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警鐘を鳴らしていた人たち

2011.04.01 (金)



「原子力教育を考える会」という組織がある。発起人は小中高の教員、大学教授、研究者など。

彼らが立ち上げたよくわかる原子力というサイトは、まるで福島原発事故を予言していたかのようで、気味が悪いほどだ。

ちゃんと自分の頭で考えて、世間に知らしめようとしていた人たちに敬服する。私は何をボンヤリしていたのだろうか。

同サイトからいくつかリンクを張っておく。

原子力発電と地震

原発で働く人々

原子力防災について ーヨウ素剤 Q & Aー

以下、地震関連のページより抜粋。

○ 建築基準法の3倍
 「原子力発電所は関東大震災の3倍の地震に耐えられる」という安全論が、原発のPRで頻繁に使われてきましたが、これは誤りを通り越して、大嘘であると広瀬は指摘しています。図7に示すように日本の原発のうち最大耐震性を持つ浜岡原発3・4号機の耐震性でも神戸・淡路地震の最大加速度(833ガル)には不十分です。

○ 津波に対する対策
 発生する津波の高さに対する対策はとられていますが、津波の発生要因によっては更に大きな津波も想定されることも推察されます。また、津波が発生した後沖合まで海水が引いた場合に、原子炉が冷却不能の事態になればどうなるかなどの危険性が他にも多数あることが指摘されています。

 (中略)以上、問題点も多く、現状の原子力発電所の地震に対する安全性は信頼できるものではありません。また、関東・東海地方の地震の確率も高いことから、一度大地震が発生すれば未曾有の事態も懸念されます。


           *


このサイトには、「ザ・サクリファイス チェルノブイリの犠牲者ー事故処理作業者の知られざる現実」という24分間のドキュメンタリー映画が載せてある(ホームページの右コラム、上から2つ目。Google Videoでも見られる)。

これまで話には聞いたことがあるし、写真も見たことがあるが、このビデオには衝撃を受けた。

ウィキペディアによると、チェルノブイリ原子力発電所事故において、「ロシアの事故処理従事者86万人中、5万5千人が既に死亡した。」

「ソ連の推定によると、30万から60万人が炉から30kmの退避区域のクリーンアップに従事したのだが、その多くは事故から2年後にその区域に入った(解体作業者"liquidators"とは事故の処理と復旧作業のためにその区域に立ち入った労働者を言うが、その推定人数はまちまちである)。」

「爆発した4号炉をコンクリートで封じ込めるために、延べ80万人の労働者が動員された。」

そして、チェルノブイリは石棺に封印されたはずだった。


                *


25年が経過してどうなったか。

2009年12月14日、米国地球物理学会では、「[放射性の]セシウム137の半減期(物質が元の量の半分まで崩壊するのにかかる期間)は約30年だが、 チェルノブイリ付近の土壌に含まれるセシウムの量は、およそそんなペースでは減少していなかった。」ことが発表された。

2011年3月28日、今中哲二助教(京都大学原子炉工学)は、「福島県飯館村の汚染レベルが、チェルノブイリ原発事故による強制移住レベルを超えているとの試算をまとめた。

チェルノブイリ医療支援ネットワークのサイトは、事故の経過や住民の健康問題、石棺の老朽化について簡潔にまとめている。

あの原発事故が起きてから、まだセシウムの(理論上の)半減期である30年にも満たない。それなのに、負の遺産は減るどころか、問題が山積みだ。

福島原発事故の収拾までに、いったい何年かかることか。


<今日の英語>  

The situation in Japan is going to get much worse before it gets better.
日本の状況は、さらに悪化してからでないとよくならないだろう。


NYタイムズに寄せられたコメント。希望的観測に満ちた励ましとも取れるし、今以上に深刻な状態が待っているという悲壮な予見とも取れる。

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反論: わからないことを書いてはいけないか?

2011.04.01 (金)


「なぜ早く全世界に助けを求めない?」という記事で「どこから汚染水が出ているのかわからない」と書いたら、「東電のプレスリリースを最初から読めば、察しがつくと思います。読んでわからなければ、技術的な批判は控えた方がいいと思います。」という公開コメントが来た。

さらに、「チェルノブイリとの比較は全く意味がないと思います。チェルノブイリでコンクリートで覆う作業に従事した人数、その中の被爆被害者の数ご存知での発言でしょうか。」とも書いてあった。

匿名投書ではあるが、発信元はイギリスだ。それ以上、投稿者のアイデンティティを追及するつもりはない。

日本国内で被災した人あるいは放射能汚染の不安に日々晒されている人の苦言なら、だまって受け入れもしよう。

しかし、私と同じく、日本を遠く離れた、いわば安全地帯でのほほんとパソコンができる人からなので、あえて反論することにした。


             *


私は大震災と原発事故についてニュースに目を通しているが、東電の記者会見を最初から読むほど暇ではない。

もっぱら主要メディアで情報収集してきた。たとえば、

2号機建屋の外から1千ミリシーベルト 圧力容器損傷か
(2011年3月28日19時 26分)

その記事にはこういう説明があった。以下抜粋。

------------------------
「こうした汚染水ははどこから漏れているのか。有力視されているのが、燃料棒が収められている原子炉の圧力容器だ。 」

「福島第一原発の圧力容器は厚さ16センチの鋼鉄でできており、底部には、計測装置などを外部から差し込む貫通部などがある。その周辺から漏れている可能性が考えられる。 」

「極めて高温になった燃料が圧力容器の壁を溶かして穴を開けた可能性もある。 」

「一方、原子力安全委員会(班目春樹委員長)は28日午前、臨時会を開き、2号機のタービン建屋地下1階にたまっている通常の10万倍の濃度の放射能を含む水について、一時溶融した燃料と接触した格納容器内の水が、何らかの経路で直接流入したと推定されると発表した。 」
------------------------

いずれも推測の域を出ない。これでどうやって「察しがつく」というのか。

私は混乱するばかりである。

一主婦のブログで、「技術的な批判は控えろ」とおせっかいをする暇があれば、技術に明るいらしい投稿者は、なぜ東電本社や内閣府に「これが問題の箇所です」と電話しないのだ。

今の段階でどこから汚染水が漏れているのかを特定できる人が、こんなところで時間をつぶすのは国家的損失である。


             *


また、東京都千代田区内幸町の東京電力本店での東電原子力施設管理部による定例記者会見より、一問一答をまとめたページも読んだ。(法と経済のジャーナル Asahi Judiciary 2011年03月29日)

そちらからも抜粋する。

------------------------
「その水があったのは、原子炉建屋の隣にあるタービン建屋の地下。通常はそのような高濃度の放射能があり得ない場所だ。だから油断があったともいえる。にしても、なぜそこに、原子炉水の1万倍もの放射能を帯びた汚染水があるのか。「もともとは炉の中のものであるのは明らかなんでしょうけど、どのようなルートで3号機のタービンの地下にたまり水として存在してきたかは分かっていない」と鈴木課長は言う。」

――要するに、圧力容器は穴があいているんですね?

 穴というか、どっか配管なり何なりで、気層ではなく、液層の部分で、格納容器と(の間に)パス(通り道)があるんじゃないかなと想定しています。

 ――つまり、下のほうにある?

 そういうイメージですね。

 ――なんであいた?

 分からないです。水位が上がってこないところを見ると、そういうふうなことを想像するのが普通かなと思います。

------------------------
――きょうの未明の会見でお話があったんですが、圧力容器に関して、「下のほうに穴があいている可能性が高い、下のほうの穴から放射性物質を含んだ水が出ていると考えるのがふつうである」というお話がありました。

 私、そういうこと申し上げたことはございません。

――副社長から伺ったのではなく、きょうの未明の会見で(原子力設備管理部の課長が言った話で)す。

 いろいろな可能性が考えられるということは申し上げているかもしれませんが、それを断定的に判断したということではないと思います。

 ―― 「そう考えるのが普通である」というお話がございました。で、そういう状況で、今のところ東電さんとしては圧力容器の状態について健全性が保てているというお考えを示してこられていますが、そういう認識が正しいのか。

 原子炉の中の状況について、非常に限られたデータで状態を判断してきておりまして、したがいまして、明確に申し上げるのは困難を伴う状況ですが、全体としてみると、これまでのいろいろなパラメーター(水位や圧力の計測数値)の変化を見ますと、大きな変化が起きたということはない、と思っております。原子炉の中の水が格納容器の中に出てきている可能性は考えなければなりませんが、特定の部位で破損しているということを我々として判断しているということはございません。
--------------------------
「健全性」というのをどのように定義するかということになると思いますけども、原子炉圧力容器にはさまざまな配管も接続されておりますし、そこにはポンプがあったり、バルブがあったりするわけでありまして、その全体で原子炉一次系という系統を構成しております。その中のどこからか水が出ている可能性は否定できないと思いますが、圧力容器そのものの健全性について何か問題があるということを決めるような手立てはないと思います。

------------------------
 ――炉の穴の話について「私は承知していない」という話がありましたが

 原子炉の底部については、明確にその場所だと決定づけて判断したことではないと申し上げたということです。

------------------------
――閉じ込めるというのは破綻しているということなんですか?

 プルトニウムだけではなくて、放射能が何らかの経路で出てきているということはあるわけですが、全体として見れば、原子炉の中に放射性物質はとどまっているわけで、そこから出てくる量をできるだけ少なくする、ということです。

 ――トレンチにもそうとうある。

 全体の中でそういうものが何らかの経路で出てきているということなので、その量を最小化するよう努力しているということです。
------------------

東電自身がわからないことばかりだ。だから、「わからない」と書いた。

だいたい私は微積分の計算もできないし、化学記号も暗記できないというレベルの人間である。

でも、「読んでわからなければ、技術的な批判は控えた方がいい」とは思わない。

そういう言論統制は、私が一番忌み嫌うものである。


私はデマを流したり、不安をあおったりしているつもりはない。先日の動物愛護団体のように不正確な情報を流したとわかったら対応する。あとは読者の判断に任せる。

私の書くことがまちがっているなら、理由を述べてもらいたい。「察しがつくと思います」などともったいぶらずに、素人にわかるように解説してもらいたい。

パヴェルがベラルーシ人ということもあって、私は普通の人よりはチェルノブイリについて知っているつもりだ。

福島がいろんな点でチェルノブイリとちがうのは承知している。

「福島はチェルノブイリにはなりません」と言い切る人がメディアに出る。条件としてはスリーマイル島に近いという人もいる。それは言論の自由だ。

でも、それだから「チェルノブイリとの比較は全く意味がないと思います」と言い切れる、その自信が空恐ろしい。

チェルノブイリで起きた土壌汚染や甲状腺がんの発生や石棺による封印を、福島の現実と照らし合わせてどこがいけないのだ。福島とまったく同じ条件で起きた原発事故はない。チェルノブイリでは運転中の事故であり、格納容器すらなかった。それでも、参考にできる事故は他にないではないか。


             *


チェルノブイリでコンクリートで覆う作業に従事した人数、その中の被爆被害者の数ご存知での発言でしょうか。」というお咎めに対しては、4月1日付の「警鐘を鳴らしていた人たち」の記事の中に答えがある。

「原子力教育を考える会」は、先週ヨウ素剤について検索していて偶然見つけたサイトである。ウィキペディアは前から知っていた。

チェルノブイリで石棺工事に携わったのは推定80万人。その中だけの被曝者数は載っていないが、「ロシアの事故処理従事者86万人中、5万5千人が既に死亡した」という説明がある。

この数字から、チェルノブイリと福島を比較するなという根拠はどこにある? 

ドキュメンタリー映画「サクリファイス」に出た作業者は、ソ連政府の命令の下、防護服なしで素手で働かされた。今の日本政府でそれはありえない。自衛隊を全員投入しても、10万人である。スケールが違うから、無意味だと言いたいのだろうか。

1~4号機を石棺で覆うのに延べ何人が必要なのか、私には想像もつかない。

でも、私がこんなくだらない反論を書いている間にも、福島で何百人もの作業員が危険に晒されているのは事実だ。原発から半径30キロまで避難せよと言われ、野菜にも原乳にも海水にも放射性物質が検出されている。放射性反応が強いところでは、遺体の収容もままならない。

「チェルノブイリに比べたら(いや、比べてはいけないのか?!)、福島はたいしたことありませんよ。あちらはレベル7で、こちらは6ですから。」などという気休めは、私には言えない。

そして、これからも書きたいことを書く。

あー、すっきりした。




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 |  社会

夜、眠る前に想うこと

2011.04.02 (土)



私は(猫が)早起きなので、いつも夜は早めに寝る。

静かで暗ければ、すぐに眠くなる。ここ3週間、昼寝をしていないせいか、電気を消すとすぐに朦朧としてくる。

私は不眠とは無縁だ。ひどい鬱をわずらったときに初めて不眠を経験したが、その後の投薬で精神安定が得られるようになって、寝すぎるくらい寝る。

意識が薄れていく間、ぼんやりと考える。

猫砂を替えたっけ? 台所に出しっぱなしのものはなかったか? 明日はゴミの日だ、子どもにランチ代を渡さねば。日常の些細なことがあれこれ思い浮かぶ。

あるいは、あの本はまだ読みかけだったとか、おいしいものが食べたいなとか、パヴェルはどうしてるかなとか、あの保険請求はどうもおかしいとか、起きているときにどうにかすればいいのに、半分寝ながら考える。

大震災が起きて以来、たびたび夢想することがある。

明日の朝、目が覚めたとき、地震も津波も原発もぜんぶ夢だったらなあ。


           *


そして、例によって朝寝坊の息子たちをたたき起こし、オムレツを作りながら彼らに話す。

「ねえ、ねえ! お母さん、いつも夢は見ないじゃない? 見てもぜんぜん覚えてないじゃない? それが昨日の夜、すごくリアルな夢を見たのよ!

「どんな夢?」 

いつも私に自分の見た不思議な夢の話を、微に入り細に入り、話したがる長男がきっと聞いてくれるだろう。

「東北でね、東北って知ってる? 東京のもっと北の方」と私。

「ぼく、知ってる。ぼく、県庁所在地の歌、ぜんぶ覚えたんだよ。」

知識をひけらかしたがる次男が口を挟むだろう。

「宮城県の近くの海で大地震が起きてね、大津波が来たのよ。あのへんは、昔も大津波が来たところなの。そういえば、その絵本を読んであげたじゃない」と次男を無視して話を進める私。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

もう逃げられないくらいの津波だったのよ。車も家も流されるくらいの。

それで、日本人って目を合わせないし、知らない人にはにっこりしないじゃない? ドアも押さえてくれないし、荷物も手伝ってくれないし。

でも、地震が起きたら、募金もボランティアも集まって、協力したり、譲り合ったり、政府が頼りにならないから村の人たちが組織を作ったりして、すごいのよ。

アメリカみたいにlooting(略奪)なんか起きないし、いちいち「お世話かけてすみません」なんてお辞儀したり、「お互い大変なときに、ありがとうございます」なんてお礼を言ったりしてるの。

それだけじゃなくて、あのへんに原発があるんだわ。原発って、わかる? 原子力発電所のことよ。原子力の「げん」と発電所の「はつ」。

そこもやられちゃって、放射能が漏れたの。

野菜も牛乳も水もダメになって、コンビニの棚が空っぽになったのよ。あの何でもあるコンビニが。信じられる?

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

「へー。それでどうなったの?」と辛抱強い長男が聞くだろう。

「お母さんにしては、よく覚えてるね。なんかへんな本、読んだんじゃない? 
パヴェルのこと心配してるから、ベラルーシとチェルノブイリのことが夢に出たんじゃない? それか、日本に行きたいからじゃない?」と次男がちゃちゃを入れるだろう。

「もー、あんたはうるさい。とにかく、そこで目が覚めたのよ。チェルノブイリみたいになっちゃ大変だって世界中から応援に来てくれたとこで。あのあと、どうなったのかなあ。」

「夢でよかったじゃん。ぼくの見たのはねえ…」と、長男は自分の見る総天然色ステレオサウンドつきの不条理な夢を話し出すだろう。

でも、そんなつまらない話には興味がない。「ふーん、へー」と、私は気のない相槌を打つ。平穏な日々。


            *


地震発生から3週間経ったのに、私はまだこんなことを考える。

そして、毎朝、現実を突きつけられる。その繰り返しである。


<今日の英語>  

I just wish things would get back to normal.
いつもの状態に戻ってほしい、それだけ。


東京に近い太平洋沿岸で漁業に関わっている人のコメント(をBBCが英訳)。



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 |  わたし  |  コメント(11)

<今日の英語> 2011年3月掲載

2011.04.03 (日)



3/4/11
What are you up to?
いま何をしているんだね。

3/6/11
I've got doubles.
ふたつ持ってる。

3/8/11
It’s catch-as-catch-can.
手段を選ばず。

3/17/11
We are staying put absolutely.
私たちは絶対にここから離れません。

3/18/11
It's easy to criticize what is going on in the comfort of your own home.
今起きていることを、自宅にいながらにして批判するのは簡単です。

3/19/11
We are all indebted to these brave men.
私たちは、この勇敢な人たちに借りができた。

3/20/11
Stop twisting the facts.
事実を捻じ曲げるのはやめろ。

3/21/11
I feel like I'm not being told the truth.
真実を知らされていないような気がします。

3/22/11
In Japan people smile with their face and cry inside.
日本人は顔で笑って、心で泣きます。

3/23/11
So, tell me again how safe nuclear reactors are?
さて、原発がどれくらい安全か、もう一度私に教えてくれませんかね。

3/28/11
This too shall pass.
ものごとには必ず終わりがある。

3/29/11
The apology did not go far enough.
充分な謝罪ではなかった。




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小児科にて Part 2

2011.04.04 (月)


次男のストレップが判明し(そのときの話はこちら)、抗生物質を飲み始めて4日目のこと。

今度は長男がなんだか喉がかゆいと言い出した。でも、熱はない。ただの風邪だろうと思った。本人も学校を休むほどではないと言う。

翌日は火曜日。やはり熱はないが、調子が悪いと言うので、長男は欠席。次男はすっかり回復。

またしても、私1人で過ごす計画はパーになった。医者には連れて行かずに様子を見ることにする。

水曜日。長男はまだ完全ではないが熱もなく、登校。高校生はそうそう休んでもいられないのだ。

帰宅すると、また喉が痛い、咳が出るという。それなのに、放課後のクラブに参加してきた。

「なんですぐに帰ってこないのよ? そうしたらお医者に行けたじゃない。クラブよりちゃんと授業に出るのが大事でしょ」と私はお説教をする。前にもこんなことがあった。いったい何度同じことを言わせるのか。

しかし、風邪では病院に行っても仕方ない。要は無駄な体力を使うなということである。


             *


木曜日の朝、長男が再び「喉が痛い。咳が出る。」

だから、昨日早く帰っていれば、お医者に診てもらえたのに!

やはり熱はない。頭も痛くないし、他の風邪らしい症状もない。でも、例によって大げさにグッタリして、「学校休む」とつぶやく長男。

私はまた学校に欠席の連絡をした。ここ2週間で何度目だ?

これ以上、長男が欠席しては困る。もともとボンヤリした子が授業に出ないと、すぐに遅れる。やっぱり医者に連れて行こう。

朝一番で電話すると、10時半の予約が取れた。

いつものドクターMは別の診療所にいる日で、今日は若い女医のドクターSだった。前にも会ったことがある。ていねいに診てくれるが、ドクターMに比べると経験不足なのがわかる。しかし、飛び入りなのだから文句は言うまい。

長男が喉の痛みと咳を訴えると、ナースがストレップのテストをしてくれた。結果が出るまで5分くらいかかる。

その間にドクターSが診察に来た。つい先週、次男がストレップだったことを私が伝える。

聴診器を当て、耳を調べ、顔と喉を触ったとたん、「これは sinus infection (副鼻腔感染症)でしょう」とドクター。そして、鼻の中と喉にライトを当てて、「ああ、そうですね。咳もそのせいです」と断言。ストレップの結果はネガティブだった。

長男はドクターに「顔のこの辺、痛くない? のどの奥に鼻水が流れてこない? 頭は痛くない?」と質問されたが、答えはすべてノー。

なんでそんなに鈍感なの?と信じられない私。


           *
 

私は木の芽どきにアレルギー症状が出る。顔が痛くなり、両目の下、鼻に近いあたりを押すとズキズキ痛む。鉄の塊りが入っているような感じ。

アレルギーの処方薬はいろいろ試したが、たいして効かなかった。今はイブプロフェンで痛みを抑え、どうしてもというときだけベナドリル(Benadryl 抗ヒスタミン剤)を飲む。

しかし、あれを飲むと私は最低18時間、下手すると1日以上朦朧としてしまう。12時間くらいぶっ続けに寝る。ほとんど麻酔である。なぜそんなに効くのかわからない。

だから、ベナドリルを飲むのは、24時間は運転しなくてもいい(あるいは、夫が運転できる)とわかっているときだけだ。

副鼻腔炎も何回かやったことがある。非常に不愉快であった。

長男の症状があの程度だとは信じがたい(でも、ドクターSによると、たとえばひどいストレップでも熱がなく、喉も痛くならない子がいるのだそうだ)。

長男の鼻はそれほど高いとも思えないが、やたらに細長い。いかにも炎症を起こしそうな形をしている。実際、副鼻腔炎は何度も経験済みだ。

「どうして症状から予想できなかったのよ? 喉が痛いだけじゃ、ストレップだと思うし、でも、熱がないから風邪だと思っちゃったじゃないの。お母さんの体じゃないんだから、自分でよく考えて」と子どもに責任転嫁する私。

「だって、ぼく本当に顔なんか痛くないんだもん。鼻水は少しあるけど」と言い訳する長男。

「とにかく、今の症状をよーく覚えておくの。今度また同じようなことが起きたら、あのときと同じ感じだな、sinus infection だなってわかるように」とおそらく無駄になるであろう助言をした。


            *


私は長男を家で降ろし、抗生物質の処方箋を持ってドラッグストアへ直行した。30分かかると言う。

どうして子どもたちはいつも微妙にずれて病気になるのか。どうせ病気になるなら、まとめてやってくれないものか。

スーパーで買い物をして、ドラッグストアに戻った。受け取り窓口で名乗ると、奥にいた薬剤師が「まだできてません。コンピュータがダウンです。」

どうして私が来るときに限ってこうなるのだ。このドラッグストア・チェーンはなっとらん!と私の顔に出ていたのだろう。

「うちのじゃなくて、あなたの保険会社のコンピュータがダウンです」と薬剤師。

いつシステムが直るのかわからないが、また出直す気力はない。買いたいものもないのに、ドラッグストアの中を歩き回って時間をつぶし、受け取り口近くの椅子に座って待った。

しばらくすると、薬剤師が「システムが戻りましたよ。もう少しお待ちください。できたらお呼びします」と声をかけてくれた。待ちますとも。

そうやって状況を知らせてくれるとありがたい。何もわからずに、ただ待つのはいらだつし、不安になる。

何よりも情報がほしいと訴えていた被災者たちを思い出す。まったく事情が違うのに、この頃はいつも日本のことが頭にあるので、つい比べてしまうのだ。


           *


結局、1時間近くかかった。家に戻り、長男に手渡す。

次男はとっくに帰宅していた。そっちの抗生物質もちゃんと飲んだかと聞く。

私は子どもたちに「抗生物質は全部飲め」と小さい頃から叩きこんできた。グウタラな私が唯一、手抜きしなかったことかもしれない。

元気になったからと途中で服用を止めると、バクテリアに抗生物質への耐性ができてしまうらしい。そうすると、今度は抗生物質が効かなくなる。

化学か生物の授業でそういうことは教わったかと次男に聞いたら、「ミドルスクールのとき、ミスターGがオフ・トピックでちょっとしゃべったと思う。」

学校任せにはできない。親が説明して実行させないと徹底しない。学歴や教養があっても、あんがい抗生物質を適当にやめてしまう人がいるのだ。

ウィキペディアによると、11カ国での調査(2007年)では、22パーセントの人が抗生物質を最後まで飲まなかった(原典によれば、中国の44パーセントからオランダの10%まで、国によってかなり差がある)。また、3人に1人が抗生物質は風邪(ウイルス)に効くと信じていた。

うちは、2週続けて抗生物質のお世話になった。これからもたびたびお医者に処方してもらうと思う。効かなくなったら困る。

バクテリアは smart (利口な)だと書いてあった。新薬を作っても、すぐに耐性病原体が現れるのだそうだ。

避難所では肺炎が広がっているという。日本感染症学会のサイトでは、災害時に危険が増加する感染症についてまとめている。

東大医科研の研究グループからのレポートを配信するサイトでは、村重直子医師が体育館型の避難所の危険性を訴える。「体育館型避難所から避難する選択肢を ― 避難所の皆様へ伝えてください。」

そう言われても、避難所から動けない人が大半じゃないだろうか。

せめてもの思いで、村上氏が紹介していた全国で提供されている住宅情報(Yahoo 被災者受け入れ情報)を私もここに載せておく。

そして、子どもたちがきっちり抗生物質を飲んでいるか、目を光らせる。


<今日の英語>  

That sounds like doublespeak to me.
それは話のすり替えだと思える。


NYタイムズに寄せられたコメント。「現場で働く作業員には敬意を表するが、実際のところ状況はよくなっていないようだ。本当のリスクについて科学的な情報がほしい。CTスキャンほど悪くないとか、心配する必要のない低リスクの話だけされても、わけがわからない。はぐらかされているような気がする。」 double-talk とも言う。



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 |  医療  |  コメント(2)

人の役に立てる人たち

2011.04.05 (火)



地震から3週間以上経っても、まだ避難所が寒くて眠れなかったり、断水や停電が直らなかったり、物資が充分届かなかったり、よくないニュースが流れる。私は安全で便利なアメリカにいて何もしていないくせに、支援の遅さにいらだつ。

もちろん、学校を再開したとか、高速道路が復旧したとか、少しずつ前進しているようすも伝わってくる。

そして、被災しなかった人はもちろん、被災者自身がボランティアとして活動しているのを見聞きする。

かなり前に見たレポートだったか、孤立していたある避難所では、役割分担と当番制で運営されていた。物資を拾い集めて分類し、燃料としての薪をきれいに積み上げていた。

大工さんがその辺に落ちているもので何かを組み立てる。力のある人は川から水を運ぶ。戸外で火をおこして料理する。おにぎりを作る。散髪をする。病人の手当てをする。本物のラーメンを作る。配線をする。子どもの遊び相手になる。落語をする。マッサージをする。

他にも実にたくさんの人が貢献しているはずだ。

手に職があるのはすばらしい。職業にしていなくても、何かに才能があって、人の役に立てる人たちはえらい。学校の成績では評価できないことだ。


              *


もし私が被災地にいたらどうするか考えてみた。精神安定剤が手元にあって、怪我も病気もしていないのが前提だ。

「何かしよう。何かしなくては」と思う。

私に何ができるか?

だいたい私はおにぎりすらまともに作れないのである。テレビで見たおばさんたちの手際のよさに驚いた。私があの場にいたら、足手まといになる。

料理も掃除も下手だ。もともと目が悪いのに、老眼になった。体力はない。腰痛はある。針仕事や編み物もできない。絵心はない。計算は苦手。

2回目のコルチゾン注射が効いたらしく、テニスひじの痛みは消えたが、関節炎はまだある。この3週間、長時間パソコンに向かっていたせいか、指がこわばってきた。力仕事どころか、物資の袋詰めや仕分けも無理だ。

くぎ一本まともにうてない。人の世話全般が苦手だ。子どもの相手は特に苦手。

これではただのごくつぶしではないか。

タイプだけは早いので、名簿の入力や資料作りは手伝えるかもしれない。しかし、それも電気とパソコンがあってこそだ。

通訳はどうだろうか。原子力の難しい話は無理だが、NPO団体と現地の担当者との会話くらいならできるかもしれない。しかし、ちゃんとしたところは日本支部があるだろうから、通訳つきで来ると思われる。

何もやることがない避難所で、英語を教えるのはどうだろう。しかし、私は教えたことがない。だいたいが教職には絶対向かない性格である。それに、寒さと空腹と不安をかかえて、誰が外国語を勉強する気になる?

結局、少しのお金を差し出す以外、私はどこにいても何の役にも立ちそうにないと悟った。

こんなに恥ずかしい思いをしたことはない。

ぼんやり生きてきたツケは、こういうところに回ってくるのか。


<今日の英語>  

Boredom is setting in.
退屈になり始めている。


現地で救援活動をしているイギリス人の一言。この避難所ではほとんど何もやることがない。まだ停電している。ある男の子は、ビニール袋を膨らませてボールを作り、それを蹴飛ばして時間をつぶす。



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 |  社会  |  コメント(12)

午前11時の日課

2011.04.06 (水)



私は専業主婦なので、毎日が日曜日。

いつまでに何をしなければならないという用事もめったになく、家事は手抜きで、子どもたちが学校に行っている間は1人の時間を満喫している(昼夜逆転の夫は、昼間はたまにしか姿を見せない)。

適当に買い出しに行ったり、昼食を食べたり、パソコンをしたりする。これじゃあどうしようもないわと思うときはあるが、人間は楽なほうへ、楽なほうへと流れていくものなのだ。

しかし、最近、パラサイトの標本みたいな私にある予定が毎日入っている。

それは、午前11時(日本の真夜中)に、このブログに張った2つの募金リンクをクリックすること

1つのサイトにつき、1日に1回しかクリックできないので、日本で日付が変わるのを待たねばならない。

最初のうちは、東北大震災に関わるところだけやっていた。JWordは大震災だけだが、イーココロ!には砂漠緑化支援やマラウイ衛生改善支援、ストリートチルドレン支援、森の再生支援など、他の趣旨でもクリック募金をやっている。それぞれに今月の目標額があり、到達すると「実施中」から消える。

JWord で6件、イーココロ!で12件。

私の遅いパソコンでも5分あれば全部クリックできる。1日は1440分だから、5分は1日のたった0.3%という計算だ。

1日に1円だが、チリも積もれば山となる。その証拠に、3月末に目標に達していなかったプロジェクトはほんの3、4件だった。私以外の人もクリックしていたのだ。おそらく、地震が起きるずっと前から。

何のスキルもなく、高額な寄付もできない私なのだから、せめて時間とクリックの手間(というほどのことはない)で役に立とうと思う。

同じ日に何度もクリックしては、「募金は1サイトにつき1日1回までです。明日以降のご協力をお待ちしております」というメッセージを受け取った。

忘れっぽい私はスケジュールに組み込まないとだめだ。

それで、毎朝11時と決めた。


               *


私は環境や社会問題にあまり関心がなかった。

いくらかの知識は持っていても何もしなかった。困っている人たちは気の毒だと思っただけだった。

今も日本の復興が最優先ではあるものの、それがたとえば森林伐採や砂漠化にどこかでつながっているような気がするのだ。

私は原発の危険性について知らなさすぎた。その後悔をくり返したくないと思う。

何年かたって、いよいよ環境破壊が深刻になり、ストリート・チルドレンがテロリストになり、不衛生な環境で新しい病原菌が広がるかもしれない。そうなってからでは遅いという焦りもある。

そのときにまた「ぜんぜん知りませんでした」と言うのか?

自分に対する戒めの意味もこめて、毎日午前11時は私のクリック・タイムとなった。


              *


私はただのごくつぶしだと書いたら、謙遜しすぎというコメントが来た。

確かに私は自己評価が低い。

アメリカ生活で感化されたのか、最近でこそ偉そうなことを言うようになったが、渡米して数年間、いやもっとか、「きみは自分を過小評価しすぎだ」と夫によく言われたものだ。

夫はそれを日本的な謙遜の現れだと思っていたようだが、私の性格によるところが大きい。

私はなかなか自分に合格点をつけられない(それでいて、ぐうたらな生活と手抜き家事は許すという矛盾)。

たとえば、パイを焼いても、スパイスが多すぎただの、クラストがいまいちだの、完璧ではない理由を探す。

そして、「今日のパイは失敗だわ」と本心から夫や子どもに伝える。彼らは慣れているので、それでも80点、90点の出来だろうと受け取る。夫にいたっては、「心配するな。失敗作なら、ぼくがぜんぶ引き受けるよ」と冗談を言う。

実際、食べられないくらいの失敗はめったにない(一度だけ、パンプキンパイに砂糖を入れ忘れたことがあった。あれにはさすがの夫も失敗だと認めた)。

そういえば、大学に入って初めての成績表が届く前に、私はパニックに陥った。きっと留年だろうとなぜか思いこんでしまった。しかし、実際はほとんどが優レベルだったので、拍子抜けした。教授連が甘い点数をつけてくれたにせよ、私の認識があまりにも現実離れしていて、留年とは別の意味でショックだった。

この性格は死ぬまで直らないだろうから、私はそれに付き合うしかない。


           *


誰かに指摘された通り、「自分は何もできない」と嘆くことができるのは贅沢だ。被災者だったら、きっと悩んでいる暇はない。

私は雑用一切引き受け係でもしよう。重要な仕事のできる人のアシスタントである。私に行動力はないが、あんがいアイディアはいろいろ浮かぶほうだ。小さい工夫で役に立てるかもしれない。

そうなった場合の一番の気がかりは、アメリカでいつのまにか身についた自己主張と弁論術。何もできないのに大きい口を叩くことだけは避けたい。

しかし、ときには誰かが悪者にならねばならない。

そういう役を引き受けてもいい。

たとえば、総理大臣が被災地の視察に来たら、日本人がおそらく遠慮して言えないことを私がズバッと訴えよう。「あのー、政府としましても、まあできるだけのことはやりますので、えー、ひとつ皆さんもがんばってください」なんていうセリフで逃げられると思ったら大間違い。

今日は「憤慨のクリック」になりそうである。


<今日の英語>  

Is that all they can come up with?
それしか思いつかないの?


汚染水の流出を止めるために、新聞紙やおがくずを使ったと言うニュースに対するアメリカ人の一言。「ハイテクの日本はどうなったの? そんなちゃちなやり方で結局うまくいかなくて、太平洋に汚染水を捨てるわけ?」





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次男のトライアウト顛末記

2011.04.07 (木)



次男は3年前からテニスを習っている。

うちのハイスクールの varsity(ヴァーシティ=学校代表チーム)は、季節ごとにどのスポーツが活動するか決まっている。男子テニスは春だけなので、やっと tryout(トライアウト=入団テスト)が行われることになった。

テニス・クラブで知り合ったお母さんは、すでに上の子がチームのメンバーになっていた。彼女が言うには、「入りたい人は誰でも入れると思うわよ。ぜんぜん競争って感じじゃなかったし。まあ、うちはもうやめてしまったんだけど。だから、いまはミドルスクールのピーター(下の子)だけ、こうしてクラブでレッスンをしてるの。」

上のお子さんは飽きてしまったらしい。彼女も送り迎えがめんどくさくなり、レッスン代も高いので、無理強いはしなかったそうだ。

「大学入学願書に書けたのに、もったいない!」と思ったが、本人にやる気がないなら続けても意味はない。それに、やめてくれる子がいるから、空きが出る。うちとしてはありがたいのだ。


             *


ハイスクールのウェブサイトに varsity tennis のページがあり、トライアウトのスケジュールや雨天の際の注意事項などが書いてあった。

トライアウトは月曜日から土曜日まで、3時から5時。

次男も私も、そのうちの1回だけ参加してテストを受ければいいと思っていた。他のクラブの予定もあり、結局木曜日に連れて行った。

ところが、実はトライアウトはあってないようなもので、第1週の練習に参加するとメンバーになれるらしいことがわかった。次男は月火水の3日間を欠席してしまったのだ。

私は病歴や緊急連絡先やcode of conduct(行動規範)の書類をぜんぶ学校のナースに渡していた。

事前にナースに聞いたら、彼女が確認して署名した上で、健康管理に関する書類は彼女が保管し、それ以外はコーチに渡すという話だった。

しかし、次男がテニスコートに行くと、コーチは書類を受け取っていなかった。そのために、次男は練習に参加できなかった。すぐに私に電話すればいいのに、次男は2時間もただ見学していただけだったのだ。

5時に迎えに行って事情を知った私は驚いた。久々に「いいかげんなアメリカ人」に遭遇し、怒り狂った。

すぐに、ナースとアスレチック部に電話し、長いメッセージを残した。

それを聞いていた長男が、「おかあさん、弁護士になったらよかったんじゃない?」と真面目な顔をして言った。

わたしは怒っているときに一番英語が流暢で、理路整然と話せるのである。それも自分の利益に直結するからであって、他人の弁護には向かない。


              *


翌朝、学校から電話が入った。ナースかと思ったら、長男だった。

「あ、お母さん?ぼく、いまナースのとこにいるんだけど。」

なんで? また病気?! またお迎え?!

「ぼく、鼻血が出たんだよ。カフェテリアでぼくの後ろに立ってた子がぼくのフードをかぶせて目が見えなくなって、そしたら鼻血が出たの。カフェテリアのモニターの人がナースへ行けって。そしたら、ナースがお母さんに電話してって。」と悠長に話す長男。

あああああ、もおおおおお!

次男の件でイライラしているところへ、どうして長男はこういうことをしてくれるのだ。しかし、そんな説明では何が起きたのか、さっぱりわからない。ナースに代わるように言う。

「ハーイ。たいしたことないんですよ。でも、学校の規則ではそういうことで鼻血が出たら、対応するようになってますから。いま、副校長が調査してますけど、どうも後ろに立っていた子が長男くんのジャケットについているフードをかぶせて、長男くんがもがいていたら鼻血が出たらしいですね。腕が当たったとかじゃないでしょうか。詳しいことは、副校長か電話するはずです。鼻血はたいしたことないですよ。もう教室に戻れると思います。」

いじめでもないらしい。それでもトラブルはごめんだ。明日から長男にはフードなしのジャケットを着せよう。

長男はわりと鼻血が出やすい。ただの偶然だろう。殴られたのでもなさそうだ。


              *


ナースは次男のテニス関係の書類について何も言わないので、私から聞いた。

「あ、あれはもう大丈夫です。ご心配なく。ふつうは私がサインしたらアウトボックスに入れて、生徒が保健室まで取りに来るんですけど。今朝オフィスに届けました。次男くんを呼び出してそちらで受け取ってもらうことになってます。」

「この間、お電話したときは、あなたからコーチへ渡すとおっしゃっていましたけど。」と私。

「ええ、ふつうは生徒が取りに来るんです。でも大丈夫!すべてオッケー」とナース。

「うちはハイスクールのスポーツは初めてなので、そういうことは知りませんでした。テニスチームのウェブサイトにも書いてないし。今後は誰にでもわかるようにしていただけませんか。書類をナースに渡したことは、アスレチックスにも伝言を残したんですけど、コーチには伝わっていませんでした。学校内のコミュニケーションに問題があると思いませんか。アスレチックスのことはあなたの責任ではないかもしれませんが」と私。

「大丈夫です。息子さんは今日からプレイできますから。来年は何もかもスムーズに行きますよ」とナース。

絶対に謝らない。私に違うことを話したのを絶対に認めない。

これ以上話してもしょうがない。長男の鼻血を手当てしてくれたこともあり、お礼を言って電話を切った。

その後、副校長から電話があり、長男にフードをかぶせた子は「長男くんはぼくが座ろうとした椅子の前に立っていた」というわけのわからん言い訳をしていたそうだ。どういうお咎めがあったのか知らないが(プライバシーの観点から教えてくれない)、他人の視界をさえぎる危険性について説明し、二度とそういうことをしないと約束させたそうだ。

その子は長男より1年下で中国系アメリカ人。長男は顔を見たことがある程度だったという。白人がほとんどの学校でアジア系はマイノリティだから目立つ。まったく馬鹿なことをしてくれる。


             *


しかし、テニスの件はこれでは収まらない。ナースの言い分だけでは信用できないのだ。

今度はアスレチックスに電話をした。これで3回目である。初めて人間が出た。

「テニスのトライアウトの件で昨夜も伝言を残しましたけど、誰からも返事をいただいていません。ウェブサイトにはコーチの連絡先すら載っていませんし、いったいどうなっているんですか。月曜日にも書類のことで留守電に入れたのに、コーチにはぜんぜん伝わっていませんでした」と私。

「昨夜のメッセージはいま確認したところです。月曜日のメッセージは受け取っていません。コーチは2年前に学校をリタイヤした人ですから、サイトに載ってないんじゃないでしょうか。私は教師ではなくて、セクレタリーです」と若い女性の声。

こっちも同じだ。すみませんの一言が出ない。

アメリカ生活に慣れてこんなもんだろうと思っている私は、ふだんなら「またか」と流せる。しかし、今回はカチンと来た。

「連絡先はこのアスレチックスなんですよ。ハイスクール・スポーツの監督部門じゃありませんか。テニスのトライアウトの説明もわかりにくいし、そちらからコーチに伝言を伝えてくれないなら、どうすればいいんですか。コーチの電話とメールアドレスをください。」と怒りを抑えつつ、まくし立てた。

「彼のメールアドレスは学校のシステムのものですが、学校のサイトからは直接メールできません。もうリタイアした人なので、ディレクトリには入ってませんから。これをタイプしてください。」と秘書。

それでウェブで見つからなかったのか。しかし、そんなことはどうでもいい。私は連絡先がほしいのだ。

そうして、やっとメールアドレスをもらい、コーチにこれまでの経緯を説明するメールを出した。


             *


1時間ほどして、電話が鳴った。コーチだった。

"What can I do for you?" (どういうご用件ですか。)

はあ?! ちょっと、私のメールを読んだんですか? アスレチックスの秘書から聞いてないんですか?

コーチは自分は33年の教員生活を終えて、いまはバスケットボールとテニスのコーチをしているとのことだった。そして、次男くんは今日から練習に参加できると約束した。ただし、16人しか入れないチームであり、練習に出ないと試合にも出られない。次男くんは16番目のメンバーになるだろう。

そして、ウェブサイトにあったトライアウトの説明を書き直し、自分の連絡先もつけ加えたとのことだった。その点については混乱を招いて申し訳ないと言った。

なんだか先が思いやられる。

しかし、次男はその日やっと練習に参加でき、めでたくチームに入ることができた。

前日見ているだけだった次男は、「ぼく、もうテニスやらない!」とぐずっていたのが、お迎えに行ったら張り切っていた。仲良しのアンディもなぜかラクロスをやめて、テニスを始めた。

これからは毎日授業後にテニスがある。テニス・クラブでのレッスンはどうすべきか。それに他のハイスクールで行われる試合には、私が送り迎えをしなくてはならない。

早くGPSを買おう。

アマゾンで見たら、すごく安くなっていて驚いた。しかし、たくさんあって迷う。


<今日の英語>  

That would be a fair statement.
それはもっともな意見でしょう。


NPRのインタビュー番組で、俳優の品行が悪ければ映画制作の保険料が上がるかという質問に対して、誰がどうしたからという断言を避けながらも、ホストの意見を認めたジャーナリストの一言。なんだか客観的に聞こえる、とても便利ないい回し。



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追加情報 4/7

2011.04.07 (木)



現地ライフライン情報より 抜粋・編集

◎ 被災者向け情報(健康管理)

【不安や心配を和らげる呼吸法】 
心のケアについて、厚生労働省のサイトに呼吸法が紹介されています。「6秒で大きく吐き、6秒で軽く吸う。朝と夕、5分ずつ行う」というものです。

【子どもの急性ストレス障害】 
震災の影響による子どもの「急性ストレス障害」の症状です。表情が少なくボーっとしている▽とても怖がる▽いらいらして興奮状態になる▽落ち着きがない▽腹痛、めまい、頭痛、息苦しさ、不眠、頻尿などを訴える▽突然反抗的になったり逆に素直になったりする。

「こんな時は、『もう大丈夫よ』『心配なことは我慢しないで教えてね』『あなたのせいじゃない、誰も悪くないよ』などの言葉をかけて、安心させることが大切です。さらに、痛いところをさすってあげたりするなどのスキンシップがとても重要です」(峯真人・峯小児科院長)

【被災地以外の子どもの心理】
子どもの不安定な言動について、筑波大大学院の徳田克己教授(子供支援 学)の話 「子どもは特にテレビ映像で震災を間接体験し、親が死を映像に結びつけて話すので不安定になる。余震や買いだめも続き、非日常を感じ、幼い心は 不安や恐怖でいっぱいです。

幼い子に震災を通して命の大切さを教えようと するのは間違いで、激しい恐怖だけを抱かせることになる。命の貴さを学べるのは小学3、4年生から。「パパとママがいるから絶対大丈夫」 と伝えると、安心感を与えます。」

【メールで医療相談】
被災者からの医療相談にボランティア医師たちがメールで答えてくれる「被災者向けメール医療相談」が始まりました。最初は info@311er.jp 宛に空メールを送ると、相談票が返信されてきます。


◎ ボランティア向け情報

【ゼッケンを無償提供】
ボランティア中に着用する団体名入りビブス(ゼッケン)を「
ビブス.jp」が無償提供しています。枚数にもよりますが10日前後で発送するそうです。注文は団体ごとに、まずは電話を。(03-6775-7885)

【寄付金付きの切手】
日本郵便は6月、寄付金付きの切手とはがきを発売します。切手は80円切手で20円を寄付に回し100円で販売、はがきは寄付金5円を上乗せして55円で販売。完売すれば計15億4千万円が寄付にあてられるそうです。



◎ 生活の知恵、トラブル解決

【ガソリンスタンド営業情報】
石油元売り各社などが、営業しているガソリンスタンドの住所や電話番号の一覧をホームページで公表しています。 ▽JX日鉱日石エネルギー( http://ow.ly/4s2xG ) ▽出光興産( http://ow.ly/4s2Ad )▽コスモ石油( http://ow.ly/4s2Ay ) ▽昭和シェル石油( http://ow.ly/4s2Bi ) ▽エクソンモービル( http://ow.ly/4s2BS ) ▽カメイ(宮城 http://ow.ly/4s2Ct )

【DV・虐待の相談】
日本大震災で被災した女性を対象に、NPO法人「全国女性シェルターネット」などが電話相談窓口「パープル・ホットライン」を10日から開設する。避難所での生活など環境の激変によって、配偶者などからの暴力(DV)や子どもへの虐待の問題が悪化する恐れがある。女性の体調管理や生活上の不都合についても、相談に応じる。メンバーらが電話を受け、必要があれば日本弁護士連合会の協力で弁護士に電話を転送する。24時間対応する。電話番号は0120・941・826。

【住宅の補修再建に関する相談】
国交省は被災住宅の補修・再建に関する相談窓口(0120-330-712/PHSや一部のIP電話からは03-3556-5147)を設置しています。10時~17時(日曜、祝日をのぞく)。仙台市、八戸市では補修費用など具体的な相談に対面で応じています。

【詐欺注意】
警察庁によると、地震に便乗した義援金詐欺の相談が寄せられています。実在する団体の名称をかたって、団体が設けた募金振込口座ではない個人名の口座に振り込ませようとする▽公的機関と紛らわしい名称をかたる▽市役所職員を名乗るなどの例があります。ご注意下さい。

【悪徳商法注意】
悪徳商法/壊れた家の点検名目で高額を請求されるケースが起きています。国民生活センターによると、3月27日までの全国の消費者相談窓口への相談のうち、被災した住宅などの工事・建築、修理関係が123件だったそうです。

【詐欺・悪質メールの報告】
東日本大震災にからむチェーンメールや悪質なメールの現状を把握、分析するため、日本データ通信協会はそうしたメールの専用アドレスへの転送を呼びかけています。チェーンメールは eqchain@dekyo.or.jp、悪質メールは eqmeiwaku@dekyo.or.jp まで





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もっと外圧を!

2011.04.08 (金)



東北大震災から4週間になろうとしている。

アメリカでは、今夜までに予算が成立しなければ、今週末から government shutdown (政府機能の一時停止)が起きかねない状況なので、今はそれが一番の関心事である。

共和党がオバマ政権に譲歩する様子はない。もし予算不成立となれば、絶対必要なサービス(人命やセキュリティに関するもの)以外は中断する。80万人の連邦職員のうち、必須でない職の人は自宅待機。連邦機関からの支払いや手続きは停止。国立公園は休業。ワシントンの桜祭りもキャンセル。

前回のシャットダウンは1995年。クリントン政権のときだった。

公務員が出勤できず、ホワイトハウスでは無給インターンのモニカ・ルインスキーが働いていた。テイクアウト・ピザをいっしょに食べたのがスキャンダルの始まりであった。

あのときは数年後に9/11が起きるとも知らず、景気も悪くなく、大統領には若い娘に手を出す余裕があった。その間にもアルカイダは着々とテロの準備をしていたのだが、なんだか古き良き時代みたいに思える。

ところが、今はカダフィを片付けることができず、アメリカの地上軍派遣が現実味を帯びてきた。それなのに、バーレーンやアイボリー・コーストでもゴタゴタし始めて、やめときゃいいのにイスラエルはガザを攻撃したというニュースが入ってきた。まったく、どいつもこいつも。

どうして人間は(男は?)争いごとが好きなのか。


             *


大震災直後は、どの国も日本に同情と援助を表明した。

アメリカはもちろん、それどころじゃないだろうと思われるアフガニスタンや他の貧しい国からも義援金や物資が届いた。救援隊も来た。

すでに原発は電源を喪失し、冷却装置注水不能になっていて、世界はそちらに関心が高かっただろうが、まずは人命救助と遺体捜索に力を貸してくれた。「日本はお金持ちだから、自分たちでどうにかできるでしょ」という見方はあったものの、世界は日本を見捨てなかった。

しかし、震災後2週間が過ぎたあたりから、論調が変わってきた。

大惨事に見まわれた日本を批判すべきではないという遠慮で押さえていたのが、噴出し始めたという感じだ。

いつまでたっても原発事故を収拾できない。

原発に関する情報を開示しない。

避難者への対応も遅い。

日本で生まれ育った私でさえ、無能な官僚とリーダーシップの欠如には本当に腹が立つのだから、外国人は「いったい何をしてるんだ?!」と理解に苦しむだろう。

BBCには "Who is in charge?"(責任者は誰だ?)という記事が載った。

9/11のときにNY市長だったルドルフ・ジュリアーニは、読売新聞のインタビューで、国家的危機を乗り切る強力な指導力が重要だと言い、「私なら、『被災者対応』と『(放射能汚染などの)被害拡大防止』を担う二つの指揮系統を作る」と説明した。

日本政府のやり方は見ちゃおれんというところだろう。ここまで具体的なアドバイスを出してもらわないとだめなのかと、私はガックリした。

しかし、その後、菅内閣の指揮がまともになったという印象は受けない。むしろ、対策本部やら部署やらを無駄に増やしているだけだ。


            *


チェルノブイリ原発元副所長はさらに踏み込んで、「日本政府と専門家は情報を軽視し、迅速な対応と意思決定を怠った」と強く批判した。福島は人的ミスだとはっきり言っている。

その前にも、The Voice of Russia では、イズベスチア紙からの抜粋として、日本で支援活動にあたっていたロシアの原子力専門家、ウラジーミル・アスモロフ氏のインタビューを載せた(以下抜粋)

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日本の複雑で硬直的な官僚的運営モデルによって、事故への対応が遅れてしまったのです。問題を検討する場所が、現場から離れれば離れるほど、政策決定は遅くなり、運営状況が悪化します。ロシア人にとっては5分で済んでしまうようなことでも、日本ではまず委員会を立ち上げ、会合を重ねることが必要で、しかも肝心な責任者は1 人だけで、常に連絡を取れるとは限りません。副大臣より下の人と話しても、何も決定できないようになっているのです。
(中略)
受け入れに時間がかかったのはロシア人専門家だけではありません。原子力調整委員会を代表していたアメリカ人専門家の受け入れにも時間がかかりました。その委員会は、アメリカ大統領直轄の委員会ですが、福島原発はアメリカの設計によってつくられたものです。日本側は、外国の経験や助言を活用することは、欠点をさらけ出し、自らをおとしめることになると考えていたようです。また日本国内の政治状況も、問題をさらに複雑化させました。現在、政権についている与党は、40年間野党の立場であって、運営することよりも、批判することになれてしまっていたわけです。さらに危機管理ともなればなおさらでしょう。

---------------------------------

そして、日本政府の失策を具体例を挙げて説明している。

もはや内政干渉や日本の面子なんか気にしている余裕はないのだ。


             *


アメリカ政府も日本にいらだっている。

表向きは日本への信頼を表明しながらも、不十分な情報開示や技術提供の受け入れ拒否などで不信感が広がっている(関連記事)。

4月5日付のNYタイムズ紙には、Nuclear Regulatory Commission(米原子力規制委員会)の見解が載っている。これは同紙が入手した丸秘のレポートに基づくものである(NYT読者からは、これが丸秘であることがそもそもの問題だという意見も寄せられた)。

レポートは、福島原発が直面する新たな危機、半永久的に続く可能性のある広範囲にわたる問題について詳細に説明している。

たとえば、海水を使ったことで塩分が燃料棒の冷却を邪魔しているのではないか。冷却装置が回復していないのにいつまで注水作業ができるのか。もし冷却できずに燃料棒が溶け出したら長期間にわたって放射性物質が残るのではないか。

水素爆発によって、使用済み核燃料は1マイル先まで吹っ飛び、プールにも大きな被害が出たのではないかという疑問も書いてある。

福島と同じ型の原発設計に携わった人は「公表されているよりも、事態はかなり悪い」と指摘する。

しかし、一番の問題は東電がすべてのデータを公開していないことだ。それでどうやって世界各国の専門家に助けてもらえる?

元GEの原子炉設計者は、「余震を考えると、何トンもの汚染水をプールに置きたくありませんね。3月11日の地震のあと、構造上安全かどうかは一度も検査されてないんですから」と言う。

地震で原発の運転は止まったものの、設備がどれくらいのダメージを受けたか。これだけ高いレベルの放射性物質があっては誰が確認に行けるのか。いくら最高の耐震構造設計であっても、あれだけの規模の地震と続く余震でどこも損傷していないほうがおかしいくらいだと私は思う。


            *


アメリカのマスコミに寄せられる一般市民のコメントも厳しくなってきた。

冷静な意見ももちろん出るが、「もうアラスカの鮭には近寄らないわ。東電さん、ありがとう」という皮肉や、「日本は嘘をついている。早くコンクリートで固めてしまえ。地震の起きる国では原発禁止だ。世界中の原発を廃止しろ」というヒステリックな発言や、「日本がお辞儀しかしないなら、代わりに世界が行動しないと解決できないぞ」という苦言が目立つ。

タブロイド誌(エルヴィスは生きていた!プリンセス・ダイアナの死はイギリス王室の陰謀だった!雪男を捕獲!というたぐいの記事を売るところ)はおして知るべしである。

各国の堪忍袋の緒は切れかかっている。いや、すでに切れてしまったか。

それなのに、日本政府は事前に各国に報告しないで汚染水を海に流すという大失態をした。そして、汚染度が低い水だったの、国際法には抵触しないのと弁明した。もはや諸外国は黙っていない

米アルゴンヌ国立研究所の科学者は、福島の土壌汚染について「この数字が事実なら、歴史上最悪の例だ」と伝えている。そして、早急な対処が必要だとくりかえす。

福島原発の北西約32キロの飯舘村にある学校で、校庭の土から数万ベクレルの放射性物質が見つかった。それについての文部科学省の言い分は、

「ただちに健康に影響を与える数値ではないが、舞い上がった砂などが口に入らないように注意したほうがいい。

この危機感の無さ、他人事みたいお気楽な言い分はいったい何なのか。非難範囲の30キロより遠いところにそれだけの放射性物質がある事実はどうするのだ。

京都大や広島大などのチームによる現地調査では、原発から30キロ圏外の福島県飯舘村では爆発から3カ月後も、最高地点では平常時の約400倍の放射線が出続ける可能性のあるという。


             *


メディアにそういう数字が出始めて、やっと政府は原子力安全委員会に放射線量の新基準設定に助言を求め、これから避難地域の見直しを本格的に検討するという。そういえば、野菜とちがって、魚には基準すらなかったというのだから驚いた。これから作るのだ。

何もかもが遅い。まるっきり泥縄式だ。

日本は外圧に弱いと言われてきた。野党が騒いでも知れている。

菅内閣と東電が一刻も早くまともに行動するように、アメリカやロシアには日本政府をもっとビシバシせっついてもらえないだろうか。

世界がこれだけの危機感を持っていることを政府にわからせ、情報開示と国際協力で日本を、ひいては世界を守るように仕向けてもらえないだろうか。


<今日の英語>  

I believe the public has a right to know.
国民には知る権利があると思う。


NYタイムズに寄せられたコメント。



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直接、日本赤十字へ

2011.04.09 (土)



アメリカ赤十字が集めた義援金の行方について、アメリカ在住の方から非公開コメントをいただきました。

ブログに書いてもいいとのことですので、コメントを一部引用します。

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アメリカの赤十字に寄付をしましたが、数日前日本の地震への寄付がアメリカ人の日本からの退避のために使われている、ということを聞き、真偽のほどを赤十字に問い合わせました。返事はコメントの後にペーストしますが、本当でした。

わたしたちは日本で地震、津波、原発で被災した人々のために寄付しているのであってアメリカ人の退避のために寄付しているのではありません。アメリカの赤十字で集まった寄付は日本の赤十字に送られるとおもっている人がいれば(わたしがそうでした)それは大きな間違いです。

日本を直接助けたいのならアメリカの赤十字はベストではないです。
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アメリカ赤十字からの返事

Thank you for contacting the American Red Cross. The American Red Cross is helping U.S. military families who are voluntarily departing Japan by providing food and beverages, registering passengers, and helping people in boarding the planes.

The American Red Cross has committed an initial $60 million to Japanese Red Cross. We are also funding about half of the UN World Food Programme’s logistical operation in Japan. As longer-term plans are formed and pledges are fulfilled, the American Red Cross will make additional financial contributions to its partners to assist people coping with this disaster in Japan.



                  *


私が調べたところ、アメリカ赤十字のホームページにも、同じ趣旨の説明がありました。

American Red Cross Service to Armed Forces staff also provided a range of support including: canteen services; registering passengers; helping people find out where to secure all the required military clearances; and assisting people to the aircraft. Once the families reached the U.S., Red Cross staff was also on hand to provide families food, snacks and comfort items.

寄付金を100パーセント被災者のために使ってもらいたいという方は、各国の赤十字ではなく、日本赤十字へ直接送金することをお勧めします。


これを受けて、左コラム Help Japan の「●東日本大震災 支援のお願い」を加筆修正しました。

【追記 4/11】 上記情報をくださった方から、追加コメント(非公開)をいただきました。以下、関係箇所を引用します。
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わたしがアメリカの赤十字に聞いたのはもちろんJapan Earthquake & Pacific Tsunami Relief Fundによせられた寄付のことです。他の財源がアメリカ市民の退避に使われたのならば怒る理由は全くありません。
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絶望しない生き物

2011.04.10 (日)




ときどき、部屋のど真ん中にこんなモノが転がっている。

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ズームアウトすると

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兄猫はこのままの姿勢で、いびきをかいて眠る。私はもう慣れた。


           *


「人間以外の動物は絶望しない」という人類学者の説を読んだことがある。

ひどい怪我をして半身不随になったチンパンジーでも、生きる意欲に満ちているのだそうだ。

本当のところはチンパンジーに聞いてみないとわからないじゃないのと思ったが、そういう研究結果が出たらしい。

猫は「昨日、ねずみを捕まえそこなった。あのとき、ああすればよかった」と悔やまない。「ぼくの毛皮のパターンが左右対称だったらなあ」と悩まない。「お母さんは明日も缶詰をくれるだろうか」と心配しない(もちろん空腹のときは目の前にある食べ物のことで頭が一杯だろうが、今だけよければいいのである)。

そもそも、時間の概念がない。だから、絶望とも無縁だ。

今、この一瞬のためだけに生きている。

犬はもう少し記憶がよくて、「ご主人様が帰ったら、お散歩に連れて行ってもらえるぞ!」とワクワクして待っているかもしれない。

しかし、猫はちがう。

自己中心主義が毛皮を着ている。利己的な私が呆れるほどのマイペース。いま自分が快適に過ごすことだけに関心がある。

「あんたたち、もう少し人(=私)のことを考えて行動しなさいよ!」と私はときおり言う。無駄だとわかっていても、言いたくなる。

もちろん猫は聞いていない。


          *


大震災が起きてからの4週間、いったい私は何をしていたのかよく思い出せない。これは、年のせいで物忘れがひどくなったのとは違う。

ニュースを追いかけ、ブログを書いたのは確かだが、家事をしたり、子どもの送り迎えをしたり、投資をしたり、お菓子を焼いたり、猫の爪を切ったりしたはずなのに、まるで空白の時間だったような錯覚を覚える。

特に最初の2週間はふつうの精神状態ではなかったから、脳が何かをブロックしているのか。

今もあまり先のことはじっくり考えられない。ちゃんと寝て、食べて、一見ふつうに生活しているようでいて、足が地に着いていない感じがする。

最悪のシナリオを想像するとゾッとするけれど、なんとかなるんじゃないかとひそかに思っているのも事実。ほとんど開き直りに近い。

絶望する動物は人間だけだが、希望をいだいて前進できるのも人間だけなのだそうだ。他の動物にはそれほどの想像力がない。

お腹に「無防備」と書いてある兄猫の頭の中は、きっと空っぽだ。

なんだか悟りを開いているように見えないでもない。色即是空、空即是色。
もしかして、うちにいる4人と2匹の中で一番賢いのは一番とろいコイツか?!




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寄付金の何%が被災者に届くか

2011.04.10 (日)



赤十字社における諸経費の割合について、公開・非公開でいくつかコメントをいただきました。

赤十字に限らず、自分が寄付したお金の使われ方に納得がいかない場合は、アメリカ赤十字について情報を寄せてくださった方のように直接問い合わせるか、annual report (年次報告書)を読むのが一番確実だと思います。

ご参考までに、私が調べたことを記します。


◎ 日本赤十字

日本赤十字社(ウィキペディア)

また日本赤十字社の運営は「社員」と呼ばれる会員からの寄付金や、「日本赤十字社の運営のための」寄付金で賄われており、義援金が日本赤十字社のスタッフの給与に使われることはない。全額被災者に分配される。

日本赤十字社 よくあるご質問

Q:「義援金」と「救援金」とはどう違うのですか?

A:「義援金」は、国内で発生した大規模災害に対して皆さまからお寄せいただくもので、全額を義援金配分委員会(※)に送金いたします。その後、同委員会で立てられた配分計画に基づいて、被災者の方々へ届けられます。

 一方、「救援金」は、海外での大規模自然災害や紛争等に際し、赤十字が活動を行うための資金として皆さまにご協力いただくもので、現地における日本赤十字社や国際赤十字、現地国の赤十字社・赤新月社による救援活動及び復興支援活動等に使わせていただきます(被災者のもとに直接届けられるものではありません)。

 ※都道府県が主体となって構成される委員会で、赤十字は構成メンバーの一員です。

日本赤十字社 社員に参加したい

日本赤十字社の「社員」とは、赤十字の人道的な活動に賛同し、毎年500円以上の資金協力をしていただく方のことです。個人・法人を問わず、どなたでも社員になることができます。赤十字事業の原動力であり、組織の根幹をなすもので、日本赤十字社では、一人でも多くの方に社員になっていただけるよう、お願いしています。

日本赤十字社の活動は、社員の方々からいただく資金(社費)と、一般の方々からの寄付によって成り立っています。


◎ アメリカ赤十字社

Red Cross 2010 Annual Report  - Financial Review

Fundrasing 4%
Management and general 4%

Charity Navigator - American Red Cross (2009)

Program Expenses 91.8%
Administrative Expenses 4.4%
Fundraising Expenses 3.6%

BBB (Better Business Bureau) - American Red Cross (2008)

Uses of Funds as a % of Total Expenses 
Programs: 90%
Fund Raising: 4%
Administrative: 6%


現在、アメリカ赤十字社の諸経費は寄付金の8%と推測されます。これはかなり効率のいい組織です。

(参考)
NYC United Way
  Administrative Expenses 5.7%
  Fundraising Expenses 9.9%

United States Fund for UNICEF
  Administrative Expenses  2.5%
  Fundraising Expenses 5.6%


Charity Navigator には、いろんなカテゴリのトップ10リストがあります。

効率の悪い団体は、1ドルの寄付を得るのに50セント以上(平均の4倍)の費用をかけています(最悪は89セント。つまり1ドル寄付したら、11セントしかチャリティ活動に使われない)。


             *


ちなみに、NYCにある ジャパン・ソサエティ は、「被害者を直接援助する団体」へ100%送るそうです。$10から寄付できます。

100% of your generous tax-deductible contributions will go to organization(s) that directly help victims recover from the devastating effects of the earthquake and tsunamis that struck Japan on March 11, 2011.



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地方自治体での義援金受付

2011.04.11 (月)



「直接、日本赤十字へ」という記事を書いたところ、被災地からの声を受け取ったという方から「義捐金や寄付金は 自治体に直接送っていただく方が被災地の方にとってはありがたいとのことです」というコメントが届いた。

そういえば、厚生労働省が被災地(警察庁が被害を把握している15都道県)への配分割合などを定める委員会の設置を決めたのは4月7日。初会合が翌日8日だった。

地震からすでに1ヶ月近く経っていた。遅い。

朝日新聞の記事によると、その時点で約1274億円が集まっていたという。つまり、1ヶ月経っても、そこからは1円も被災者の手に届いていなかったわけだ。


          *


やっと第1次配分の基準額は決まったが、「被害が判明した人数や世帯数をもとに都道県への配分割合を算定し、都道県の配分委員会が支給額を決める。」

そして、自治体が支給手続きをするらしいのだが、「行政機能が損なわれたままの市町村もあり、具体的な支給時期の見通しは立っていない」という。

日本赤十字社の近衛忠輝社長も、4月7日付ロイターのインタビューで義援金配分の難しさを語った。

「行方不明者が多くおり、行政も機能しておらず、被災者はいろいろな避難所にばらばらに避難している。こうした状況で公平に配るというのは技術的に非常に難しい。」

ちなみに、阪神・淡路大震災の際には、義援金の第1次配分は震災の2週間後に行われた。

産経の記事によると、県でも遅々として進んでいないようすが伺える。

「ようやく今月1日になって委員会が立ち上がったのが福島県。県に直接寄せられた義援金から、避難世帯に5万円ずつ配分することを決めた。約6万5千世帯に約32億5千万円を割り当てる。ところが、いつ配分を開始するか白紙。しかも『これは県に直接送られてきた義援金のみで、日赤などからの分は協議も進んでいない』(同県)。

死者が7500人を超えるなど最大の被害が出ている宮城県も『救助作業などを優先していて、委員会が立ち上がる時期も未定』という状況だ。」

これは国が肩代わりして手続きをしてやらないとだめだ。

通常の手順にこだわっていたら、いつまでたっても進まない。政府はなぜそこまで考えないのか、理解に苦しむ。


          *


私はどうしても原発に気を取られてしまう。

NHKの終日ライブ放送が終わってからは、めったに被災地の映像を見ることがなくなったせいかもしれない。人間は本当に忘れっぽい。

Key Hole TVで視聴者用ソフトをダウンロードしたものの、なぜかしょっちゅうビデオが止まってしまうので、あきらめた)。
追記: Justin.tv でNHKの番組を24時間リアルタイムで放送中だそうです】

自治体への直接送金は、私には最適のルートではない。日本に銀行口座はないし、アメリカから海外送金すれば手数料がかかる。銀行にもうけさせるのはシャクだ。その分、寄付額が減る。

県からすぐ被災者の手に届くとも思えないが、復興が進めば、それが一番早いときが来るかもしれない。

とりあえず、地方自治体での義援金受付窓口・送金先を4県だけ載せておく。

    岩手県   宮城県   福島県   茨城県




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こんな奴が東京都知事とは

2011.04.12 (火)



東京都知事選挙の結果が出た。

最終投票率は57.9%。都民の4割以上は、投票に出かけるほどの関心がなかったとみえる。

その中で、10%以上の票を集めたのが、以下の4人。

石原慎太郎 78 無所属(現) 2,615,120票 43.40%  都議会自民・同公明各推薦
東国原英夫 53 無所属(新) 1,690,669票 28.06%  なし
渡邉美樹 51 無所属(新) 1,013,132票 16.81% 都議会民主推薦
小池晃 50 無所属(新) 623,913票  10.35% 共産推薦


こんな候補者しかいないのか…とため息が出る。

災害時には変化が嫌われるという定石どおりに、現職の強みと組織票で現知事が追い上げた。それでも半数には届かなかった。

しかし、1位当選である。これからまた4年も石原都政が続くと思うと、非常に不愉快である。

まあアメリカもジョージWみたいなパーを2回も大統領に選んだ国だ(1回目の当選は最高裁判所に判決してもらったというありえない経過をたどった)。現知事を選んだ都民をさげすむことはできない。

衆愚政治という言葉が思い浮かぶ。

衆愚政治: 扇動政治家によるデマゴーグなどによって有権者が間違った意思決定によって進められる政治状況のこと。利益誘導型政治や、知名度や地縁や血縁だけで意思決定をする有権者が多ければ多いほど衆愚的な政治に陥りやすい。(はてなキーワードより)


         *


都知事当選後の記者会見には、耳を疑った。

「復興の象徴として」2012年オリンピックを東京に誘致したいと言うではないか(東京は16年の招致に失敗した)。

いったい何を寝ぼけているのだ。たわ言もいいかげんにしてほしい。

東北大震災の影響が都心でも出ているではないか。浦安は液状化している。水道水の汚染や電力確保がこれからどうなるかわからない。

東北地方の復興には、10年単位の時間がかかると言われている。

石原知事は、自分の目で東北地方の惨状を見てくるべきだ。東京でオリンピックをやるのが復興の象徴になるなんてふざけたことは、(まともな神経を持っていたら)言えないと思う。

それでいて、経済を立て直さなくてはならないときに、「花見を自粛せよ」というお達しを出した愚かさ。こういう精神論を振り回すのは、戦時中に「贅沢は敵だ!」と取締りをしたのと同じ人間である。

彼は3月11日に都内で300万人の帰宅難民が出たのをもう忘れたのだろうか。頼りになるはずの携帯も半数が使えなかったではないか。

それも、宮城沖が震源の地震である。

東京直下型地震が起きた場合にどうやって対処するつもりか。

停電や断水の対策はできているのか。あれだけ人口密度の高い都市で、どうやって救急活動を行うのか。瓦礫で道路が封鎖されたらどうする? 火事が広がったらどうする? 消防に使う水が来なかったらどうする? 子どもを預けて働く人たちは、どうやって保育所から子どもを引き取ればいい?

課題は山ほどある。そのために全力を挙げて取り組むべきだ。

「想定外でした」というセリフは聞きたくない。

なーにがオリンピックだ。そんなにやりたけりゃ、自分にへつらう連中を集めて、小学校の校庭で(←これは迷惑)都庁前で行進でもやれ!

オリンピックなんか他の国に任せておけばいい。

私は常々、各大陸に1つずつオリンピックの設備を作っておいて、持ち回りでやればいいと思っている。

膨大な無駄遣いであり、環境破壊であり、オリンピックが終わればたいてい巨額の借金が残る(ロサンゼルスみたいに利益を出すところもあるが、放映権や商業主義が入り込んでいるからに過ぎない)。そのうち施設は老朽化する。2週間のパーティのつけが残る。


          *


それにしても、あれだけ女性蔑視、弱者蔑視、高齢者蔑視(自分だけは若いつもりらしい)、言論統制、偏見と口先だけの右翼候補者が当選するとは、嘆かわしい。

しかも、これで4回連続当選。衆愚政治の見本だ。

彼はかつて「原発は安全だ。東京湾に建設してもいい」と言った。あの話はどうなったのだ。

快適な都庁でくだらんことを考えているだけなのに作業服を着ては、背広を着る人たちを非難する。ばっかじゃなかろうか。

作業服は作業する人が着るものである。総理や官房長官が作業服を着ていたときも、ぜんぜん汚れていなかった。まったく無意味な行為だった。

どいつもこいつも、パフォーマンスと口約束だけで中身が伴わない。


          *


アメリカの政治家にも、無能で有害な輩がたくさんいる。

アンブローズ・ビアスの「悪魔の辞典」では、政治の定義についてこう記されている。

-------------------------
POLITICS, n. A strife of interests masquerading as a contest of principles. The conduct of public affairs for private advantage.
政治 [名詞] 政治綱領の論争を装った利害抗争。私利私欲のために国政を遂行すること。
------------------------

政治家(statesman) と政治屋(politician) の違いについて、ウィキペディアに有名人の言葉が載っている。たとえば、

* James Freeman Clarke – "A politician thinks about the next elections ― the statesman thinks about the next generations."
政治屋は次の選挙のことを考え、政治家は次の世代のことを考える。

* Mikhail Gorbachev – "What is the difference between a statesman and a politician?... A statesman does what he believes is best for his country, a politician does what best gets him re-elected"
政治家と政治家の違いは何か。政治家は自国のために最良と信ずることを行い、政治屋は自分が再選されるために一番大事なことをする。

* Oscar Wilde – "A statesman is a dead politician. We need more statesmen."
政治家とは死んだ政治屋のこと。我々にはもっと大勢の政治家が必要だ。


私は血圧降下剤を飲まねばならない。


<今日の英語>  

It's a way to keep spirits up.
元気を出すためにやっています。


避難所でのラジオ体操について、BBCレポーターがコメント。




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今度はアメリカのパスポート

2011.04.12 (火)



毎日なんだかんだとやることがあって、気が紛れる。

先週は次男のアメリカのパスポートを更新してきた。旅行の予定はないし、切れてからでも申請できるが、私の性格上、有効期限内に済ませたい。

地元のカウンティ(郡)オフィスで手続きできる。日本のパスポートみたいに遠征(と迷子)は不要だ。隣町なのでいつでもいけると思っていたが、あっという間に期限切れの1週間前になってしまった。

申請書はカウンティのサイトでダウンロードできる。オンラインで入力して、自宅で印刷することもできる。特別な用紙でなく、ふつうのコピー用紙に印刷すればいい。

日本の書類に比べたら、とっても簡単。

本籍地もなければ、振り仮名もヘボン式ローマ字もない。写真は日本のパスポート更新の際に撮ったものが使える。

16歳未満のアメリカ市民がパスポートを申請するときは、両親が同行しなくてはならない。もしどちらかが来られなければ、委任状が必要になる。親は身分証明書を見せて、その場で署名する。

なぜか子ども本人は申請書に署名しない。それも日本の手続きと違う。

次男の出生証明書には、両親の欄に夫と私の名前が書いてある。精子だけもらってシングルマザーになった人とか、同性愛カップルとか、養子をもらった人とか、親子関係を証明するのに手間取りそうだなあと考える。養子縁組の記録を出せばいいのだろうか。離婚して、片方の親は子どものパスポート取得に反対というケースも大変そうだ。

カウンティ・オフィスは5時まで開いているが、パスポートの受付は4時で締切。

夫を車に乗せ、2時35分にハイスクールで次男を拾って、直行した。

2時30分ではだめなのだ。ちょうどスクールバスが出るときで、自家用車で通う生徒も多いので、構内の駐車場も付近の道路も混雑する。ほんの5分あとに行けば、がらんとしている。


           *


念のために夫のパスポートも持って行った。夫は次男の父親としてサインするためだけに連れて行く。

必要書類はすべて私が用意した。いつものことである。

私はパラレル・パーキング(縦列駐車)ができない。田舎住まいなので、ふだんはまったく必要ないが、さすがにカウンティ・オフィスのある町は道路わきに駐車スペースが取ってある。

もっともカウンティ・ビルの後ろ側に広い駐車場があるので、そちらへ停めてもいい。

運良く、オフィスの前に縦列駐車スペースが3台分あった。ただそこへまっすぐ入ればいいのに、歩道から離れすぎてしまい、やり直さねばならなかった。これで20年以上も無事故無違反で運転しているのである。


            *


パスポート・オフィスには1人だけ先客がいたが、すぐに順番が来た。

印刷した申請書、出生証明書(原本)、写真、そして今のパスポートを出した。

あちらに座っていらっしゃるのが、お父さん?」と事務のおばさん。

私と次男が窓口に立っているのに、てっきり後ろに立っていると思っていた夫は、ロビーの椅子に座っていた。

私の身分証明書として、日本のパスポートとグリーンカードを出すと、「それよりも運転免許証がいいんですけど」と言われた。外国のパスポートは見慣れないのだろうか。

夫と私が署名し、お金を払おうと用意してきた小切手を出した。

「あら、申請費用は80ドルですよ」とおばさん。

「カウンティのサイトには60ドルと書いてありました」と私。

「アップデートしてなかったのかしら。知らなかったわ。誰かに直してもらわなくちゃ。」と他人事のように話すおばさん。今度からはその場で小切手を切ることを肝に銘じる。そして、郡のサイトでなく、国務省のサイトで再確認することだ。

結局、60ドルと書いた小切手1枚は無効にして(私はこういう無駄が大嫌い)、新たに80ドルの小切手を書いた。それとは別にカウンティへの手数料が26ドル。合計で126ドル。

日本総領事館では、5年間有効パスポート(12歳以上)に117ドルだったから(4月1日以降は124ドル)、同じくらい。

アメリカのパスポートは4~6週間でできる。今年は日本へ行く予定もないし、のんびり待つことにする。


            *


ところで、アメリカのパスポートは普通郵便で届く。

受け取りの署名もなしに、郵便屋さんが道路わきにあるうちの郵便受けにジャンクメールなどといっしょに入れていく。

うちの近所は治安がいいし、ほとんど住人しか行き来がない道だからいいけれど、パスポートみたいに大事なものをそんな風に無造作に郵送していいのかと毎回首をかしげる。これまで紛失されたことはないが、手元に届くまでは安心できない。

日本の場合は、赤ん坊であっても、領事館へ本人が出頭しないと受け取れない。その代わり、申請の際は親だけでできる。

本来は、アメリカのように、パスポートを作る前に本人確認をするのが道理じゃないかと思う。パスポートができてから、「どうもこれは本人じゃなさそうだ」と疑問が浮かんだら、どうするのだろう。

ただし、日米どちらにおいても、本人確認はあっさりしている。

首実検というよりは、提出書類の内容が出生証明書(戸籍抄本)と一致しているかどうかをチェックするだけという気がする。

そういえば、夫の運転免許証の写真はヒゲがなかった。ずいぶん印象が違うのだ。夫が「この写真の顔にヒゲをつけてもらえば、同じ顔になります」とかなんとか言って、カウンティ・オフィスのおばさんと笑っていた。笑っている場合じゃない。それでは証明にならないではないか。

次回、次男のパスポートを作るのは19歳のとき。その頃には、本人の運転で行ってもらおう。

やっと自分にティーンエージャーの子どもがいることに慣れてきたが、そのうち「成人した子ども」がいるようになるのか。きっとあっという間だ。

【関連記事】
4年ぶりのマンハッタン その1く 2011.03.24



<今日の英語>  

Can you break away from it?
ちょっと離れられる?


NHKを見ていた私に、コーヒーを作ってくれと頼みにきた夫の一言。



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もうごまかせないレベル7

2011.04.13 (水)


石原某を批判したら、シンパらしき人たちからコメントが来た。

ほとんどが非公開の捨て台詞である。ここにコピー&ペーストして公開することもできるが、わざわざ私のブログを汚すつもりはない。

私は、私に同意しないコメントも載せることにしている(すべてではない。これは私個人のブログなので、私の独断でコメント削除・コメント禁止・しつこいときはアクセス禁止にする場合もある。ただし、私に賛成か反対かという単純なものさしではない)。 1人が異論を持つということはきっと他にもそういう人がいるからだ。

しかし、自分の見解を述べることもなく、口汚くののしるだけの輩は相手にしない。石原某はそういう種類の人間に支持されているのだなと改めて思う。

類は友を呼ぶ。

私は、日本でもアメリカでもご贔屓政党を持っていない。

菅内閣は無能揃いだが、今は野党になった自民党が民主党を批判する資格もないのだ。自民党は1年少しの期間を除き、60年も政権を掌握していたではないか。

福島原発は40年前に建てられた。

その間、原発の安全確保に自民党はいったいどれだけ真剣に取り組んでいたか。ついこの間、与党になった民主党に原発管理の責任を押し付けているとは笑止千万。

そして、石原某が東京消防隊員に命令した大臣について総理に厳重抗議したのは、都知事として当然やるべきことだ。それを賛美する愚かさ。

彼は消防員たちに泣いて感謝したそうだ。それを見て、「人の心がわかる」ともらい泣きするおめでたさ。そんなパフォーマンスがニュースになるいやらしさ。

私は危機に泣いてみせるリーダーは要らない。問題を解決してから存分に泣いてくれと思う。

本当に泣きたいのは、消防隊員や自衛隊員や原発の下っ端作業員とその家族ではないか。

私は安全なアメリカにいて、東京都民でもないから知事選での投票権もない。だからといって、日本について意見を述べてはいけないとは思わない(そのことで私を糾弾する人もいた。誰かの好きな言論統制と外国蔑視を連想させる)。

これ以上、石原某と彼に洗脳されたパーを相手にするのは時間の無駄だから、このへんでやめておく。


            *


福島はチェルノブイリと同じレベル7の原発事故だとやっと政府が認めた。

政府が主張していたレベル5(スリーマイル島原発事故と同じ)であるはずがない。レベル7という発表を聞いて驚く人がいたら、それこそ「あなたはこの1ヶ月間、洞穴の奥深くに住んでいたんですか」と聞きたくなる。

しかし、政府は放出された放射性物質はチェルノブイリの10分の1だと強調する。テラ・ベクレルという私にはまったく把握できない単位で、10分の1も100分の1もないだろうと思う。福島原発に保管してある使用済み核燃料の量は、チェルノブイリの比ではない。そして、終わらない余震。

チェルノブイリ原発事故による直接の死者は33人だった(ソ連政府の発表。長期的な観点から見た場合の死者数を算出するのは不可能)が、福島ではまだ誰も死んでいないと政府は言う。そんなの、なんの慰めにもならない。

「ただちに影響はない」というせりふも聞き飽きた。

累積値を出せと言いたい。計測器が正確かどうかも知りたいところだ。

チェルノブイリでは海洋汚染はなかった。それに、10日間でとりあえず収拾した(炉心内の核燃料の活動も次第に落ち着き、5月6日までに大規模な放射性物質の漏出は終わったとの見解をソ連政府は発表)。福島は1ヶ月経っても、先が見えない。

3月16日、アメリカ政府は原発から半径50マイル(80キロ)を避難地域として、在日アメリカ人に避難勧告を出した。

3月30日の公聴会で、アメリカの原子力規制委員会は「当時、限定的な情報しか得られておらず、原子炉の状態が正確に把握できなかった」として、『福島第一原発の2号機の核燃料が100%損傷し、放射性物質が16時間放出される』という想定に基づいて、80キロという避難範囲を設定した」と証言している。

これについて、アメリカは日本人を動揺させたとか過剰反応だとか、批判する日本人がいた。

アメリカ政府は、最初から予防的措置だと言っていたではないか。もともと考慮する条件が違っていたのだ。しかも、東電と日本政府からの情報提供が足らないときである。

最悪の状況を想定するのは当たり前の話だ。「想定外」の一言で許してもらおうという日本政府や東電のほうがおかしい。

アメリカ政府もしょっちゅう馬鹿なことをしでかすが、国外で非常事態が起きればすぐにチャーター機を派遣してアメリカ市民を救出する。

自国民を守ると言うのはそういうことだと思う。


            *


そうこうするうちに、日本政府もようやく避難地域を拡大し始めた。

しかし、避難区域と計画的避難区域と緊急時避難準備区域があってややこしく、30キロ圏外でも場所によって対象になっている。

そこに住む人はたまったもんじゃない。

避難準備期間は1週間とされるが、1週間もそこに留まっていて安全なのか。

もともと同心円状にきれいに分布するのではないのだから、30キロ離れたら安全ということはありえなかった。

計画的避難区域に含まれる飯舘村は、福島原発から40キロ以上離れている地域もある。つまり、アメリカ政府が当初定めた半径80キロの半分を超えたところだ。

この間まで、観測地点の少なさなど周辺地域での調査そのものが不十分だったのだから、いつから40キロ地点が危険になったかどうかもわからない。この1ヶ月で空気と水と土からどれだけの累積放射線量を浴びたのかもわからない。

酪農家は「牛を置いていけない」と言う。牛は彼の生活であり、財産でもある。世話をしないと死んでしまう。牛がこれまでどれくらいの放射性物質にさらされたのか。土壌が汚染されていたら、草を食べた牛も汚染される。

避難区域でも、身の危険をかえりみず、牛のために自宅と農場へ戻る人の話を聞いた。

原発は安全でコストが安い? なんでそんな言葉にだまされてきたんだろう。

もう円やドルで救える話ではない。酪農家にいくらお金を積んでも、取り返しがつかなくなった。

スリーマイル島でさえ、原子炉に近づけたのは事故後5年経ってからだ。福島はおそらく10年以上かかるだろうと聞いた。

それでも、まず壊れた建屋の瓦礫を片付けるだけでどれくらいの時間と手間と人員が必要なのかわからないという。しかも(少なくとも)3基ある。放射性物質に汚染されたものをどこに持っていくのだろう。いったいどこの町が引き受けてくれる?


<今日の英語>  

What's on the chopping block?
逃げ場がないのはどれですか。


NPRのホストが、経済ジャーナリストに予算カットの対象について質問したときの一言。文字通りには、「何がまな板の上に乗っていますか?」




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つかの間の静寂と涙とジュニア・プロム

2011.04.14 (木)



うちのハイスクールでは、美術と音楽のどちらかが必修科目になっている。

長男は絵が好きなので、美術。次男は絵が下手なので、音楽。トランペットは4年生のときからやっている(学校にやらされている)が、特に興味があるわけでなく、練習もしない。

特にハイスクールに入ってからは、うちで一度もトランペットの音を聞いたことがない。それどころか、楽器ケースを見た覚えもない。ずっと音楽室に置きっぱなしだ。

それなのに、ハイスクールがバンド・オーケストラのコンペに出るので、州外まで遠征してきた。3泊4日でもちろん費用(500ドル)は自己負担。チャーターバスで8時間以上かかる。

コンペとコンサートだけならまだしも、ディナー・クルーズだのボード・ウォークだの、お遊びが半分である。そんなものに150人の生徒が参加した。

校外活動には、たいてい保護者の中から chaperon (シャペロン=付き添い兼お目付け役)が同行する。

私が参加したのは、息子たちがキンダーガーテンのころ、近所の公園に出かけたときだけ。遠出も乗り物も旅行も子どもも苦手な私には、苦行である。

ありがたいことに、25人もボランティアしてくれたそうだ。ご近所でもシャペロンをやる人は毎回同じ。「子どもが心配だからついて行く」という人もいて、驚く。

せっかく子どもから解放されるチャンスなのに。


           *


その間、家の中の静かだったこと。

次男は本当におしゃべりなのだ。私には日本語で、長男と夫には英語で、まあペラペラよくしゃべる。

一番の話し相手は長男。息子たちが2人でしゃべることがないだけで、家の中がしーんとする。

それなのに、次男が出発した夜、長男が赤い目でグズグズしていた。

直前に夫がドアをバタンと閉めて怒っていたので、何か言われたのかと思ったが、そうではないと言う(夫はトイレが詰まったことに怒ったらしい)。

いろいろヤマをかけてみたが、「ちがう」と言って泣く。16歳の男の子は、こんなに泣き虫なのか。

冗談半分で「ふられたの? ふられたってわかる? spurn されたってこと。」と聞いた。

うなずく長男。そして、ワーワー泣く。

「アナスタシア?」と長男の gmail にフォルダーが作ってあった女の子の名前を出した。ちがう。じゃあ、誰?

「モニカ。」

モニカ?! 誰、それ? 一度も聞いたことがない。彼女が学校ではOKと言ったのに、チャットしていたらやっぱりダメだと返事したそうだ。アナスタシアもいつのまにか終わっていたらしい。私が一度も会わないうちに。

「ぼくはバカだー。みんな、ぼくのことが嫌いなんだ」とワーワー泣く長男。

「まあ、そういうことはあるわよ。みんなってことはないでしょ。じゃあどうしてうちに遊びに来たり、クラブのプレジテントに選んでくれたりするの。それに、その気が無い人を無理に自分とつき合わせることはできないでしょ」と、なぐさめにならないと知りつつ、言ってみた。

長男は来年の6月にハイスクールを卒業する。

今ガールフレンドができたって、別々のカレッジにいけばそれで終わりじゃないかと思うが、アメリカでは「high school sweetheart と結婚」というのが一種のおとぎ話みたいになっている。アル・ゴア夫妻もそうだった(彼らは離婚した)。

「パヴェルにメールしてみたら? あの子も女の子では苦労したみたいだし、話を聞いてくれると思うわよ」と無責任な私。長男は首をふる。

1人にするしかない。もっとも、長男は他の友だちとチャットをしているのだ。

時間ぐすりが効くのを待つか。私は長男の好きな食べ物でも用意しよう。


             *


その後、夫が長男といっしょにソファに座って、長い時間なぐさめた。

翌朝、「長男は学校へ行ったか?」と私に聞く。あたりまえでしょ。失恋で学校休んでどうするのよ。

私はショックを受けたらしい長男の反応にびっくりして、男に生まれるのは大変だなあと思った。女の子から告白してふられるケースもあるはずだが、自然界を見ても、オスがメスに選んでもらうほうが多いんじゃないだろうか。

夫も私も、打たれ弱い長男を心配していた。

そして、2日後。

「お母さん、ぼく、ジェスと付き合うから」と宣言。ジェスは空手教室にも来ている子で、よくチャットをしていた。うちにも1度来たことがある。

もー、勝手にして。


              *


学年末にはジュニア・シニアのためのプロムがあるという。

「ジェスが行きたいって」と長男。ジェスは、プロムが終わったら「ハイさよなら」じゃないでしょうね? また泣くわよと思う。

シニアは最終学年で卒業記念だからまだわかるが、なぜジュニアまでプロムをやらねばならないのだ? 大学が決まってからにしろと思う。

しかし、夫は長男をプロムへ行かせるべきだと主張する。「このへんじゃ、パーティやダンスができるところもないじゃないか」と夫。

なんで高校生にタキシードやドレスを着ていくパーティが必要なのよ?

生徒も親も事前のミーティングに出席せねばならない。プロムでは、飲酒・セックス・ドラッグが問題になる。うちの学校区では新聞沙汰になることはなかったが、学校としては厳しく監視しますということだろう。

次男はまだ色気がなく、いつもの仲良しグループで男だけでつるんでいる。しかし、その中の1人、ダニーにガールフレンドができたらしく、以前よりゲームやチャットに来なくなったそうだ。

「ダニーのガールフレンドが、私とゲームとどっちがだいじなのって」と次男。

14歳でも女は女か。




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 |  子ども  |  コメント(0)

批判の自粛?

2011.04.14 (木)


私は無職・無給の専業主婦である。

そんなパラサイト生活を17年も続けてきた。

2年ちょっと前にブログを始めたが、私はこれで生計を立てているのではない。書きたいことを書きたいように書く、しがらみのない個人ブログだ。

大震災後、情報伝達と募金のためだけにランキング・サイトに登録した(ブログを開設後にしばらく登録していたが、無意味なので止めた)。

私は品行方正でも清廉潔白でもなく、家事は下手だし、方向音痴で数字に弱い怠け者。どうでもいいことを好き勝手にダラダラと書き綴ってきた。

先日、「こんな奴が東京都知事とは」という記事を書いたら、非公開の暴言コメントがいろいろ来た。

もうごまかせないレベル7」の記事の冒頭で、それについて言及したら、今度は別の方向から糾弾された。

いわく、

「代替案を提示しない現状への非難ならば簡単です、誰でもできます。」

「反論した人を「パー」呼ばわりするとは、ちょっと調子にのりすぎではないでしょうか。」

田舎の一主婦の私にいったい何を期待しているのだろうか。

それに、いったいいつから「代替案を提示しなければ、人を非難してはならない」なんていう規則ができたんだろう。

花見を自粛しろ!に続いて、批判を自粛しろ?! 


          *


私に届くコメントからは、今の日本で声高に非難するのは誰でもできることではないという印象を受ける。

もともと私あてのコメントは非公開が多かったが、大震災以来、「これからはずっと非公開にします」とか「これは非公開でお願いします」という人が増えた(公開・非公開の決定権は投稿者にある。私が設定を変えることはできない)

これは匿名ブログだし、投稿者の本名や住所も追跡できない。だから、公開でも投稿者は痛くもかゆくもないはずなのに、なぜか批判することがはばかられる感じなのだ(菅内閣と東電を除く)。暗黙の圧力というべきか。

もしかして、これが噂に聞く不謹慎狩り?

(一見)正論(に聞こえること)を振りかざして、「じゃあどうすればいいのか答えろ」と迫るおぞましさ。

私がどのような非公開コメント(あれをコメントと呼ぶべきか)を受け取ったかを知っているのは、私だけ。

パーと呼ぼうが、極右、ヤクザあるいは狂犬と呼ぼうが、私の自由。

「調子に乗りすぎている」とはどういう意味だろう。

私はこれまでも、ジョージWからスーパーの店員まで、どうしようもない輩をパー呼ばわりしてきた。今の日本では、パーは禁句になったのだろうか。状況は変わらないのに字面だけきれいにしただけで良くしてあげたつもりのお役人仕事が思い浮かぶ。

こういう人が「そんな言葉の使用は対象者を傷つけるので、自粛してください」というお達しを出すのか。

あー、やだやだ。


         *


知事になるには政治経験が必須だとは思わない。

NYCの現市長マイケル・ブルームバーグはビジネスマンだった。今は2期目。ウィキによると「2010年の人気調査で過去30年間の歴代市長のトップに輝いた。」 彼はいい仕事をしていると思う。ジョージWはテキサス州知事だった。政治経験のある彼が大統領として尊敬に値する仕事をしたか?

ジョージWが大統領に立候補したとき、Anybody but Bush(ブッシュ以外の人なら誰でもいい)という言葉があった。今回の都知事選でも、Anybody but Ishihara という有権者がいたはずだ。そういう候補者だった。

東国原氏は、ウィキによれば宮崎県知事を任期満了まで務めた。そうして都知事選に打って出たら、「宮崎を投げ出した」と糾弾されるのか。

では、アメリカの大統領などは全員が「出身州をほっぽりだしたならず者」と呼ばれるわけだ。

東国原氏は元コメディアンだそうだ。私は一度も見たことがないので、どんな芸人か知らない。しかし、アメリカは元俳優がいきなり大統領(レーガン)になったり、州知事(シュワルツネッガー)になったりする国なので、別に驚かない。

「では、誰が適任だと思われるのですか?」と私に問う人は、私が誰を選んでも、「あなたは逮捕歴のある人を選ぶんですか。政治経験のない人を選ぶんですか。(そのほかの候補者の詳細は知らないが)xxをする人を、xxができない人を選ぶんですか。彼らが石原さんより適任だと言うのですか」とさらに批判するだろうと思う。

そうやって個人の発言を封じ込めようとする。姑息な手段である。

私は読者を論理的に説得しようと思ってブログを書いているのではない。

どうもその辺が分かっていない人がいるらしい。

そういう人はこんなくだらないブログではなくて、政治評論家のように意見を述べることを生活の糧にしているプロの書き物をお金を払って読むべきだと思う。


           *


私を弁護するようなコメントを残してくれた人もいたが、そういう人までも批判する人が現れた。

しつこい。

そして、また「代替案も出さずに非難しているだけ」とバカ(失礼。これも禁句?)の一つ覚えである。こういう人たちにはお引取り願うしかない。どこかの掲示板にでも行ってくださいと思う。

私は自分がレベルが高いなんて思っていない。でも、「あなたはそういう人と同じレベル」だと言われる覚えもない。

前にも書いたように、私はしょっちゅう人をコケにしているのだ。

当たりさわりのない、良妻賢母型お上品ブログをお求めの方は、ここに近寄らないことをおすすめする。

「こちらでワーワー言っている人たち」「便乗して騒いでいる」人に私も含まれるのだろう。

私のブログなので、必要とあれば、いくらでもワーワー言うし、声を大きくして(文章なので音量は調節できないが、文字数で勝負?)好きなだけ叫ぶ。

「福島の人たちのことを考えているわけでも日本のことを考えているわけでもなく」と決めつけられる覚えもない。

不思議なことに、石原某を批判するまでの一ヶ月は、誰一人そんなことを言ってこなかったのである。それどころか、いろんな人が有益な情報を寄せてくれたし、私の書いたことが多少は役に立ったという声も届いた。それがなぜ急に否定されるのかわからない。

皆、もう少し冷静に考えろ? もっときちんと考えろ?

いったい個人ブログのコメント欄に何を期待しているのだろう。

そういう方には、「ただ騒いでいるだけの人達」が集まっている私のブログではなくて、もっと高尚で建設的な議論が交わされる場所へ移っていただくしかない。


           *


あーあ、またくだらない反論をしてしまった。

私がランキングに向いていないのがわかろうというものである。しかし、こういうしつこい正論もどきを放置しておいてはいけない。

私が載せる情報など、他でいくらでも手に入る。義援金とクリック募金さえなければ、今すぐにでもランキング登録を抹消したいと思っている。私のブログで集まるお金はたかが知れている。

でも、こんな私でも信念のようなものは持っているのだ。

だから、しばらくはランキングを続けるつもりでいる。

そして、石原某関連のコメントに対する反論はこれでやめる。投稿者もそのうち飽きるだろうと思う。

第一、こんな内容をタイプして関節炎がぶり返したら目も当てられない。

【追記: この記事を書いてから、「皆さんもう少し冷静に考えられませんか?」「もっときちんと考えませんか」とコメントした張本人が、ブログとはこういうものであり、公開している以上はいろんなことを書き込まれるのは当然だ、それがいやならコメント欄を閉じろと、またしてもエセ正論をふりかざし、捨てぜりふを残していったことをここに記録しておく。日本人は(人間は?)いつからこんなに醜くなったのだろうか。】




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 |  社会

ベラルーシで爆破テロ

2011.04.14 (木)



ベラルーシの首都ミンスクの地下鉄駅に爆弾が仕掛けられた。これまでに死者12名、負傷者は200名以上。

ヨーロッパ最後の独裁者と呼ばれるルカシェンコ大統領が長年牛耳ってきた国で(ついこの間、法律を変えて自分を連続4回当選とした。任期は5年)、いろいろ問題はあっても、清潔で安全だと思われてきた。

ロシアとちがって、チェチェンのイスラム過激派が活動することもなかった。ほとんどがスラブ系なのである。

このテロのショックは大きい。

2008年にもミンスクの屋外コンサート会場で爆発があり、50人がケガをした。あのときも、「ベラルーシでテロが?」と意外に思われた。例外中の例外の出来事だった。

ルカシェンコも会場にいたので、彼を狙ったのだろうが、まったく独裁者の悪運の強いこと。

大統領は無傷で、その後は反体制派の取締りがますます厳しくなった。

オレンジ革命、バラ革命、ジャスミン革命などがあちこちでおきても、ベラルーシでは革命は起きそうにない。

警察はすでに容疑者2名(ベラルーシ人男女)を拘束し、彼らはすぐに自白したことになっている。今回と3年前の野外コンサートの両方の犯行を認めたという。セキュリティ・カメラに犯行の一部始終が映っていたらしい。

この駅は、大統領府から100メートルも離れていない。

ルカシェンコ政権に打撃を与えるのが目的だとしても、なぜ一般人を巻き添えにするのだ? 抑圧されて追い詰められたとしても、こんなことをしたら今以上に政府の締め付けが強くなるだけではないか。

テロは中近東でもヨーロッパでもアメリカでも、やることは同じだ。関係ない人が苦しむ。


            *


ニュースを聞いて、すぐにパヴェルにメールした。

彼はドイツにいた。ベラルーシの家族も友人も無事だった。しかし、あの駅はパヴェルが学生だったころに毎日のように通った場所だと言い、かなりショックを受けているようだった。

私にベラルーシ人が撮影した YouTube ビデオのリンクを送ってきた。あまりの悲惨さに最後まで見られなかった。

パヴェルは日本にいる私の家族はその後だいじょうぶかと聞いてきた。私はみんな原発からかなり離れたところに住んでいるから、今のところ普通に生活していると答えた。

彼は福島がチェルノブイリと同じレベル7になったことを知っている。そして、当局はなにか隠していると思うかと私に尋ねた。

その点については、私は返事をしなかった。


            *


そういえば、福島原発事故の数日後、ベラルーシ国内に原発を建設することをルカシェンコとプーチンが合意したのだった(関連記事)。

プーチンが強く押したのだろうが、あれだけの放射能被害を受けたベラルーシでこれか。

チェルノブイリ事故が起きてから、今年の4月26日で25年目になる。たった25年で忘れていいのか。セシウムの半減期である30年(実際はもっと時間がかかるらしい)にもなっていない。

あの石棺は応急処置だった。

老朽化した石棺を巨大なシェルターで覆う計画があるが、8億ドル近くかかるらしい。建設に何千人(何万人?)が必要なのかは知らない。周辺はもうずっと立ち入り禁止になっている。そんなところで作業しなくてはならない人たち。

もちろんウクライナだけでは払えないから、EUが費用を捻出しなくてはならない。どこにそんな余裕があるのだ。しかし、このまま知らん顔することもできない。

「事故後、放射能汚染により人が立ち入ることができなかったことから原発事故の直撃を受けた職員の遺体が搬出されることがなかった。事故直後無防備のまま炉の中に入った数名の作業者の行方がわからず、現在も、石棺の中に数名の職員の遺体があるとみられるが、搬出できるまでには数世紀かかるとみられている。」(ウィキペディアより)


<今日の英語>  

We all need to use less.
皆がエネルギー消費量を減らさなくてはならない。


NYタイムズに寄せられたコメント。「もはや原子力発電はオプションではない。事故や天災や人為的なミスが起きたら、コントロールできないのだから。」



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今までがラッキーだっただけ

2011.04.15 (金)



防災白書に「世界全体に占める日本の災害発生割合」というデータがある。

世界に占める日本国土の割合は0.25%。世界中で起きたマグニチュード6以上の地震回数のうち、日本が占める割合は20.5%

地震が多い国だと知っていたが、まさか世界の5分の1にもなるとは想像していなかった。

しかも、これは大きめの地震だけであって、マグニチュード5(これでも大きいのに、最近は感覚がおかしくなってきた)以下のものを入れたら、いったい何割になるんだろう。

日本列島は海洋プレートと大陸プレートの境目に位置しているせいで地震が多いのだそうだ。私は地質学や地理にもまったく興味がなく(そのために、今はやたら迷子になるというツケを払っている)、おそらく学校で習ったのだろうが、なんにも覚えていない。

大地震が起きてから、慌ててあちこちのサイトで情報を集めている。

とても消化できない。

日本政府が原発関連データを公開し始めても、どう解釈すればいいのかわからない。理解しているらしい人たちの書いたものを読んで、「危なそうだな」とか「今のところはまだいいのか」とか、イメージで判断する。

なんにもわかっちゃいない。


          *


私は、夫と出会うまではパスポートを持っていなかった。28歳でアメリカに来たけれど、日本に住んでいた間、一度も大きな地震を経験したことがなかった。

渡米後も、最初は毎年、その後も1年か2年置きに、長いときは6週間も帰省したが、ちょっとこわい揺れ(たぶん震度3)を数秒感じただけだった。

それがどれくらいラッキーだったのか。今さら思い知る。

1923年に関東大震災、1995年に阪神淡路大震災、2004年に新潟県中越地震。その合間にも数え切れないほどの地震が起きた。

そういう国に原発を建てた。ギャンブルである。

これまでに地震が原因の原発事故が起きなかったほうがおかしいくらいだ。そういつまでもラッキーではいられなかったということか。

日本には現在55基の原発があり、そのうち37基が運転中だそうだ(この中に福島第一が含まれるのかどうかは不明)。

先日の余震で女川原発東通原発の非常用電源が停止したのは、ゴム製のパッキンを表裏を逆に取りつけていたのが原因だと聞いて、ガックリきた。
【追記: これは女川でなく、青森県の東通で起きたミスだというご指摘がありました。失礼しました。】

しかも、3月中旬に再点検をしたときには発見されなかった。トラブルが起きてやっとわかった。これから付け替えるそうだが、他の原発ではこんな単純ミスはないと言い切れる人がいるか。

ウィキペディアによると、女川原発は1980年に着工し、1984年に運転を開始した。どれくらい頻繁にこのパッキンを替えるのか知らないが、非常用電源を使うことはおそらくめったになかったとして、27年間もこの間違った取り付けのままだった可能性もある。

ゾッとした。

どれほど安全に設計しても、しょせん人間のやることだ。

人間はまちがえる。まちがえるのが人間で、人間だからまちがえる。


            *


大きい余震が続く中、(余震という言葉は紛らわしい。いかにも余りものか残りものみたいだが、マグニチュード6や7になれば、余震というイメージはない。まだ本番が続いているような感じがする。続震とでも呼びたい)、地震学者が厳しい話をする。

前々から、「今後30年間にマグニチュードXの地震がXで起きる確率はXパーセント」という予測を聞いても、今日がその30年の1年目かもしれないし、あと29年間起こらないかもしれないと思っていた。

東京大学のロバート・ゲラー教授は、「日本の地震研究を見直すときがきた」と提言している。

「過去30年間、日本で大きな被害を出した地震は、政府の予測とは違った場所で起きている。そもそも、いつ、どこでどの程度の規模の地震が起きるかなど予測できるはずがない。

静岡県の御前崎には、中部電力の浜岡原発がある。大震災前まで、そこでもプルサーマルを始める予定だった。

東北大震災の直後に、「『東海』でも広域連動地震の可能性、死者2万5千人「わが国最大級」の複合被害と懸念」という記事が出た。
---------------------------------
30年以上前から切迫性が指摘されてきた東海地震が「単独」で発生していない状態が続く中、関東から九州にかけての太平洋岸では、東海、東南海、南海というマグニチュード(M)8クラスの三つの巨大地震が「連動」するとの見方が強まっている。その場合、東海地震のみを対象とした国の地震予知は期待できず、死者2万5千人と「わが国最大級」の複合被害になると懸念されている。
---------------------------------

            *


どうにかして、日本周辺のプレートが小さめの余震をたくさん起こすことでエネルギーを小出しにして、大きいのを止めてくれないものだろうか。

その前に、日本中、いや世界中の原発を徹底的に総点検してもらいたい。

すぐに廃炉にできないのだから、せめて今の技術でできる最高のメンテナンスをすべきだ。お金がいくらかかろうと、福島原発での被害額に比べたら安いはずである。

30~40年前に作った原子炉を最新式モデルに入れ替えられないのだろうか。

元デザインは、建設年度よりもさらに何年か前の知識・技術で考えられたものだとしたら、いま40年間稼動している原発は45年前のアイディアかもしれないではないか。

福島にある沸騰水型は相当古いモデルらしい。

パソコン1つ取っても、この10年、20年でどれだけ進歩したことか。1980年代の大きくて重いデスクトップをiPad2と交換するみたいにはいかないにしろ、頭のいい人たちがなんとか方法を探してくれないだろうか。

そんなことが現実にできるかどうかは知らない。ド素人の考えである。

私は原発反対だが(それも、大震災後に目がさめたという情けなさ)、今のままにしておいた場合の危険度を考えると、新規建設ではなく、現存のシステムを新しいものに切り替えることには譲歩する。

原発のせいで苦しんでいる人たちには、たわけ者!と怒られるかもしれない。

しかし、これだけ大きな余震が長期間続く今(日本列島がプレート境界にあるかぎり、大地震とは縁が切れないので、今だけの問題ではないが)、一番こわいのは老朽化した原発の近代化をさせないことじゃないかと思う。

そして、代替エネルギーの研究開発を国家事業として、お金と人材を惜しまず、1日も早く実現する。節電は経済活動を妨げない範囲で最大限の努力をする。それと平行して、1基ずつ永久停止にしていく(スイッチを切ったらおしまいと行かないところが恐ろしい)。自然災害対策は、想定レベルの数倍まで用意する。

今や新しい原発建設を受け入れる町はおそらくない。すぐに全部を廃炉にすることもできない。

次の大地震が来るまで、どれだけ時間が残されているのか。


<今日の英語>  

I take it all back.
今言ったことを取り消します。


昨日、長男と出かけた大学の説明会で、入学事務局の担当者が自分のまちがいに気がついて一言。



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「ズバリ質問!」コーナー

2011.04.15 (金)



老朽化した原子炉を最新モデルと取り替えるという私のアイディアは、やはりド素人考えで実現不可能らしい。

「古い原発をどうするか」で検索したら、その通りのニュース記事があった。

「温暖化ガス削減:古い原発どうするかで苦悩する電力各社」(ブルームバーグ2009/10/09付)。

「東京電力の武藤栄常務取締役は7日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、1971年に運転を開始した福島第一原子力発電所1号機(出力46万キロワット)なども含め既存の原子力発電施設を廃炉せず、出力増強なども視野に入れ有効利用することを明らかにした。武藤氏は老朽化した原子炉について、「30年を区切りとして評価、保守をすれば問題なく60年運転できる」との見解を示した。」

ちょっと、おじさん!なに寝ぼけたこと言ってんのよ?!(このインタビューから1年半が経過した。武藤氏は東電の副社長に昇格)。

「原発の老朽化」で検索したら、東京電力ホームページQ&Aが出てきた。

原子力発電所の老朽化が心配ですが、安全対策は大丈夫なのでしょうか?

「原子力発電所に限らず、一般的に設備や機械は、時間が経過すると徐々に劣化してきます。しかし、性能が大きく低下する前に部品を交換したり、必要な補修をするなどの保守・管理を適切に行っていけば、安全に稼動させていくことができます。
(中略)
さらに、営業運転開始から30年が経過した日以降、10年を超えない期間毎に高経年化に関する評価と長期保守管理方針の見直しやチェックが行われます。また、定期検査毎に行われる通常の定期安全管理審査や保安検査においても、当社が、長期保守管理方針に基づく活動を適切に実施しているかどうかについて、経済産業省原子力安全・保安院によるチェックを受けることになっています。

原子力発電所は、適切な保守・管理を適宜実施するとともに、国の厳しいチェックを受けることで、安全に稼働させることができます。」


そうか! 国は厳しいチェックをしていたのか!

業界では「老朽化」でなく、「高経年化」と呼んでごまかすらしい。


                 *


そして、独立行政法人の原子力安全基盤機構(天下り役人の溜まり場?)の「ズバリ質問!」コーナー

以下抜粋。ちなみに回答者は、東京大学大学院工学系研究科教授の関村直人氏(御用学者?)。

ズバリ質問! 原子力発電所だって長い間使用していたら老朽化するでしょう?

さらに、国による保安検査や国およびJNESによる定期検査、JNESが審査を行い、国が総合評定する定期安全管理審査などさまざまな検査や審査を行い、事業者(電力会社)の安全管理活動が適切であるかどうかを絶えず確認しています。

これら通常保全と追加保全の両輪によって、高経年化対策は慎重かつ確実に行われます。


ズバリ質問! 将来のことなのに、原子力発電所の長期間使用は大丈夫ってどうして言えるの?

日本では30年以上運転している原子力発電所も12ヶ所*あり、これらの豊富なデータが蓄積されています。また評価のために重要な材料の劣化を調べる技術は、世界でも高いレベルにあり、さらにコンピュータによって劣化の進展を予測する方法も格段に進歩しています。このように長期間使用の健全性については正確な評価ができるようになっています。(*2006年12月末現在)

ズバリ質問! 原子力発電所で起きているトラブルの原因は?

原子力発電所で起きるトラブルの主な原因には、設備や機器に使われる材料の劣化などによるものと、例えば組立ミスなどのヒューマンエラーによるものがあります。「材料の劣化」などによるトラブルが減る傾向にあるなかで、最近ではヒューマンエラーによるトラブルの割合が増えている傾向が見られます。「組織の劣化」ともいえるこうしたヒューマンエラー対策に向け、原子力発電所の安全に関わる幅広い知識や技術力を持った人材の育成が積極的に行われています。

成熟期に達したはずの我が国の原子力関係で起きた、組織に起因するトラブルともいえます。このようなデータ改ざんや隠ぺい等は論外です。この問題は、社会に与える影響の大きさから考えると放置できない状態にあり、関係機関、関係者の対策が強く望まれます。ヒューマンエラーによるトラブルの減少は、原子力発電所等の健全な運転に向けた高経年化対策にとって、必要不可欠な課題です。


原子力安全基盤機構と称する組織のウェブサイトで、この他人事みたいな言い草はいったい何?


              *


「原子炉圧力容器の廃炉方法及びそのシステム」という日立製作所の特許志願に行き当たった。私の脳みそでは、さっぱりわからない。

村田浩という人の個人ブログもあった。

大学院で近代西洋哲学を専攻。論文のテーマはデカルト。「大学院修了後、住宅会社に就職し短いサラリーマン生活を体験」。その後、「中学と高校で社会科の講師」をしている人らしい。

出典さえ明記すれば、どのページでも自由にリンクしてよいと書いてあったので、紹介する。

原子力発電は必要か(講義ノート2011)

これは、村田氏が中学校と高校で行った社会科の演習授業の資料で、原子力発電の長所と問題点を挙げている。

生徒への課題は、「自分が原発建設計画の持ち上がった過疎地域に暮らしていると仮定して、この問題を論じてほしい。」 そして、生徒のレポートを賛成派・反対派・保留その他に分類してある。

講義ノートから、老朽化に関連するところを引用する。

------------------------------------------------
8.原発から出る核廃棄物は半永久的に管理しなければならない

   ・使い終わった核燃料棒は、約十万年の間、強い放射線を出し続ける
      → ガラスで固めて鉛の容器に入れ、地下深くに埋めて半永久的に管理し続けることになる
          ↓
   ・日本では、青森県六ヶ所村に放射性廃棄物の処分場がつくられたが、将来的に安全に管理できるかどうかは不明
          ↓
   ・放射性廃棄物の処分費用や管理費用も含めると原子力発電はけっして安上がりではない
      → 政府の発電コストの試算には、放射性廃棄物の処分費用や管理費用は含まれていない

9.古くなって廃棄された原発は、放射能レベルが高いため、再利用できない土地になる

   ・原発の耐用年数は30年~50年
   ・古くなった原発は設備を解体し、跡地を鉛とコンクリートで固めて管理
      → 解体時にも放射能汚染の危険
      → 放射線の量が通常レベルになるまで約100年間管理
------------------------------------------------

これはわかりやすい。そうか、私には中高校生対象の説明がちょうどいいのか。

原発の年齢からして、私は高校の社会科で原発について習ったはずなのだが、何一つ記憶にない。もう一度生徒になったつもりで、この講義ノートを読み直すことにする。




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年の功

2011.04.15 (金)



うちの実家は東海地方にある。

もう何年も前から東海地震が来ると言われて、どの家でも防災無線がつけっぱなしだし、あちこちに難所地図が大きく掲示してあって、町の避難訓練もある。

実家の母は、億劫がって行かない。大きいのが来たら、「ハイ、それまでョ」。

地震が来て慌てて走り出しても、きっと避難所にたどり着く前にやられるワと言う。それでも、組長さん(持ち回り制)のときだけはしかたなく参加した。

実家のある田舎町は、保守反動の牙城と呼ばれるくらいガチガチで、いまだに回覧板が昔ながらの茶色い箱で回ってくるのだ。帰省するたびに、「戦時中から変わってないじゃない」と母に嫌味を言う。

私が左がかっているのは、この町のせいか。

そういう母なので、私が「せめて水と非常食を買い置きして。非常袋の中身も確かめて」と何度メールしても、「このへんはいつもと同じ。平和です。スーパーには何でもあります。いつものように、必要なときに必要なだけ買います。桜の花が満開です」なんていう、ふわ~んとした返事しか来ない。

「自分ひとりではなくて、都会から疎開してくるかもしれない親戚のためにも準備してください」と書き送った。

すると、
----------------------------
kometto3は日本が沈没しかけているとでも思っているのでしょうが、こちらはいたって平和です。非常袋には予備のめがねと下着とタオル等入れました。今日はお友だちが来るので、美味しい天ぷらうどんを作ります。みんなで数独の難しいの楽しんでます。

屋根瓦はスレートに替えてあるし、箪笥(注:こんな漢字、私にはもう書けない。文脈で読めるだけ)は固定してあるし、そのとき何処に居るかが運です、非常袋何処だったけ?の年齢になったので心配してません。
----------------------------

もう78だとはいえ、私よりよっぽど肝が据わっている。

また再建しましょう」のおじいさんではないが、人生キャリアがちがう

私は口先だけなのだ。最初に東北大震災の知らせを聞いたとき、ついに東海地震が来たかと手足が震えた。


            *


まだ水道水が汚染される前にも水のボトルを買うように母に言ったら、川があるからいいという返事だった。昔とちがって、川はきれいになったそうだ。母はオムツを小川で洗った最後の世代である。

もともと母は車の運転以外何でもできる。調理師免許を持ち、和裁・洋裁・書道はプロ並み。経理も畑仕事もできる。絵心もあって、この間まで日本画を習っていた。

夫は「きみのおかあさんの才能は、いったいどこで消えてしまったんだ?」と、そろばんで足し算さえできない(ボタンすらまともにつけられない、花も育てられない…以下できないことが続く)私をからかう。

(それを言うなら、夫だって同じだ。夫の父は、電気関係はじめ修理一切ができる。魚をさばくのでもグルメ料理でも庭仕事でも暗算でもペンキ塗りでも物理学でも、なんでもできる。夫はりんごの皮もむけない。あなたこそ、おとうさんの才能はどこで消えたのよ?

母は、戦前に短大でほんの少しかじった英単語だけで、夫をもてなす。

70過ぎて始めたパソコンでは苦労しているが、メールのやり取りはできる。ワープロもできる。

実家の電話に、よく使う電話番号を覚えさせたら便利であると主張する私に、「そんなことしたら忘れるからいやだ」と抵抗した。外出したときに思い出せないと困るという。実際、ぜんぶ頭に入っているのである。

自分が年を取れば取るほど、母にはかなわないとヒシヒシと思う。


               *


余震はこれから少なくとも半年、長ければ数年続くと聞いた。

アメリカの学会で「マグニチュード(M)7以上の大地震は、起きやすい「活動期」が存在し、現在がその時期にあたる」という発表があった。

日本では地震がつきものだったけれど、最近の余震は規模が違う。

母はもちろんどこへも逃げる気はない。選択肢のある人のほうが少ないと思う。

それに、地震は日本国土のどこにでも起こりうるのだから、絶対安全な場所はない。だったら、母には、東海地震の予想区域であっても、住み慣れた今の家がいい。

姉も、仕事があるから疎開するつもりはないと言う。そうして、毎日出社している。ただし、靴はスニーカーで、ショルダーバッグはちょっとしゃれたリュックサックに替えたそうだ。中には万が一のためのものが入っているという。

私だけがオタオタしている。

安全なところにいる私だから思い悩む余裕があるのだ。




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しつこいヒトの対処法

2011.04.16 (土)


昨日、イギリス在住のある人からしつこいコメントが何度も入った。

この人には、「反論: わからないことを書いてはいけないか?」という記事で返答したのだが、まだ不足らしい。

何を思ったか、投稿者名にわざわざ東大卒 理系と付け足している。

それが事実かどうか知らないし、興味もない。

それにしても、なぜ出身校の名前を出す必要があるのかわからない。大学の権威をかさにして発言する習慣があるのか。まさか、それが自分の唯一のアイデンティティ?

以前にも書いたとおり、私のいとこのうち2人は東大の大学院で博士号を、1人はやはり東大の大学院で修士号を取得した(全員理系)。

だから、東大(学部)卒と聞いても、ああそうですか~私のいとこ3人と同じところですね~と思うだけなので、投稿者の「高」学歴をアピールするには少々不足なのだ。

それに、東大卒で官僚になって、無能と無節操と俗物根性丸出しなんて人がうろうろしているのだから、東大のイメージも悪くなったもんだ。そんな大学名にしがみつく人がまだいるとは

夫の実父はオックスフォード大学で物理学の博士号を取得した。

ところが、自分からそんなことは一言も言わなかったので、私は結婚して10年近く経ってから、なにかの拍子に初めて知った。周知の事実だったらしく、誰も私に教えてくれなかったせいだ(夫は私がそれを知って驚いたことに驚いた)。だから、義父は1年くらい留学していたのかなと勝手に思いこんでいた。

そういう人たちが身近にいるので、出身大学名を吹聴する輩を見ると恥ずかしくなる。


              *


昨日のコメントは、「技術的にわからないことを書く」私への更なる叱責である。

いわく、「やっぱり、チェルノブイリをきちんと理解していない」「東電の生データーが読めていない」。

--------------------------------------------------------
>チェルノブイリでは海洋汚染はなかった。

地理も苦手なのでしょうか。
それとも冗談ですか。どこの海の話でしょうか。
ヨーロッパの一部の地域では未だに放射性セシウムのためお肉が食べられません。

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チェルノブイリは内陸にあった。福島は太平洋のすぐそばにあり、汚染水が直接海に流れた。それだけの話を言葉尻をとっつかまえて、ここまでつつき回すとは呆れる。

それでいて、チェルノブイリにおける海洋汚染はどのようなものだったかの解説はしてくれないらしい。

それとも、「ここでいう海洋汚染の定義はXXです」といちいち注釈を付けろということか。私は学術論文を書いているのではない。

空中の放射性物質が死の灰となって各地に飛散したのだから、一部はバルト海にでも北海にでも落ちただろう。チェルノブイリの近くには川もあるし、ベラルーシには湖がたくさんある。

ちなみに、私は地図も苦手で方向音痴、しょっちゅう迷子になることは、私のブログを読む人はよく知っているはずだ。何を今さら。

           
               *


---------------------------------------------------------
>(炉心内の核燃料の活動も次第に落ち着き、5月6日までに大規模な放射性物質の漏出は終わったとの見解をソ連政府は発表)。

核燃料は2度の核爆発で飛散し、その後の火災で、グランドゼロには、汚染された瓦礫以外残っていなかったのではないかという意見が有力ですが、ソ連政府発表を信じているのでしょうか。それともこれも冗談?

------------------------------------------------------------

私はウィキペディアから引用しただけである。文句があるなら、そちらへクレームすればいい。半減期の数字からして、核燃料の爆発後たった10日で完全に漏出が止まったと信じる人はいないだろう。

ソ連が日本と同じく大本営発表がお得意な国だったことも、ソ連国民含め、たいていの人は知っていたと思う。そのソ連政府でさえ、「大規模な」と限定している。

「それとも冗談ですか。」「それともこれも冗談?」 

この陳腐なせりふで私の能無しをあげつらったつもりらしい。

投稿はまだあるが、キリがないのでやめておく。


           *


こういう人は、他のブログもチェックしては、ブログの管理人たちに「あれはちがいます。これもちがいます。冗談ですか」と秘密警察みたいに取り締まっているのだろうか。そうやって自分の学歴を賞賛してもらおうと思っているのだろうか。

それとも、私のブログがあまりにも程度が低いので、集中攻撃しているのだろうか。

その時間があれば、語彙を増やすこともできるだろうに。バカの一つ覚え(バカは禁句? 昔からある言い回しだ)みたいに、「冗談」と言う言葉しか出ないようでは、東大卒の肩書きが泣くんじゃないだろうか。

だいたい私がチェルノブイリを「きちんと」理解できて、東電の生データを解読する能力があったら、パラサイト主婦に甘んじているものか。原子力工学で博士号を取れたかもしれない(それなら、原発の恐ろしさをとっくの昔にわかっていたかもしれず、惜しいことをした!)。

まったく、田舎の引きこもり主婦になにを要求してるんだか。

しかし、この(自称)東大卒理系の投稿者は、無知な私に説明してくださる気はないらしい。

ここで専業主婦の人たちと議論しても仕方ないとは思っています。

…だそうだ。


             *


私のブログを読む人たちの中には、高学歴で専門職についている人たちもいると信ずるに値する根拠がある。男性も少なくない。

もちろん何一つ証明することはできない。彼らがそう書くか、あるいはコメント内容、ブログリンクなどから推測できるだけだ。

まあ、私のブログはくだらないので、専業主婦しか読まないだろうと決めつけられてもしょうがないか。

しかし、それこそ東大あるいはアイビーリーグ大学院卒(もちろん理系)の主婦が読んでいるかもしれないではないか(可能性は限りなく低いが、ゼロではない)。そういう人は、「議論しても仕方ない」専業主婦の仲間入りをさせられてさぞかしご立腹だろう。いや、そういう賢い人は、たかが東大の学部卒なんか、おそらく相手にしない。

それにしても。

こんなに規制をされると、まずテーマについてきちんと勉強し、メディア経由ではない生データを入手して解析してからでないと、私は何も書けなくなってしまう(それが狙い? 東大卒理系の自分をさしおいて、えらそうにブログを書く私が目障り?)。

それとも、ブログの最初に、「あたしはバカなのでぇ、何もわからないくせにぃ、真偽取り混ぜていろいろ書いていますぅ。無責任でスイマセ~ン」と断り書きをすればいいのかな。

あるいは、「無知なくせに、知ったかぶりをしてあれこれ書いてしまいました。すべて東大卒理系様のおっしゃるとおりでございます。幾重にもお詫び申し上げます」とひれ伏せば満足するのか。


              *


正直なところ、事故内容であれレベルであれ、福島がチェルノブイリと同じかどうかなんて、私にはどうでもいい。それは学者にお任せする。

重要なのは、福島原発で事故が起きて放射性物質が流出し、いまだに綱渡り状態で、おおぜいの人間が家族や住まいや仕事を奪われ、苦しんでいるという事実である。

東電の生データが読める人がこんなブログで時間を無駄にしてはもったいないではないか。

その優秀な頭脳で(想像力と創造力をお持ちかどうかは疑問の余地が残るが)、ぜひとも原発事故収拾に馳せ参じていただきたい。

それとも、専業主婦がいかに無知であるかをあげつらい、けんかを売ることしか、闘狂大学理系学部で習わなかったのだろうか。

あそこは、たしかあれでも国立大学。

まあ、もったいない。なんという税金の無駄遣い。

原発について(専業主婦を除く)一般人を啓蒙したいなら、ご自分でサイトを立ち上げ、そちらで思う存分にやっていただくことにしよう。ブログ叩き、主婦叩きが目的ならば、それもご自分のサイトでどうぞ。

私は心理学にも疎いが、この投稿者の行動は、たとえば妄想錯乱型攻撃性粘着質自己愛偏執狂あたりに分類されるのではと想像する。

冬が陰湿らしいイギリスでも春は来ただろうから、ちょっとおかしなヒトが増える季節ではある。しかし、私は十二分に相手をしたと思う。東大卒理系氏(女史?)のコメントは全部承認してあげた。

もう「お引き取り」願おう。


           *


私は書くことが大好きだし、底意地が悪いので、実はこういうことを書くのもとっても楽しい。

こんな記事を書くときはウキウキして、もう筆がすべるように走る(もちろん、実際はパソコンでタイプしている。しかし、「筆で書いたものをどうやってネットに載せるんですか。これも冗談?」 などと追求されるやもしれず)。

なんにも調べなくていいし、ただ打ちまくるだけ。

もっと嫌みったらしい表現はないかなあと考えるのも一興。

前から私のブログを読んでいて私の性格を知っている人の中には、私がいつこういう記事を書くかを楽しみにしていた人もいると思う。そういうコメントが過去にあった。反対に、「気にするな」「ほっておけ」という助言をする人もいた。「心配です」と気づかってくれる人もいた。

私はいつも反論するのでなく、いつも無視するのでもない。気分でやる。

今日は、たまたま一言(それにしては長いが)言いたい気分だったわけだ。


               *

最後に―

学歴と教養はまったく別物である。
学歴はひけらかすもの(例:東大卒理系)。教養はにじみ出るもの。




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ぜんぜんちがう!

2011.04.17 (日)



私のパソコンがあまりに遅いので(一度に24件もの Windows アップデートをしていた。なぜ?!)、長男のMacBookを借りた。

マックは先日買ったばかりで、立ち上げから検索からあっという間に終わる。なんでチャットとビデオとたまに宿題だけする長男が、うちで一番性能のいいパソコンを使っているのだ?!

私のラップトップは6年以上前のシロモノ。

でも、私はこれで家族全員の予定を管理し、請求書を支払い、投資をし、調べ物をし、学校の先生へメールを書き、税金・保険その他とっても大事なことをしている(くだらないこともしているが)。

次男のデスクトップだって悪くない。

まだ2年にもならないし、こちらも処理スピードが速く、メモリはなんとかギガバイト(だと次男が自慢する)。それなのに、主にゲームとチャットとYouTubeにしか使われない。

アップデート中あるいはメモリが足らなくなっているときに、私のパソコンがどれくらい遅いかというと

朝起きて、電源を入れる。パスワード画面が出るまで、1分はかかる。その間、バスルームに行き、あとはぼんやり待つ。

パスワード入力。台所へ下りて行き、猫の世話をして、お茶を入れ、トーストを焼く。2階へ戻ってみると、パソコンはぎゅるぎゅる音をさせながら、まだ立ち上げ作業中。

気長に待つ。

やっと初期画面になったので、アウトルックとブラウザーを開く。

さらに待つこと5分(ときにはもっとかかる)。

それでどちらも使えるようになっていれば、ラッキーな日である。


                *


大震災以後、NHKテレビを見るために長男のマックをよく借りた。

自分のブログを開こうとは思わなかった。だいたい私はマックでどうやって日本語入力に切り替えるのか知らない(「おかあさん、きっとコマンドだよ」と長男は言う)。必要ではないので、まだ調べていない。

しかし、今朝はどうにも私のラップトップが遅かったので(今は回復)、マックで直接URLをタイプしてみたら、ちゃんと私のブログが出てきた。

確かに同じデザインで同じ文章が並んでいる。

でも、ぜんぜんちがう!

まず、画面が明るすぎる。そして、日本語のフォントがものすごく見にくい。私なら読む前に目が拒否するレベル(これは年齢と関係あるかもしれない。45を過ぎてから、暗いところでモノが見えにくくなった。かといって、まぶしいのも苦手)。

私のパソコンできっちり1行に収まるところが、2文字くらい次の行に流れている。それに、文字間隔が広いのか、文章がびろ~んとしている。

文字の色も私のPCで見るのとちがう。もっとビビッドというべきか。やぱりまぶしい。とにかく画面から受ける印象がちがう。

びっくりして、次男のデスクトップでも見てみた。

こちらも、また別の意味でやっぱりちがう。

ちなみに、長男はマックでブラウザーはChrome。次男はPC、Windows XPでChrome。私もXP、でもFireFox.

私のPCにはExplorer
もまだ入っていたので、開いて見た。こちらはそう変わりない。

私のPCが原因なのだろうか。私のPCだけ、時代遅れの設定で、長男や次男のパソコンで見える状態が普通なのだろうか。


                *


このブログ・テンプレートは、共有デザインにちょっと手を加えただけである。

横カレンダーを消したり、文字サイズを変えたりした程度で、画面の明るさとかフォントの選択などはテンプレート作者の決めたとおりになっている。

私はHTMLをよく知らない。あまりさわりたくない。HTMLを下手にさわって、テンプレートが崩れたらもう直せない。

全体のフォント設定はこうなっている。

color:#666666;
font: 12px/130% "MS Pゴシック", Arial, Osaka, "ヒラギノ角ゴ Pro W3";
background-color: #F3F3F2;


この設定が特別変わっているとも思えないが、あのまぶしさの原因はなんだろう。

もしかして、私のPCが暗すぎるだけか。それに慣れているから、新しいPCだとまぶしく見えるだけなのか。ふつうの人は、あれくらいの明るさで平気で読めるんだろうか。

マイクロソフトが開発したMSPゴシックというフォントをマックできれいに見ようとするほうがおかしいのかと思ったが、ウィキペディアによると

「そのためこのフォントは基本的にはWindows環境下でのみ使用できるフォントであるが、Wordなどで作成した文書の体裁に互換性をもたせるため、マイクロソフトが販売しているMicrosoft OfficeのMac OS X向けバージョン・v.XにはMS ゴシックとMS 明朝が、その後継の2004にはJIS X 0213:2000に準拠したMS ゴシック、MS Pゴシック、MS 明朝、MS P明朝の各フォントが含まれている。」

ヒラギノについては、

「ヒラギノ (Hiragino) は、字游工房(じゆうこうぼう)によりデザインされた一連の書体ファミリーで、1993年に大日本スクリーン製造からプロ向けとして発売開始されたフォントである。Mac OS Xでは標準搭載されているため、事実上の標準日本語フォントになっている。」

では、マックでも問題ないのか。

しかし、このテンプレートの設定ではMSPゴシックが最初に来ているから、まずそれで表示するんじゃないかと思う。順番を入れ替えたらいいのだろうか。いつか試してみよう。


                 *


それにしても、PCあるいはブラウザーによってこれだけ印象がちがうとは驚いた。

どの機種でも見やすいページにする方法はあるだろうか。

いっそのことテンプレートを替えることも考えたが、いくつかサンプルを出してみると、これまたあちこちずれてしまう。

「この人のブログ、どうしてこう字面が読みにくいのかしら」と思われた方には、FireFox  か Explorer で見ていただければ多少は改善されるかもしれない。


<今日の英語>  

I’m not a very touchy person.
私はあまり触ったり触られたりというタイプではない。


女性上司がやたら部下をハグしたり、肩をなでたりする。やめてもらいたいが、彼女はレズビアン。彼女に悪意はないと思うし、ハラスメント問題になるのはいやだし、どうやって持ち出したらいいかという相談に、たとえばこんな言い方はどう?というアドバイス。「ハグとかで励ましてくださるのは本当にありがたいんですけど、私にはそういうやり方がちょっとあれなので、他の形でしていただけませんか。」



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基礎から勉強 「放射線の正体」

2011.04.17 (日)


私は日経ビジネスオンラインに登録しているので、毎日メールで最新記事情報が届く(週末を除く)。

そして、おもしろそうな記事を日経ビジネスのサイトで読む。

登録しなくても読める記事はあるが、かなり限定される。登録は無料。ビジネスというくらいだから、登録の際には職業や業種などの質問が並ぶ。

私のような読者のために、ちゃんと主婦という選択肢が用意してある。


            *


かなり長く続いているコラムに、「伊東 乾の『常識の源流探訪』」がある。

これまで広範なテーマを扱っていたが、大震災以来、原発の話が増えた。それもそのはず、伊東氏のプロフィールによると、

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
伊東 乾(いとう・けん)
1965年生まれ。作曲家=指揮者。ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督。東京大学大学院物理学専攻修士課程、同総合文化研究科博士課程修了。松村禎三、レナード・バーンスタイン、ピエール・ブーレーズらに学ぶ。2000年より東京大学大学院情報学環助教授(作曲=指揮・情報詩学研究室)、2007年より同准教授。東京藝術大学、慶応義塾大学SFC研究所などでも後進の指導に当たる。(以下略)

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

ちょっと変わった経歴の持ち主。

その彼が4月5日に「これからの『放射能』の話をしよう」、そして、4月12日に講義第1回とも呼べる「正しく怖がる放射能【1】 『放射能』でなく『放射線』の正体を知ろう」という記事を書いた。
追記:4月19日 正しく怖がる放射能【2】 「食べるベクレル、浴びるシーベルト 4月26日 正しく怖がる放射能【3】 なぜ原子炉の冷却に長い時間がかかるのか

「私が2002~03年度、東京大学工学部システム創成学科(旧原子力工学科)の3年生で担当した物性物理の入り口に、被曝量など保険物理の内容を加えて、必要なら中学高校の内容も補いながら、当たり前のことを当たり前に書くようにつとめて準備してみます」の予告どおり、物理で赤点を取った私でもだいたい理解できるくらい、やさしく解説してくれている。

原子力工学科をシステム創成学科というつかみどころのない名前にした点がひっかかるが、まあ東大のやりそうなことではある。


               *


元素記号について言えば、私は「水兵リーベ、ぼくの船♪」しか記憶にない。本当にそこだけ。

ちなみに、アメリカのハイスクールでは、あの表をただそのまま覚えさせるらしい(語呂合わせしない。いや、できない?)。次男がものすごい早口で暗唱していた。

原子のなんたるかについて、私は教師の話をぜんぜん聞いてなかった。

関心のない物事は素通りするというよくない性格。

学生時代にまじめに物理を勉強した人には、「こんなの常識よ!」と一蹴されるかもしれない。でも、私のように基礎を勉強し直したい人がいるやもしれず、紹介することにした。

この連載がいつまで続くかわからないが、基礎の基礎で終わっても読む価値はあると私は思う。


             *


ところで、入力ミスか勘違いか、「『約7000万年』は『約7億年』、『約4億年』は『約40億年』の誤りでした」という訂正文が載っている。これでこの連載は信用できないとは思わない。

第一、半減期が4億年だろうが40億年だろうが、いま生きている人間でそれを見届けられるものはいない。この計算が正確かどうかもあやしい。

数字に弱い私には、4億でも40億でもたいしてちがわない(これだから、物理で赤点を取るのか)。途方もなく長い長い時間としか考えられない。

人間はとんでもない物質を見つけたもんだと思う。

4億年後に、はたして地球と人類は存在しているかどうか。


<今日の英語>  

Nuclear power is not safe, never has been, and never will be.
原子力は安全ではない。今までも安全だったことは一度もないし、これからも安全にならない。


BBCに寄せられたコメント。



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舞い上がるヒラリー

2011.04.18 (月)



天皇皇后両陛下がヒラリー・クリントンを御所に招いて懇談した。

ヒラリーはアメリカ国務長官として来日していた。しかし、その肩書きでは御所に呼んでもらえない。

じゃあ、元ファースト・レディとしてなら、どう? ぜひお会いしたいの。お願い! 私はエンプレス・ミチコとは20年来の知り合いなのよ!」とゴリ押しした(かどうかは知らない。情報源を明記せよなどと野暮なことは言わないように)。

超多忙な両陛下に対して、いかにもアメリカ人らしきあつかましさだが、単純でわかりやすい。

私的訪問扱いだったせいか、国務長官の公式サイトには菅総理や松本外相との会談、そして在京アメリカ大使館訪問は載っているが、両陛下とのお茶についてはノーコメント。

総理・外相との会談はそれぞれ35分間。それに対して、両陛下とのお茶は40分間。短時間の日本滞在で、これは破格の扱いだ。

いや、それだけ能無し政治屋の相手は時間の無駄ということか。

ヒラリーも、総理や外相との握手ではカメラマンのために微笑んでみせるものの、口を引き締めてただ口角を異様に吊り上げているだけで、表情は厳しい。張っ倒すわけにいかない分、ものすごい力で相手の手を握りつぶしているように見えた。

なにがうれしいんだが、ヘラヘラにたにた笑っている菅総理と対照的だ。


            *


ヒラリーは記者会見で微妙な一言を残した。

日本政府は充分に情報公開していると思うかと記者に問われて、

“We have been very supportive of what Japan is doing to take the appropriate steps.” (適切な手段を講じるために日本が行っていることを、アメリカは強く支持してきました。)

本当は、

あんた、そんなわかりきった質問しかできないの?! 答えはノーに決まってるじゃない! 情報公開しろとどれだけ私が日本をせっついてきたか、知らないとは言わせないわよ! 最初からあれだけ援助すると申し出ても、ずっとあの調子だった。もうどうしようもなくなって、やっと受け入れなんだから。パーぞろいで、ほんっと、あったま来るわー!!

とののしりたかったのかもしれないが、そこは国務長官のつらいところ。こんなふうに質問をかわしつつ、相手国を持ち上げねばならない。

この間のG20でも日本の情報発信に対する不満が出た。
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野田氏はG20開幕直後の14日夜の夕食会で震災対応や原発問題を説明した。「情報を、迅速で正確に提供するように努める」と約束し、各国に冷静な対応を求めた。「異論、反論はなかった」(野田氏)として、日本側は基本的な理解を得られたとみている。
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甘い。

各国は日本に同情して援助もしてくれているが、最終的には自国の利益を優先する。

言ってもしょうがないな、こいつには」と思われただけ。


              *


こんなヒラリーも、両陛下の前ではスーパースターに会えた普通のミーハーおばさん

それもそのはず。ヒラリーは美智子様の大ファンなのだ。

ヒラリーの自伝にも、皇后陛下と一緒に撮影した写真を入れている。「私がこれまでに出会った最も魅惑的な女性の1人」とある。

今回も舞い上がってしまっている。閣僚と写真に納まるとき特有の作り笑いとぜんぜん違う。ヒラリーのあんなうれしそうな表情は珍しい。

対して、いつものとおりに穏やかな天皇皇后両陛下。なんだか、両陛下がはしゃぐヒラリーをあやしている感じ。

教養と同じく、気品もまたにじみ出るものだなあと思う。出そうと思って出るもんじゃない。隠そうとしても隠せない。

先日の被災地訪問で、案内役にここで大勢が死んだと知らされて、次の瞬間には両陛下揃ってごく自然に頭を下げられた映像を思い出した。

それにしても、皇后陛下の優雅なこと。世界で称賛されるエレガンスである。

「あの方には欠点がなく、強いて言えば欠点の無いところが欠点でしょうか」と、当時の聖心女子大学学長が言っていた。美智子様はもちろん主席卒業(でも、そんなこと絶対に自らは口にされないと思われる)。他の学生からの信頼も厚く、自治会会長もなさっていた。もともと優秀なところへ、非常な努力家でいらしたそうだ。

こういう人だからこそ、皇室の存在意義もあろうというもの。

いつだったか、美智子様と清子さん(結婚前)が花屋へ立ち寄ったときの話を読んだ。詳細は忘れたが、とにかくオーラがすごかったそうな。圧倒的な存在感らしい。それでいて、すごく暖かいんだそうだ。こちらの警戒心を解いてしまう。

世界中の王室一家や首脳や著名人に慣れているヒラリーも、皇后陛下の前ではのぼせるらしい。


              *


ヒラリーは天皇陛下にお辞儀をしなかった。

90度のお辞儀をしてたたかれたオバマの入れ知恵か。せめてcurtsy(片方のひざを曲げて、もう一方の脚を後ろに引き、身を低くする)くらいしてよと思う。

ダイアナ妃さえ、足を深く折り曲げて皇后陛下よりも頭を低くした。あれだけ背が高くて足の長い人にはきつそうだった。

もちろんヒラリーがお辞儀しないで、アメリカ式になれなれしく握手の手を伸ばしても、両陛下はそんなことぜーんぜん気にもなさらないだろう。

人間のできが違うのだ。

皇后陛下とヒラリーが両頬にキスを交わされたと新聞に書いてあるが、あれはいわゆるエア・キスで、頬が軽くふれる程度のこと。

簡単なようで、案外テクニックがいるのである。私なんか20年アメリカに住んでもまるでダメ。近すぎるか遠すぎるか、タイミングが読めず、下手するとゴチンとぶつかったりする。

そんなこともさらりと優雅にやってのける皇后陛下。そして、ヒラリーの手を取って、御所の中へ招きいれたという。

いわば自宅に呼んでもらったようなものだ(アメリカでは高級レストランへの招待よりも自宅に招かれるほうに価値を見出す)。宮殿での謁見とはわけがちがう。

日本政府も「トモダチ作戦」その他アメリカの支援に感謝を表明しただろうが、両陛下からお礼を言われたら重みが違う。

それというのも、両陛下がこれまで努力してこられた歴史があってのこと。皇室外交とはこういうものかと思う。天皇家の次世代に非常に不安を感じる。

ところで、食いしん坊の私は、お茶会で供されたお菓子に興味がある。

アメリカのお菓子といえばオレオ。あれだけはやめてほしいが、もしそれがヒラリーの大好物という情報があれば、両陛下は迷わずそれをおすすめになり、いっしょに召し上がったかもしれない。

いや、それでは申し訳ない。早急にアメリカのお菓子レベルを向上させねばならない。


<今日の英語>  

If there is anything we can do...
なにか私たちにできることがありましたら…。


ヒラリーが両陛下へお見舞いを述べたときの一言。



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earth one アースワン

2011.04.18 (月)



ネットでNHKを見ていたら、宮城県の南三陸町を中心に活動している earth one (アースワン)というボランティアの人が出た。

被災地が必要とするものと送付されてくるものとが合わない。たとえば、いまだに冬用の毛布がたくさん届く。それを解決するために、支援物資マッチング・システムを作ったという話だった。

支援物資を保管している倉庫のような場所が映った。

ダンボールの山。何百個あるのかわからない。これを仕分けするだけでも大仕事だ。それなのに、不要なものが多いのではやる気がなくなってしまう。

送り手にしたって、せっかく送るなら役に立つものをあげたいはずだ。

阪神淡路大震災や他の災害でそういうシステムはとっくにできていると思っていた。でも、1ヶ月経ってもまだ物資の供給がうまくいかないのは、行政の問題もあるだろうが、東北大震災の規模がいかに大きいかということか。

詳細は、earth one のブログ http://ameblo.jp/earthone1/ で。

NPO 団体『EARTH ONE アースワン』の東日本大震災における支援活動をご報告させていただくブログです。」


              *


4月15日付の記事は、こう始まっている。

「最近ブログが更新できてません…。
すいません…。
かなり忙しいです…。
日中はほとんど電話をとる暇もありません…。」


口述してくれれば私がタイプするのに!と思ったが、そんなまどろっこしいことはやっていられないだろう。それでも、ほぼ毎日報告があり、現地の様子が伝わってくる。

支援したい人は、まず会員登録が必要らしい。会員登録の説明はこちら
以下、抜粋。
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会員登録にあたってのご説明

* 支援物資をお送りいただく際に会員登録していただくのは、支援物資を送るとご登録いただいてお送りいただけないと、その支援物資を心待ちにされている避難所のみなさんが大変困ってしまいます。

* 不足物資の必要数量が表示されておりますが、必ずしもその数量全てをお送り下さいというわけではございません。例えば、お米100kgとなっている所を、30kg送るとご登録下さると、表示は自動的にお米70kgと表示されます。お構いのない範囲でお送り下さい。

* ご登録いただいたメールアドレスにはアースワンからの連絡事項以外は一切お送りしませんのでご安心下さい。

辛いご経験をされた方がたくさんおられます。そしてその方達が足りない物があって困ってらっしゃいます。ぜひご協力の程、よろしくお願いいたします。

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左コラムのトップ HELP JAPAN の3番目◎ ボランティア向け情報に、以下の関連リンクあり。

助けあいジャパン ボランティア情報ステーション
地域、一般/専門職などで検索

お願いタイガー! 災害版
被災者への寄付情報マッチング・まとめサイト

セカンド・ハーベスト・ジャパン
震災支援のための食品・物資寄付のお願い (必要なものリストつき)


◎ クリック募金の追加 (読者からの情報提供)

フィアット グループ オートモビルズ ジャパン 
NPO ピース・ウィズ・ジャパンへ寄付)

マスコット・ワールド
(日本赤十字社へ寄付)

クリックで救える命がある。
(上記フィアットグループもここに入っている。他に環境保全、医療支援など)




クリック募金を始めました。下記サイトにて協賛企業のリンクを各社1回クリックすると、1円ずつ募金できます。
    JWordクリック募金

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ポイント募金とブログパーツ

2011.04.19 (火)


このブログを読んだ方から、ポイント募金についての情報をいただきました。
一部編集して引用します。

「大手通販カタログショップのセシールが、買い物をするとつくポイントを1ポイントから義援金に換えて日赤へ寄付してくれます。

http://www.cecile.co.jp/pi/point/bokin/
セシールスマイルポイント2倍募金

1ポイント=2円(セシールが2倍にしてくれる)で、期限は4月30日。セシールは以前使ったままでポイントが宙に浮いてる方が多いかも?と思い、ささやかな情報ですがお知らせします。」


               *


よく知らなかったので検索したところ、ポイント募金できるサイトをまとめたブログパーツを無料配布している人がいました。

http://www.311flagman.net/
ポイント募金で東日本大震災復興支援!

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【サイトやブログをお持ちの方へ – 当サイトからの切なる願い】

このブログパーツをたまたま見かけた誰かがポイント募金の存在に気付き、「ポイント募金できるんだ。このサイトの持ってるし、ちょっとやってみるかな」という展開になる可能性に少しでも賭けたい―――。

これが、当ブログパーツ配布の大きな目的です。

ブログパーツを貼り付けると、たまたま目にした人が余ってるポイントや眠ってるポイント、飛行機のマイルを震災支援募金に有効活用してもらえる可能性がぐっと高まり、たとえ1ヶ月貼り付けるだけでも大きな力になります。

東日本がかつてない規模の災害に見舞われ、今もなお絶えなく続く余震や原発の風評被害の中で懸命に頑張っている被災者のことを想うと、本当に胸が痛みます。

私がネットでできることといえば「このサイトがポイント募金できます。ご協力お願いします!」くらいですが、何もしないでいるよりも、行動することで何か少しでも力になれれば、と思っています。

個人、法人、サイト、ブログ、アクセス規模の大小、ジャンルは一切問いません。
あなたの力をぜひ!貸して下さい。
(紹介文は必要に応じて、自由に変えて使ってもらって構いません)

サイトやブログをお持ちでなくても「このサイトもポイント募金やってるよ」と情報を教えてくれるのも大歓迎です。どんなに小さな少しのことでも行動してくれればそれは立派なボランティア。それがきっかけでめぐりめぐって、どこか意外な形で救われることも、あります。

皆様の暖かいご協力をどうぞよろしくお願いします!

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原発の女王

2011.04.20 (水)


私はフランスがきらいではない。

昔はフランス文学をたくさん読んだし、フランス料理はおいしいし、うちでクラフティやガトー・ショコラを作ったりしている。ただし、幾何学みたいに人工的な庭園とロココ調内装は却下。

フランス人もきらいではない。

彼らのエゴイズムはあっぱれだし(褒めてるつもり)、利己的な私は前世がフランス人だったかもしれないと思うくらい親近感がある。

彼らの自己主張と皮肉な物言いさえ好ましい。まあ、それが度を過ぎると、フランス人の悪口を言いたくなることもある(過去記事:フランスのイメージ)。

原発事故発生後、東京からいち早く逃げ出した在日フランス人たち。

いかにも彼らがやりそうなことだ。まさに、なりふりかまわずと言う感じ。フランス人らしくてよろしい。彼らが遠慮したら、熱があるんじゃないかと心配になる。

おちょくるのはこのへんにしておこう。


             *


フランス原子力大手企業(仏政府など政府関連機関が9割の株を持つ事実上の国営会社)アレバCEOアンヌ・ロベルジョンが来日した。

【追記:3/23/2010 Bloomberg Businessweek 原発事業に突き進む仏アレバ

経歴を見ると、エリート中のエリート。物理学を専攻。ビジネスウーマンだが、ミッテラン政権で国際経済・貿易担当の特別補佐官を務めたこともある。

NHKのニュースで彼女の記者会見をちらっと見た。

いかにもフランス女という顔つきと所作。そして、思った。

この女を黙らせるには相当の頭がいる


アメリカのメディアは彼女を The Queen of Nukes (原発の女王)と呼ぶ。フランスでは「原子力のアンヌ」(英語なら Atomic Anne)。

2004年5月17日付フォーチュン誌の記事は、古いが読み応えがあった。

市民の不安を解消するために、ロベルジョンは再処理工場にウェブ・キャムを設置して一般公開したそうだ。しかし、9/11後に取りやめた。そりゃそうだろう。むしろ、実際にテロが起きるまで、テロリストに施設の情報を渡していたことに気がつかなかったほうがおかしい。原発業界お得意の「想定外」?

フランスの原発でも、マイナーな事故がちょくちょく起きていた。だから、いくら女王様が万全に管理していると仰せになっても、安全ではないのだ。

フランス人だってバカじゃない。

2002年の調査によると、59%が原発は一番安いと考えていたが、アレバの情報操作にも関わらず、62%は将来は原発を使ってもらいたくないと答えた。

フランスのある村には、使用済み核燃料が5500本埋められている。それを強行するために、法律を変えた。

他にも空恐ろしいことが書いてある。たとえば、部品調達のためにアメリカの原発から担当者がフランスに派遣されて来るが、引退した人ばかり。若い社員の教育が追いついていないのだ。

世界は「原子力産業というギャンブル」に賭けたと著者は言い、こう締めくくる。

「アレバがいつかは『普通の』会社になるという彼女(ロベルジョン)の考えは間違っている。いったい他のどんなビジネスが、地球を吹き飛ばすポテンシャルのある成分を製造しているとういうのだ?」

もっと言ってやれー!!


                 *


アレバは東電に技術提供してくれるという。それはありがたい。

アレバにくらべたら、東電や保安院は幼稚園かもしれないから。事故前から、日本はアレバのお得意様でもある。MOX燃料の製造や六ヶ所村再生工場の建設もアレバが請け負った。

そして、もちろんロベルジョンは、原発は「大量に電力を供給し、スペースは少なくて済み、二酸化炭素を出さず、エネルギーの独立性を保証することのできる競争力のあるエネルギーで、この基本要素は変わらない」と記者会見で平然と言ってのけた。

立て板に水というところが、また憎たらしい。この人は、このセリフをしょっちゅうあちこちでしゃべっているのだ。

あなたの別荘の隣に原発を建ててから言ってくれない?


                *


しかし、女性がこういう企業のトップというのがどうも私は気に入らない。

たとえば、フィリップ・モリス(たばこメーカー)のCEOが女というのと同じ嫌悪感。女性兵士が前線に配属される(相手を撃ち殺す可能性が高い)のと同じ違和感。

子供を産むのは女しかできない(精子が必要だから、男にもいてもらわねば困るが、受精は試験管でできても子宮がないと胎児は育たない)。ふつうの母親は、自分の子供を安全で安心できる環境で育てたいと思う。

男親だって同じだろうが、男は次世代を自分の体の中で孕み、命がけで産むことをしない。覚悟(他にいい言葉が思いつかない。責任?)の度合いが違う。

それに、男の好戦性や攻撃性は、個人差はあっても男のDNAの中にある気がする。

うちの息子たちはハイスクールになってもいまだにちゃんばらごっこをするし、ゲームではもちろん戦いものばっかり。

マーガレット・サッチャーのようにフォークランド紛争に挑んだ女性宰相もいたし、エカテリーナ2世とかマリア・テレジアとか、女性でもトップに立てば戦わねばならないかもしれない。自国の利益のために戦うのは許容範囲である。

しかし、私は隣の国と戦うなんて、めんどくさくてできない。

結局、世界のどこでも国境を接する国同士の戦いがほとんどじゃないかと思う(アメリカを除く。アメリカは中東でもアフリカでアジアでも、戦いに出かける。こんなことをしているから、巨大財政赤字を抱えるのだ)。

たとえば北方領土。

終戦後の処理がどうであれ、ロシアと半分っこすればいいと思う。一度はロシア側からそういう申し出が(たぶん)あったのに、日本政府は拒否した。それで、いつまでもいつまでも、このことでロシアとごちゃごちゃやっている。

「あなたはそっち2島、わたしはこっち2島ね」ということがどうしてできないのか。そうして、さっさと解決して、もっと重要なことにリソースを使うべきだ。たとえば、がん治療の研究。防災対策。高齢化社会対策。あるいは、代替エネルギー開発の真剣な取り組み(原発の莫大な広告費や天下り役人の給料や御用学者へのお届けものなどは、これに使えたかもしれないのだ)。

中国や韓国とも同じ。

こんなものいつまでたっても平行線を辿るだけ。戦略的に重要な島だとか、天然資源がありそうな島だとか、もともとこっちのものだとか、戦後処理でこっちのものに決まったとか、各国の思惑があるらしいが、双方どれだけのエネルギーを費やしているのか。

両国の共同管理にする。あるいは、真ん中へんで線を引く。もし石油が出たら、分け前は半分と決める。合意したら蒸し返さない。

はい、おしまい。

節操のない私は、土地への執着も足らないのだろう。さっさと譲歩して、お隣さんとの関係をよくしたほうが得策だと思っている。

そういうと、「おまえは非国民だ!」とか「そんな甘い顔をしたら、外国に占領されてしまう!」とか「日本国の領土保全は基本的なナントカかんとかである!」とか右翼がうるさい。

ああ、うっとうしい。

私は平和に暮らしたいだけである。

住まいが近い、血筋が近い、よく会う。いざこざを起こすのは、たいてい近しい人たちである。近親憎悪というのは、人間関係だけじゃない。地域紛争を見ればわかる。

私が義父母ととてもいい関係なのは、彼らと時差が3時間あり、飛行機で5時間かかるところに住んでいるからである。


             *


原発の話だった。

福島では、遠隔操作ロボットを2号機の建屋内部へ送り込んでみたものの、高い湿度のためにロボットのレンズがくもってデータが読み取れなかった。このロボットはアメリカ製。

こんな状況で使う設計ではなかったのかもしれないが(でも、あれだけの水と高温の場所で、とうぜん予想できることではないのか)、次から次へと「想定外」が出てくる。

東電は、2号機の使用済み燃料プールの水からも高濃度の放射性物質を検出したと発表し、プールの燃料棒が破損している可能性も否定できないと認めた。

今さらという気がする。

原子力安全・保安院は、4号機にたまっていた汚染水の水深が当初公表していた20センチではなくて、5メートルだったと発表した。現場から保安院へ報告が届くあいだに内容が変わったらしい。まるでヘタな伝言ゲーム。

これだから、政府発表の数字も信用してもらえないのだ。


                *


避難所へペットを連れて行った人が肩身の狭い思いをしているというニュースを読んだ。臭いもあるし、アレルギーの人はたまらないだろう。地震や余震で不安行動をする犬もいると聞いた。粗相をしたり、吠えたりして、さらに嫌われる。それがまた飼い主のストレスになって、また犬がそれを察知して、という悪循環。

牛や馬はどうなったんだろう。農家の人が世話をしに危険区域へ戻っても、断水してるんじゃないだろうか。運動もさせねばならない。えさはどこから運ぶ?仔牛や仔馬が生まれたら?

避難区域から強制的に移動させられた子が他県の小学校へ編入し、「放射能がうつる!」と差別される(こういうのは親がそう教えるからだ。XX人と遊んじゃいけませんというのと同じ)。

いまだに、配給のごはんとふりかけ(だけ!)や菓子パンしか届かないという報道がある。洗濯もできない。まだダンボールで囲まれた体育館にごろ寝している。

もちろんすべてが原発のせいではない。地震と津波で何もかもなくした人は多い。でも、原発事故が自然災害からの立ち直りをことごとく妨げている。

アレバのCEOに、被災地へ入って、避難所を回り、原発のせいで強制退去させられた人たちの話を直接聞いてもらいたい。農業や酪農や漁業ができなくなった人たちの顔を見てもらいたい。作業員の家族に会ってもらいたい(おフランスのクリーンでおしゃれな原発でも、使い捨て作業員に働かせているのだろうか?)

「原発がいかに優れているか」を気取ってしゃべるのは、それからだ。


<今日の英語>  

We are in a fight against time.
時間との戦いです。


高濃度汚染水の除去作業について、アンヌ・ロベルジョンの一言。



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