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ユートピア・ノルウェイ?

2009.06.05 (金)


世界的な不況にも関わらず、2008年度のノルウェイの経済3パーセントの成長率で、政府予算の余剰金は11パーセント、しかも借金はゼロ、というNYタイムズの記事を読んだ(ちょっと古いその記事はこちら)。

それに比べ、アメリカの財政赤字はGDPの13パーセントに当たる$11trillion、負債総額はアメリカ経済規模の65パーセントだそうだ。もう感覚的に捉えられない数字である。ほとんど破産しているんじゃなかろうか。

ノルウェイは小さめの国だし、北海油田があるからいいのよと思ったが(実際、ノルウェイは世界第3位の石油輸出国)、それだけではない。倹約国家なのだ。石油で儲けたお金を無駄使いしないで、手堅く投資したらしい。同じく北海油田があるのにサブプライムの打撃を受けた英国とは、そのへんが違う。

ノルウェイ人は、たくさん与えられたら、それだけ責任が伴うものだという感覚を持っているそうな。

多くの人がセカンドハウスを持ち、非常に充実した福祉がある。一方で、いつかこの夢は終わるという悲観的な見方も紹介されていた。たとえば、一度も働いたことのない32歳の青年が1ヶ月1500ドルを政府から受け取り、それで生活するだけでなく、ドラッグを買う余裕もある、とインタビューに答えている。

まあ、何もかも完璧というわけにはいかないだろう。

*     *     *

読者の反響は大きく、200件以上のコメントが寄せられた。

国の大きさも背景も違うアメリカとノルウェイを比べるのは無駄だというものから、石油がなくなって老人人口が増えたらどうするのか、首都オスロ以外は違うぞとか、ノルウェイではビール1缶が6ドル、ガソリンは1ガロン10ドルもする、こんなに生活費が高いのはユートピアじゃないとか。

北欧では税金が高いというコメントに対して、カリフォルニア在住者が「連邦税28%、州税11%、不動産税6%。これで45パーセント払ってる。」 決して低くない。それなのに、無料の大学どころか、医療や老後の保障すらない。

ある人は、アメリカは税金のおかげで第3国を攻撃できるスバラシイ軍隊を持てるのよね、と皮肉っていた。

気になった私は世界の税率を調べてみた。なんだかどこも似たり寄ったりに見える。アラブ首長国連邦だけがすっきり0パーセントと太っ腹。法人税や所得税、消費税もない。これは別世界である。

私は高い税金を払っても、元が取れるならいいと思っている。

2007年度の統計で、65歳以下のアメリカ人人口の18パーセントにあたる4600万人が無保険だった(65歳以上には、Medicareという老人医療制度がある)。その後の不景気で、無保険者はさらに増えているはず。しかも、保険があっても、カバーされない治療は自腹だし、自己負担額は年々大きくなるばかり。

ノルウェイで医療や高等教育が無料(というか、税金でまかなっている)なのは本当にうらやましい。ソ連なきあと、唯一のスーパーパワーと称するこの国で、健康保険のない人がこんなにいるのが現実なのだ。

*     *     *

アメリカでは、ノルウェイみたいに6週間の有給休暇なんてありえない。夫は長く勤めて有給がたまったけれど、そんなに長い休みは取れなかった。2週間だって難しい。

日本のように国が定めた祝日も少ない。いわゆるFederal Holidays 連邦祝日はたった9日だけ。あとは州によって、追加であったりなかったりする。

姉と電話で話していて、「明日会社でしょ。もう寝たら。」というと、「明日は、xxの日でお休み。」ということがしょっちゅうある。忙しい姉は、それでも休日出勤があるらしいが、それにしても、いつのまにこんなに日本は祝日を増やしたのか。海の日って何? じゃあ、山の日とか湖の日とかもあるの?

渡米する前の私のイメージは、日本人は働きバチ、アメリカ人は長い休みを取って、残業もしないというものだったが、どうも日本人のほうが休んでいるような気がする。それに、アメリカ人でも長時間労働はそんなに珍しくない。食べるために、仕事を2つかけもちでやっている人もいるくらいだ。

夫も早朝会議に出たり、プロジェクトによっては連日真夜中に帰宅したことがあった。そうしないと、競争に勝ち残れないのだと思った。

不況の今は工場を一時閉鎖したり、残業禁止にしたりして、どこも休みが多くなったらしい。でも、それで給料が下がってしまっては生活が苦しくなるだけだ。

*     *     *

高等教育の授業料は、家が一軒買えるくらいかかる。高収入を見込んで、借金までして大学院に行ったのに、この不景気で就職できず、莫大な借金を抱えて途方にくれている人がニュースに出る。

現在の4年制私立大学の平均年間授業料は25,143ドル。4年間で10万ドル。うちは2人だから、20万ドルか。公立の4年制大学なら 6,585ドルだが、私立・公立とも1年前にくらべて6パーセント値上がりしている。

もちろん、奨学金制度も低利子ローンもあるけれど、個人の負担は大きい。それでも、アメリカの大学進学率は64パーセント。予想より高かった。国別比較データはこちら

なんでも競争、なんでもお金のアメリカに、ふと嫌気が差すときがある。

ノルウェイ ― 私にはじゅうぶんユートピアの条件を満たしているように思える。


<今日の英語>

Just curious.
ちょっと気になっただけ。


夫がぼーっとした顔で起きてきたので、「睡眠薬の効き目はどう?」と聞いたら、「そんなに興味があるの?」と逆に聞き返された。いや、特別に興味はないんだけど、単なる好奇心からちょっと聞いてみただけ。



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 |  社会  |  コメント(5)

Comment

komatta3はじめまして。
お邪魔します。
実は以前からこっそり楽しく(失礼でしょうか?)拝見させていただいてます。

世界規模で経済崩壊が叫ばれていますが、アメリカもGMが破綻するくらいですから、
どんな厳しい状況か容易に想像できます。一説には次の大型破綻濃厚先は、企業ではなくカリフォルニア州であろう・・・とか。
カリフォルニア州では、住民投票が行われ、増税案は否決され、
州は、大幅な支出削減をすることになったということで
低所得者、障害者の医療保険を削除し、
1700人の消防隊員解雇し、
高校までの義務教育を廃止し、
公共交通機関を減らし、
フットボールスタジアム、競馬場、遊園地、刑務所など州資産売却し、
刑務所閉鎖し、約4万人の囚人を釈放するとか!
これでもまだまだ不足なので、第二弾も近々発表されるのでは?とか。
アメリカの今後にも注目ですが、
日本もkomatta3がいらっしゃった頃と
全く違う国と化してしまっていると思いますよ。
つい先日、日本の報道では「景気は底打ち」し、山を超えたと経済相がコメントしてますが、
日本はいつからそんなに鈍感でアホになってしまったのか?ともうガックリするしかありません。笑
今日本は世界のどこよりも経済に関する危機管も、深刻な環境問題に関しても遅れをとっていると思います。

リリー |  2009.06.05(金) 16:48 | URL |  【編集】

Komatta3さん、はじめまして。
私も上の方同様、しばらくブログを拝見させていただいているものです。トラネコちゃん2匹いらっしゃるようで、うちもそう...。子供はおりませんが、昔NYのクィーンズに住んだことがあり、今は北上してニューイングランドのひとつの州に住んで17年ぐらいになります。きっと年代も同じぐらいでしょうか??

やはりあればあるだけ遣うというのが間違っていますね、個人単位であれ、国家単位であれ....。

またおじゃまします。

Yumi |  2009.06.05(金) 19:12 | URL |  【編集】

コメントありがとうございます

> リリーさん
カリフォルニア州も大変みたいですね。いったいどうしてこんなことになったのか。みんな(ノルウェイは除く)お金に目がくらんでいましたね。私だって、投資残高が増えてウキウキしてましたから。
日本のニュースはネットで見出しを読むくらいですが、しょっちゅう首相が交代したり、おかしな政策を打ち出したりしてますね。うちの姉がちゃんと年金をもらえるか心配になります。

> Yumiさん
トラ猫、可愛いですね。まっすぐに伸びた尻尾なんて、遮断機みたいに見事なシマシマ模様で見とれます。
アメリカの上昇志向もいいのですが、行き過ぎると破滅です。私は小心者なので、身の程を知るというか、身の丈に合った暮らしというのが一番安心できます。専業主婦で収入のあてもありませんから、家のローン以外に借金があったら眠れません。
komatta3 |  2009.06.05(金) 21:57 | URL |  【編集】

日本もいまや・・・

 日本でも、「食べるために、仕事を2つかけもちでやっている人もいるくらいだ」という状況は変わりません。その人たちにとっては国民の休日がいくら増えようとも関係ないのです。そしてそういう貧困層は増加していて、一億総中流はもはや、歴史の本でしかお目にかからないようなものになったのではと思います。

 ところで、仕事を複数掛け持ちということから、J.G.Ballardの”終辺の浜辺(Terminal Beach)”という短編集にあった、”識閾下の人間像”という小説を思い出しました。”食べるため”ではなく、”消費するため”に人々は仕事を複数掛け持ちするのが当たり前。サブリミナルに働きかけ人々の購買意欲を操っているのは実は政府・・・というような話です。彼はSF作家で、1960年代には確かにSFとして書かれたのでしょうが、サブプライムローンなどのニュースを見れば、我々は1960年の近未来に住んでいるんだと思ってしまいました。
yeastcake |  2009.06.05(金) 23:17 | URL |  【編集】

コメントありがとうございます

> yeastcakeさん
そういえば、日本でもワーキングプアの話がありましたね。私のイメージはもう通用しないのかもしれません。
「終辺の浜辺」は存じませんが、アメリカには(たぶん日本でも)ものがありすぎると思います。でも、国民が消費してくれないと景気が回復しないそうで、それも困ります。
komatta3 |  2009.06.06(土) 04:10 | URL |  【編集】

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