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愛人ごっこ その18

2009.07.15 (水)


(前回その17の続き)

3日ほどして、彼から電話があった。

「ビザが下りました! やった、これで大学に行ける! あなたとご主人のおかげです。ありがとう。なんてお礼を言ったらいいのか。」

「まあ、すごいじゃない! よかったわねえ。今どこにいるの?」

「グッドニュースだったので、特別にキッチンから少し抜け出して、事務所のパソコンを使わせてもらってます。信じられない! ぼくがドイツの大学に行けるなんて。」

興奮冷めやらぬ彼にまたおめでとうを言い、電話を切った私はすぐ車に乗って、彼のいるキャンプ施設に向かった。

・・・

すでに何度か来たので、事務所の場所は知っていた。ドアから覗くと、パソコンに座った彼の後姿があった。他には誰もいなかった。

私が来るとは思っていない彼を驚かせようと、後ろからそっと近づいて彼の肩に手を置いた。

「うわあ、来てくれたの!」

そう言って立ち上がった彼は、私をきつく抱きしめた。私たちはしばらくそうやっていた。彼から伝わってくる若さ―若い体温、若いかすかな匂い、若い筋肉、若い肌―に息が詰まりそうになった。

「こんなにいいニュースなんだもの。直接お祝いを言わなくちゃね。ほんとによかった。おめでどう。」

「人生で最良の日って、まさにこれです。あなたには本当に感謝しています。あの、お金はもう引き出してくださっていいですから。利子もつけずにすみません。」

「でも、ビザが下りてすぐに残高が減るのもおかしくない? あのお金、私は今すぐ必要じゃないし、もうしばらく入れておいたほうがいいと思うけど。」

貸したお金を全部引き出してしまうと、彼とのも切れるかもしれないと思った。もちろん、彼の口座にたった1000ドルしかないのは危ないと思ったのも事実だけれど。

結局、1週間後に追加で預け入れた5000ドルだけをまず引き出すことになった。

「夫には私から報告しておくわ。今度はいつ来られる? シャンパンでお祝いしなくちゃね。泊まっていけるといいんだけど。うちにはゲストルームがあるから、あなたの泊まるところはあるのよ。」

彼は、キッチンもプールも人手が足りなくて、しばらくは休めそうにないが、他のスタッフに聞いてみると言った。

本当はもう来たくないのかもしれなかった。

ビザが手に入れば、私にはもう用はない。彼が最初に私のところに来たのは、そのためだったのだから。

次回に続く)


<今日の英語>

Now, where was I?
さてと、どこまで話したっけ?


NYタイムズマガジンのコラムより。会議あるいは食事の最中に、テーブルの下でテキストメッセージを読んだり送ったりすることの是非を問う筆者。相手がいるのに話を中断してメッセージングを始め、終わったらおもむろにこんなセリフを言われる人はどう思うでしょう。その場所が、会議室だろうが手術室だろうが、はたまた寝室だろうが、関係ありません。



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