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愛人ごっこ その30

2009.08.01 (土)


(前回その29の続き)

その夜、夫が帰宅してからも私は平然とふるまっていた。

罪悪感がないのだから、おどおどしなかったし、ことさらに夫に優しくもしなかった。すべてはいつもと同じだった。

夫はパヴェルがいつドイツに出発するのかと聞いた。

「はっきりした日にちはしらないけど、あと2週間くらいじゃないの。今度聞いておくわ。」

「こうやってお金を貸してあげたのも何かの縁だよ。入学祝にノートパソコンを買ってあげようと思うんだけど、どうだろう。」

そのころ、パソコンはまだ高かったので、夫の気前のよさに私は驚いた。

「それは、彼も喜ぶと思うけど。プレゼントとしては高くない? また彼が何もお返しできないって、気に病むかもよ。」

「それほど高くないよ。大学生用によさそうなのを探してみよう。それから、ノートパソコンを入れるバッグもね。ドイツでも今の大学生はみんなパソコンを持っているんじゃないかな。パヴェルのアルバイトの給料じゃあ、いつまでたっても買えないよ。

せっかく大学入学を後押ししてあげたんだから、ちゃんと勉強して卒業できるように応援したくなったよ。」

お金の手配は私がやることにして、どんな機種にするのかは夫に任せた。

・・・

パソコンの件は、パヴェルには内緒だった。あの日から、彼は2回ほど昼間の仕事を休んで、私に会いに来た。私がお迎えに行き、彼を乗せて家に戻り、ベッドで過ごす。子どもたちが学校から戻る前に、彼を送って行く。

あいかわらずせっかちだったが、私はあまり気にならなかった。彼は私が気持ちよくなるように、いろいろ試したがった。

「性交では難しいのよ。それに私は抗うつ剤を飲んでるから、いつもオーガズムが得られるわけじゃないの。だから、心配しないで。

私はあなたのうっとりした顔を見るのが好きなのよ。あなたに気持ちよくなってほしいの。ほんとにいい顔してるのよ。」

それでも彼は私にどうしてほしいかを尋ね、唇と舌と指で私の体を飽きずにまさぐった。

私はオーガズムに達したふりはしなかった。彼が上手にやっているときはそう伝えたけれど、私たちの間でフェイクの必要はなかった。

期限付きだったからか、彼の気性なのか、べとべとしていない、奇妙にカラリとした関係であった。

変に気を回したり、気を使ったりする必要がなくて、私は居心地がよかった。

ときおり、私が10歳若かったら、彼が5年早く生まれていればなどと想像してみたが、わたしは苦学生についていくほどの勇気も自信もなかった。だいいち、子供たちを置いていく気はさらさらなかった。

それについては、彼も私もわかりすぎるくらいわかっていたので、私たちはいつも思いやりをもって、優しく接した。

次回に続く)



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