の子がほしいんじゃないかしら。わたしは世話好きの親戚の叔母さんみたいに、彼にはどんなお相手がいいかしらと想像した。

「あなた、将来どこに住むかわからないだろうけど、結婚するならベラルーシかロシアの娘がいいと思うわ。お母さんとも仲良くなれそうだし。」

「ぼくはどこの国の子でもいいよ。言葉だって、ぼくはロシア語もドイツ語も英語もできるから、そのうちのどれかができればいい。」

わたしは、日本語のできない夫と、わたしにとっての外国語である英語でずっと会話をしてきた。

言葉が結婚において意味するところは大きいわよ、と言いかけたが、ヨーロッパの人間はまた違う感覚を持っているかもしれないと思い直して、おせっかいはしなかった。

(次回その32に続く)



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