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愛人ごっこ その25

2009.07.22 (水)


(前回その24の続き)

その夜、私はそれとなく夫の予定を聞いた。

彼は出社しないで、家で仕事をすることがたまにあった。また、きっちり9時5時でなくて、遅く出て早く帰ったり、早く出て遅く戻ったりすることもあった。

明日はいくつかミーティングがあり、8時には出て、一日中会社にいると言う。

パヴェルからメールが入っていた。

明日、いい? 11時?」

「いいと思うわ。いつものところでね。」

他には何も言う必要がなかった。言うべきではなかった。

・・・

翌朝、私は時間をかけて下着と洋服を選び、いつもより長くシャワーに入った。起きてから、ずっと胸がどきどきして落ち着かなかったが、決まりきった朝の時間はいつも通りに過ぎた。

子どもを送り出し、夫が出て行き、私は今日これから起きるであろうことを想像した。

もしかしてパヴェルは気が変わったかもしれない。夫への義理立てから、あるいは私との年齢や立場の違いを思って、一昨日の夜のことは忘れようと言うかもしれない。すみません、どうかしていたんです―。

そして、ソファに座って、テレビやビデオを見たりして過ごすつもりなのかもしれない。

私は傷つきたくなかった。パヴェルがあれは気の迷いだったと言い出しても、冷静に受け止められるようにしていたかった。

「そんなこと、わかっていたわよ。私が階段でキスしたみたいに、ついキスしたくなったんでしょ。よくあることだもの。」

それとも、本当に本気だとしたら? 

・・・

私は頭の中ではっきり筋道を立てられないまま、彼を迎えに行った。いつものところで待っていた彼は、車に乗り込み、私と目が合うとにっこりした。

「おはよう。来てくれないかと思った。」

「あら、どうして? 私が一度だってあなたを待ちぼうけにしたことある?」

それから、家に着くまで私たちは他愛ない話をした。ロシアのCDをかけ、彼が一曲ずつどういう歌かを説明し、私は気に入った曲について尋ねた。彼はいつもより饒舌だった。

赤信号にさしかかると、彼は私の右手を取り、私たちは信号が変わるまで何も言わずにをからめ合った。車の中の空気が濃くなって、体にまとわりついた。

(次回その26に続く)


<今日の英語>

I never thought I’d be in this position.
こんなことになるなんて、思ってもみませんでした。


住宅ローンが払えずに自宅を差し押さえられた人が、インタビューに答えて一言。まさか自分が家を失うような立場に置かれるとは、ただの一度も考えたことがありませんでした。



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